偵察飛行
「何故、そんな事を!」
「落ち着けや!若いの!今のここじゃ攻め落とす事が出来ないのよ!お前達が国を出る前は、ここの領地はどんな印象だったよ?どうせ辺境の端の所、大した事はねーだろ?そうじゃないのか?ここに着いて、3日!見た事無い武器、見た事無い乗り物、それら見てこれなら勝てると勝手に思ってやがる!それはさっき話した、帝国の馬鹿ども同じなんだよ!」
「!?……………」
「のぶ殿、うちの若い者がすまなかった。私も言われるまで解らなかった。帝国もこの様な気持ちで我が国へ攻めてきたんだろうな。これなら勝てると…」
「そうだ。だから我々も気を付けなければならない。戦なんて、ちょっとした事でひっくり返る。グラン!此奴らにも軍施設立入許可を出しておく、面倒をみろ!」
「了解です!」
まあ、これで様子見だなぁ。グランに任せとけば大丈夫だろ。このまま、飛行場へ行くぞ。
「二次元!52はどこじゃ?」
「山の頂上に止めてあるよ!」
「改造、テストは?」
「終わった!今はジェリカンを頂上へ運んでるよ!その数80缶!運び終わればいつでも発進可能!」
「解った!カンノに伝えておけ!偵察作戦を行うと。操縦士はカンノ。副操縦士は、お前がこいつは!と思える奴。わしも乗る。それと傍受機と蓄音機を操作出来る奴、人選が出来次第、日にちを決めると!」
「伝えておく」
日の光が出てない頂上は、更に冷え込むな。偵察作戦は、いよいよスタートだな。
「ミリオタ、二次元、そんな不安そうな顔するな。問題無い」
「解ってるわ」
「のぶさんが、最後の搭乗だよ!気を付けて!」
「解った!ちょいと行ってくる!」
さてさて。行くか!中の音は凄いな。え?
「‥‥‥で?‥‥だ?」
ん?ヘッドマイク着けんとダメだな!
「何でルカが副操縦士なんだ!」
「お前がカンノに言ったんだろ〜。使える奴にしろと」
「お前そんなに上手いのか?」
「当たり前だ!」
「じゃあ、ミカは?何でここに居るの?」
「休暇中ー!」
「はぁ〜まあ良いか」
後はこいつか。傍受機扱う奴か。こいつは航空士?ってのになるのか?
「お前もよろしくな!」
「そろそろ離陸するぞ。ちゃんと座れ!」