約一年か
こちらの世界に来て、約1年位経つのかな。まさか領主になるとは思わなかった。
日本に居たらこんな絶対に経験が出来ない事ばかり。しかし報告書を読むのは、昔から変わらんな。。
妻からの報告はと。衣類と食事の改善。特に保存食の改良が多いな。軍向けかな。それと衣類製造機の増産要望と。これは、ガイに依頼だな。
さとるからは、鉄とゴム、石炭の増産希望か。ケッテンクラートの製造を落として、部品共通化した輸送車の新規製造。戦車を月に2両生産へ変更。ケッテンクラートの操縦者の育成か。自動車学校的な物を作るか。
さくらからは、150mmロケット砲の完成。
うーん。武器の事はさっぱりわからんな。。
化学肥料製造工場の許可とそれに伴う資材と人員か。これは解るので、直ぐに手配と。
みどりからは、農地開拓の農具機作製と作物保存庫の増築依頼か。こちらも直ぐに対応と。
ミヤさんからは、人族用の双眼鏡。迷彩服、ヘルメット、軍足等の個人装備の開発と量産依頼か。ジェリカンの大量生産依頼。
ジェリカン?とは??後でミヤさんに聞くか。
服に関しては、妻に相談依頼と。双眼鏡は、さとるとさくらへと。個人装備も併せてか。
ガイからは、鉄鉱石、石炭の掘削人員の増強か。ラーライ国へのトロッコ用第2トンネル工事。これは難民から募ってみるか。トロッコを動かせる人員も増やさないとか。
難民もどれ位の数になるか判らんし、工場拡張なども含めて、木材の大量輸入しなければな。ムムカに言って、ラーライからの大量輸入と。牽引用台車の増産もしないと不味いなぁ。
難民の方には悪いが、2×4での住居建築と。それ伴う、製造工場の建築か。
「ふーう」
読み書きと簡単な計算が出来る人材が増えてきた事は助かるな。これである程度の指示が出せる。あー。学校の設備も増築をしておかないとな。
「おーす!ムムカ様〜!」
「また、のぶ殿気持ち悪い呼び方を。。。」
「ちぃと聞きたい事があってな〜」
「何ですか?余り無茶な事は無理ですよ!」
「帝国国内に、骨のある裏組織紹介して〜」
「はぁっ?そんな知合居ませんよ!うちは真っ当な商売で通ってるんですから!」
「ほぅ〜。此処でかなりの儲け出しとるんだろ?帝国国内でも煩わしい奴等に絡まれてるんだろ?それら追払うのにシノギ払ってるんだろ?」
「。。。はぁ〜。どっからそんな話仕入れてるんですか。。」
「そいつらに、そんなセコイ事でチマチマ稼いでるんなら、ここに来いと伝えろ!ある程度決定権が有る幹部と鑑定スキル保有者を連れて来いと!」
「はぁ〜。。実際に来るか判りませんが伝えておきますよ!」
「それとなムムカよ。ここ数ヶ月後には帝国金貨の価値が落ちるから対応しとけよ!」
「はぁ??」
恐らく来るだろうな。奴も何だかんだ帝国国内で生活してる連中。国内が疲弊すれば奴等も弱る。どんどん先細りして苦しくなっているのは判っているはず。頭の回る奴なら尚更だ。
後は、北の暴走女王に頼んでおいた、松の葉タバコとじゃがいも酒の完成品がいつ来るか。