相手も持っている
彼奴の話だと、銃と大砲は持ってるという事は解ったが。国境近くで訓練って事は、隠す気はもう無いって話だよな。それともムカンへ侵攻する為の最終訓練なのかな。いまいち、読めないな。親父殿にも話しておくか。
「コンコンッ 親父殿いるかー?皆でどうした?」
「この前の傍受した録音の書面起こしが出来たんだよ」
「あれか。何か解ったか?」
「いや。さっぱり。暗号になってるのは確か。母さん曰く言葉のグループ分けは簡単に出来たけど、その言葉を何に変換させていいのか解らないってさ」
「言葉のグループ?」
「例えば録音した中で、木、林、森はイメージ出来るよね。これは関連性があると。数が増えてくとか、それとも量か、広さが広くなるとか」
「まあ、それなら解るな」
「でもそもそもの木が何を指してるかが解らない」
「確かにそうだな」
「他にも、暑いとか寒い、固い、柔らかいもあった。これは触った感覚?とか。こう言う関連性の言葉はグループ分けはできた感じ」
「暗号表を奪うしか無いなー」
「まあ、それも1つの手だけどどうやって?」
「うーん。無理かそれにそう簡単に奪えないか」
「そうだ。ちょっと逆になるかもだけど無い事も無いかも」
「ミリオタどう言う事だ?」
「AFよ。お互いに傍受し合っててね、AFが攻撃されるのは解ってたんだけど、そのAFが何処か解らない。そこでAFって思われる所から、真水を作る装置が故障したので、装置を送って欲しいと平文でわざと傍受させたのよ。そうしたら、AFでは真水が不足するって、暗号を打ってしまったのよ」
「なるほど。わざと分かり易く傍受させて、傍受した側は、いい情報だと思って、暗号を打ってしまって、場所がバレたか。となると我々がするのは、我々が何かを起こして、相手に暗号を使わせるってか?」
「上手くいくか解らないけどね。ひとつの手かと」
「いい手かもだな。それはまた考えるとして、帝国の件だが、銃らしき物、大砲らしき物は確実に有るってのが解った。まあ火を吐く鉄‥マーク戦車が出てきた時点で解ってはおったが。それと帝国の飛行機らしき物の生産場所も大体ながら解ったぞ」