時には嘘も
「やはりそうでしたか」
「悩んでおるの」
「となると、どうやってそれらを受け取るかですね」
「何か良い案は無いか?」
「そうですね…やはり魔物相手に使いたいが、無難じゃないですか?生きたまま捕獲は、厳しかったんでしょ?」
「そうじゃ。それが良いな。わしから話すとするか。それで、実験体は?」
「悲しいかな、8人捕えております」
「解った」
「おす!ミリオタ!相変わらず研究室は、訳わからん物ばかりだな〜」
「いじらないでよねー」
「勿論、解っておる!中立国から相談を受けてな〜。知恵を借りたいんだが」
「んー。なあに?」
「中立国に強力な魔物が出現したらしくてな。火縄が効かんらしい。樽の玉薬も効きが悪くて手を焼いている状態だ」
「そんなに頑丈なの?」
「そうらしい。火もダメでな。どうにか匂い玉で追い払うのが精一杯で、兵が疲弊してるみたいで、どうにか出来んか相談が来ておるのよ。前に言ってた、ガスとか出来てないか?どうも鼻が敏感な奴らしいくてな」
魔物!それ相手なら効き目が解るかも!
「出来てるわよ。マスクも有るわよ」
「そうか。それなら中立国も助かるぞ!」
「取扱説明書を渡しておくわ。それとガスはこの箱の試験管に入ってるわ。取扱に気をつけてよ!絶対に!!」
「あー。解っとる。中立国から何か有れば近衛を遣すって話しだ!」
「結果も教えてね必ず!」
「任せろー」
まあ、これで良いな。さてこの足で要塞に戻るか。その間に取扱説明書読むか。
「だだいま!」
「無事、受け取りましたか?」
「まあ、どうにかなのかなぁ」
「準備は整ってますよ」
「準備が早いですね〜」
「まあ、ガスの件も早めに対応しないとって所ですかね」
「少し離れてますのでこちらへ」
「解った。では行きますか。ん?これは?新型の銃か?」
「はい。新たに配備されました。のぶ殿もお一つどーぞ」
「穴の中に、捕獲ですか」
「ええ。檻作る程暇では無いので」
「しかし、この2人は既に瀕死だな」
「ミカ隊長がブチ切れまして、半殺しした所を捕まえましたので」
「まあ、良い。さて、諸君共!まずだ生き残りたいなら、そうだなそこの3人!投げ込んだそのマスクを顔に着けろ!」
「ちゃんと着けたか?着けた様だな。そうしたら、マスクを着けた3人は絶対にマスクを外すなよ」
「そしたら次にだ!今から小さい瓶を投げ込むからマスクをして無い、動ける残り3人!その瓶を受け取れ!」
「受け取ったな!そしたら、その瓶を適当な石で叩き割ったら助けてやるぞ」
「グェへ、、、ギャわぁ、、、」
「うわーー、、」
「マスクを取るなよ!生き残れば助けるぞ」
「どうやら、成功だな。どっちも」
「そうですな。しかしこれを我々の方からは使えないでしょうな」
「恐らくな。しかし本来ならボンベとやらで、風にのせてまくって認識で良いのか?」
「そうですね。後は特殊な砲弾に入れて砲で発射か航空機からの投下ですかね。どっちも普段から練習をしてないとこっちが自滅しますね」
「そうだな。これは中々厄介な物だな」
「んー。もしくは、特殊部隊でも作りますか?」
「と言うと?」
「例えば、中立国から要請があって広範囲を攻撃したいから航空機を派遣して欲しいと話を持っておくとか」
「なるほどな」
「勿論、こっちからは使いませんが、相手が使ったら使う。でも準備してなければ、やられっぱなしです」
「その方向で行くか。ガスマスクは成功だし量産しないとな」
「はい」
「おい。お前らまだ平気だな!」
「…………」
「何言ってるかよう分からんな!ちゃんと話せ!」
「…………」
「この距離だと本気で聞こえんな。おい!マスクしてて、よく聞こえん!マスク外せ!」
「助けて……グハァ……」
「2人残ったか。それじゃ!パッン!パッン!中々良い銃だ」
「恐ろしいですな。味方でよかったですよ」
「何せわしは、第六天魔王と呼ばれた男だからな」
「もう1つのガスはどうなんですか?」
「それを作る材料が見つからんらしい」