まさか?
うーん!ゆっくり寝れたわ。バルコニーから見た景色も素敵ね。よくよく見ると、市民と王族が住んでる建物が別れていない感じに造られているのね。
「おはようございます。ゆっくりお休みになられましたか?」
「はい。休めました」
「それは良かったです。これから朝食になりますのでご準備をしますので」
「朝食!?」
クスクス
「安心してくださいませ。王女様からお話は聞いておりますので。朝食時には王女様だけ同席ですよ」
ふぅ〜。それから王女様と朝食を一緒に食べてから、準備を済ませて王女様が操縦するシュトルヒに私と説明する文官と3人で先ずは泥炭採掘場と温水が出た所へ見に行く予定と。シュトルヒで移動だから、空からの鑑定をと。こちらに居る人が鑑定は一応済ませてるって話だけど念の為にと。北に向かってるのかな?
「この下が泥炭の採掘現場だ」
「うお!1面泥炭の塊!!」
「次は、温水が出た所へ向かうぞ」
泥炭以外に何も無いわね。海岸線を飛んで行くのね。綺麗な砂浜〜!ん?これは!?
「王女様!海岸線をもっと低く飛んで下さい」
「解った!」
これは!?砂鉄!!しかも海岸線全て?に?
「王女様!海岸線近くに着陸出来ますか?」
「大丈夫だ!着陸するぞ」
「砂浜が珍しかったのか?」
「いえ。この砂浜!砂鉄です!」
「砂鉄‥?まさかこれが鉄の粒なのか?」
「はい!良質な物から不良質も混ざっておりますが砂鉄です!」
「全てか?文官!お主の鑑定は?」
「私の鑑定だと、砂としか分かりません‥」
「そうか。気を落とすな!!万能な物はこの世にない!少し回収しよう!」
まさか海岸の砂が鉄の砂!?しかもこの量!?どれだけ取れるか解らんが!!
「早速のお手柄だな!細かい事は後で詳しく聞くぞ!」
「はい!」
早速役に立って良かったわー。一安心。しかしこの海岸線全部?凄い量になりそうだけど。
「ここから温水が出る場所は近いんですか?」
「地図だと、ここからだと15分程度だ」
また何か見つかればいいけどなぁ。
ん?谷が見えて来たわね。
「王女様!下に見える谷は?」
「かの昔、ここには川があったと言う伝説だ。伝説になるくらい昔の話だ」
「この谷の側には降りられますかー?」
「構わないぞ!何かありそうか?」
「いや。まだハッキリとは。近くで見てみたいです!」
「高い所でも10m有るから気を付けろよ」
「伝説って話でしたけど、何かここはあるんですか?」
「いや。伝説なる位、昔の話って事さ」
「この川底跡?の下に砂金が埋もれてる?」
「はぁ?底からの深さは?」
「約2m位?分かる範囲だとこの底部分に」
「まさか、この谷全部じゃ無かろうよな?」
「私が見える範囲全部‥‥」




