謎の男め
いやー。本気で危なかった。記載した体重は修正してもらったわ!
爆撃隊も無事に、わしらより1時間前に戻って来たらしい。長距離飛行だったからまた、乗員は2日間の休みだ。4機で写真も撮りまくったから、現像するにも時間が掛かろう。
少しわしも休むか〜。
1日はのんびりしたぞ〜。今日は、山の飛行場へ行ってみるか〜。写真機もって景色でも撮りに行くかな〜。
ここは景色が良いな。37mm、20mmにMGも大分配備して来たな。これも撮っておくかな。これは?高射砲ってやつか?これは大きいな。ミリオタめ。色んなもん作ってるな。
(のぶ。聞こえるか?)
はぁ?何だ?周りにだれも……
(聞こえんか?街に居るのかな?)
「誰だ?」
(聞こえたようだな。心の中で話せ)
(心の中でだと?)
(そうだ。どうやらちゃんと聞こえたようだな)
(お前か?)
(そうだ!俺のスキルはこれだ。遠くの人と話せる。街の外に居るのか?)
(いや。山の上におる)
(街から見える、山の事か?)
(そうだ)
(なるほどな。あそこは目の前に山があったから使えなくてな。あの上なら使えると言う事か。まあいい。攻撃したらしいな。帝都の仲間からだ。片付け作業に潜り込んだ。飛行機工場がやられた。エンジン工場も被害甚大と兵が話していたらしい)
(お前に頼んだ篝火のお陰だ。今度礼をするぞ)
(それなら十分貰ったさ)
(?)
(それより、あれも効果的面だ!蜂の巣を突いたように)
(そうか。やはりそうなったか)
(俺はこれから本当に帝都に一度戻る。様子を見てからまたそちらに行くぞ)
(待て、こっちから連絡は可能なのか?)
(いや。それは無理だ。俺からしかな。このスキル便利なんだが色々と縛りがあってな。お前になら話そう。俺が1度あって話した奴としか話す事が出来ない。それに山などが有るとそれも無理だし、遠すぎても無理だ。因みに今、早馬で街道の中間の街に近辺に居る。この辺りが限界のはずだ。ここで帝都の仲間に話しかけて、状況を聞いた訳さ)
(なるほどな)
(まあな。そう言う事だ。また会おう)
(ああ、そうだな)
あいつのスキルはこんなのだったのか。確かな情報伝達が早い訳だ。いつでも無線機状態じゃ無いか。さて、親父殿に報告に行くか。
「おーい!のぶー!」
「どうしたルカ?お前もまだ休みだろ?」
「いやー。そうだったんだけどよー番頭に言われてよ。はいこれ!」
「何だ?請求書?金貨473枚?何の事だ?」
「ほれ、帝都から来た護衛の冒険者!それのツケだって」
「はぁー!?お前の旅館1番高い部屋で飲み食いしても1日金貨1枚もしねーだろ!!しかも473ってなんだよ!」
「そりゃーそうだが、その冒険者、缶詰とか保存の効くフリーズドライ、子供のおもちゃとか大量に買って行ったみたいだぞ!」
「はぁ? あっ!! 礼って……」
「心当たりがある様だな。少しでも良いから金よこせ!!」
「今は金貨24枚しか無い‥」
「まあ、貰ってくよ!早く払えよな」
あのヤロー!!くそ!!食料品は解るが子供のおもちゃも大量に?何故だ??‥‥
報告に行かないと。。
「コンコンコン!入るぞ親父殿!ミリオタもおるのか。報告だ!爆撃は成功、エンジン工場は甚大な被害らしい」
「それはそう見たいね」
「何じゃ?」
「写真が出来たわよ」
「これは、これは」
「偵察型が撮ったやつよ。工場らしきのは全焼ってとこかしら。でもここ見て!」
「完成した飛行機だな。10機は止まっておる」
「そう。その近くの荷馬車見てよ。大きさからだど、この飛行機かなり大きいから、爆撃機よ」
「10機もあるのか?いやそうじゃ無い。それ程の生産力があるのか!?」
「そうそれよ。多分この10機も火の大きさからだと燃えてる可能性はあるけど。爆撃する前に、これ程の生産があったって事よ」
「こいつの性能とか解るか?」
「解らないわよ。うちの52の方が性能は上よ。でも機数は恐らく向こうの方が上になるんじゃない?1日で10機単位だった相当よ。まあ、1日の5機単位かもだし、たまたま10機停めてただけかも」
「何とも言えんな。言えるのは工場は、当面製造出来ないって事だよな」
「それも解らないわよ。判明したのがここだけって事もあるじゃない」
「まあ。そうだな」