想い
こちらの領地に移り住んで、約1年か。まさかまた軍の指揮を執るとは思わなかったな。
領主様も私と同じ日本人の転生者で話も通じ易いし気持ちが楽だ。
しかし他の世界でも争いってもんは、無くならないものだな。
ここの軍の練度も大分、上がってきたな。敵にも戦車が有ると分れば、対戦車戦に重点を置いて訓練しなければな。後は対戦車戦に、耐えられる戦車の数が何処まで揃うか。のぶ殿は早くても半年後と言っていたが。生産量としては12両前後か。合計でも15両か。
これらを基準に編成を考えなければな。
個人装備のパンツァーファーストは心強いな。竹槍の先に爆弾で体当たりなんて馬鹿らしい事をしていたもんだ。
旧日本軍の時よりまともな戦いが出来そうだ。現場の細かい問題も直ぐに改善対応してくれるし、補給に関しても十分に考えてくれるしな。
難民から志願兵も集まり出したな。元々運動能力が高い種族が多いから武器の扱い方を教えれば直ぐに戦う事が出来そうだ。話を聞く限り正規軍の経験者はおらんみたいだが、98より取回し易い61改を好む物が多い。この人員と共に武器の供給が開始されれば、帝国軍に十分対応できるだろう。
カンノ中佐がこちらの世界に来たのはいいが、飛行機までここで作れるのか?作れたらこれはこれでかなりの戦力増強になるが。
「カンノ中佐!」
「はっ!ミヤ司令官殿」
「先程、兵器開発大臣より飛行操縦に必要な個人装備を詳しく聞きたいとの事。ここでどれだけ再現出来るか判らんが、必要な物はハッキリと伝える様に!」
「はっ!解りました。これより兵器開発大臣の元に向かいます」
「他の兵は、引き続き射撃訓練の継続を!」
しかし、ここは本当に現実・・・
ミヤってら奴の話を聞いたが、俺が知ってる話と同じ。陸軍中将。。。とは。。
俺はあの時の記憶が無いが、輪廻転生ってか??小説みたいだな。自分の姿も子供のアメ公の姿見てーだし。
しかもあの変な人形の奴が、織田信長だと?考えれば考える程、訳が分からん。ここの領主家族が俺らより未来から来た、日本人だと?どーなってるんだ!?
自分の顔をブン殴っても、痛てーだけだし。ここの町の奴らも猫人間や犬人間に兎人間もいやがる。仮装だと思ってたんだが、そう言う種族って言ってたな。勿論、人間も居るし、他にも色々いると。。。
しかも、ここも戦時中。帝国って奴等が戦争を仕掛けてきたとか。領主家族がここの住人を守る為に、知識振り絞って俺らが居た世界の武器を再現してると。本来なら剣や槍に弓だ?戦国かよ!!
まあ、ここの連中を見てると、平和そうには暮らしているみたいだな〜
結局、俺が居なくなって2週間後には、無条件降伏か。。。。。。
今度こそ、守り抜いてやる。