はぁ〜
1週間の行軍だけど流石に疲れたわ。解っていた筈だけど、甘くは無いわね。早速、中間の街方面に風船爆弾の設置を進めなければ。
「姫よ。大丈夫か?」
「王女様。大分疲れましたが、まだ平気です」
「余り無理をしない様にな。妾は、お主達の行動を観察するとしよう」
のぶと一緒にこの辺りを探索したけど、V1の残骸と焼け焦げた後を何個か見つけたわ。届いてはいた様だけど、どれだけの損害を与えたかはよくわからなかったわね。
のぶ曰く、どこからともなく飛んで来るだけでも脅威って話してたからまあ良いのかしら。
工作隊のお陰で滑走路は既に運用可能になって航空隊の殆どを呼び寄せたみたいね。52輸送機も大活躍だわ。もっとあっても良かったかしら。
トロッコの線路も急ピッチでこっちに向けて工事してるけど、こちらはまだまだ掛かりそうね。
「さーて。皆の者、ここを補給基地とする」
「そりゃー言われなくてもそう思ってるわよ」
「そうだな。ここから更に航空偵察を行い、中間の街とここの間位に、前線基地を置くとする。なるべく早くに前線基地を置く方向だが、先ずはここのそれなりの防御力をだな!」
「その前線基地を作ってから、中間の街を攻撃ってのは解るけど、敵もそこそこ居るんじゃ無いの?」
「そりゃりゃーいるさ。しかし先の戦闘で恐らく大半を失ってると推測出来る。残っている兵は、恐らく敗残兵と後方兵で、それ程脅威では無いと思われるが、今度は補給状況はあっちの方が優勢になるだろうし、増援も受け取りやすい筈。なのでこちらは先ずは補給体制の確立からだな」
「なるほどねー」
「のぶ殿。中間の街方面の航空偵察からの報告です」
「小さな高台を発見。基地化に良いと思われる。所々に、戦車及び装甲車、トラックが廃棄されている。か」
「敗走中に、燃料切れで放棄されたのでしょう。敵兵は発見出来ず。です」
「中間の街に逃げ込んだかな。そうだな。放棄された車両達は全て回収、修理を行いライオン軍への渡して戦力にしよう。トラックは我々が使うか」
「解りました。そう指示しときます」
「それとライオン軍へ、その小さな丘を占領に向かって基地化せよと伝えよ。あっちは行軍に時間が掛かるから先に行ってもらおう。補給は我々が見ると」
「はい」
確か中間の街は、元城を中心とした城下町風だったよな。周りは城壁に囲まれた。昔のままなのかな?前線基地に偵察機を配置次第、偵察をしないとな。
向こうも何もしてない訳ないからな。
ルノー37両、マチルダ16両、装甲車8両、トラック23台か。かなりの数回収出来たな。
ラーライ軍の小柄な体格の人員に乗って貰って操作を教えんとな。弾薬類は規格が合わず鹵獲した分だけになるな。
「ミヤ司令!後方からパンター12両到着しましたが。。」
「が?」
「‥その‥北の国の王女が、パンターを見て偉く気に入りまして。1両寄越せと‥」
「はぁ‥‥のぶ殿に任せよう‥」