また光!?
んー。目がチカチカする。
「今のはなんだ!?」
お父さんと代表が走ってきた。
「すごい光だったぞ」
「何が起こった!?」
「私にも分からない」
その場に居た全員が目をパチパチとさせている。
「怪我はないか?」
「大丈夫そう」
「一度、この場所から離れよう」
トコトコと皆で歩き始め一体何かと思いつつ。
「時間を取らせて悪かったね」
「いえいえ。お屋敷に戻られるのですか?」
「いや。領地内を廻ってるので」
「それでは、私はこの辺で」
代表は、見送りをしてくれていた。
「一体何があったんだ?」
「私にも訳がわからなくて。種を握り締めてたら突然、光が」
あっ。種を握ったままだった。ポケットにでも入れて置こう。
爺、次はどこへ?「領内の中心部です」歩く事約10分。
教会らしき物と2階建ての旅館?とお店?が併設されていた。
「えーーー」ここが中心部!?
「はい」爺が答える
教会には、シスターと宿泊施設には、2名で切り盛りしております。
教会に声を掛けてみたが誰も居らず、宿泊施設へと向かう。
中を見渡すが商品棚には、殆ど品物が無い。奥にはカウンター。手前にはテーブルと椅子が並んでる。食堂が併設され2階は、宿泊が出来る様だ。
少しすると小さな子供が木のバケツを持って裏口から入って来た。
「ミカちゃん、ルナさんは?」爺が優しく話しかける。
「ちょっと待っててー。畑にいるから呼んでくるー」
「いらっしゃいませー。何だジジイか」
「ミカがお客さんっ言うから」
「これ。ルナ!お館様もおる!」ルナが気まずそうに見つめる。
「あはは。気にしなくて良いぞ」
「ミカは、水汲み終わらせておけよ」
「はーい」
「さとる。手伝ってあげなさい」
「了解!ミカちゃん水汲み行こうか?」
「はーい」ミカちゃんの手を握って裏口へ。すかさずお姉ちゃんが
「おっさん変な事するなよ!」
「するか!」
あはは。お父さんも元の世界の名前で呼び、お姉ちゃんも元35歳のお兄ちゃんの姿を連想したんだろう。
「しかしお館様がわざわざ何の用だ?」
「領内の視察ってとこだな」
「お館様も大変だなー」
突然、裏口からミカの大きな鳴き声が聞こえた。