新たな難民
「のぶ殿、ムカンから難民の第一陣80名が到着しました。直ちに、食事、医療の手配を行っております」
「おう!ミヤ。わしも様子を見に行くぞ」
「はっ。私も先程、難民から話を聞きましたが気になる事が」
「何だ?向かいながら話を聞くぞ」
「帝国軍の中に火を吐く箱の話が」
「先の報告の奴か」
「はい。それが姿、型の話を聞きますと。。」
「ん?何だ?火牛か?」
「いえ。マーク菱形戦車」
「!?まさか!?」
「実物を見ておりませんが、話を聞く限り間違い無さそうです!もしかしたら、我々と同じ様に帝国国内にも転生者が!」
迂闊だった。こちらにも転生者がおるのだ。帝国国内居ても可笑しくはない。帝国がムカンに攻め込んだのも、未知なる兵器を手に入れ侵略に目処がついたからだ!
「ミヤ!絵が描ける奴を連れて行き、詳細情報を聞け、わしは親父殿と二次元とミリオタに話をしてくる。領主屋で待っておる」
ミヤからのもたらせたスケッチには綺麗に描かれたマーク戦車姿が。これは。。
「ミリオタ軽く説明してやれ」
「これは間違いなくマーク戦車の雄型。57mm戦車砲、もしくは7.7mm機関砲数門。勿論、私達の居た世界でのざっくり性能よ」
親父殿が重く口を開く
「みどり、こいつは倒せるのか?」
「うーん。あくまでも予想だけど、倒せるわ。ハ号シリーズやパンツァーファースト、手榴弾。後は効果は低いけど装甲の薄い部分ならMGなら抜けると思うけど。私が知っているマーク戦車ならね。でもテケは勿論、ハ号シリーズでもマーク戦車が搭載してる57mm砲の近距離直撃は耐えられない」
「のぶ殿、これからの対応としては?」
「うむ〜。二次元、戦車の製造はどの位ペースだ?」
「車体は、今のペースでも、月に2両が限界。これ以上の製造は、材料が間に合わない」
「砲の製造は?」
「50mmなら、うーん、、月に3〜4門かな。」
「それならば、全周砲塔タイプを1両は確実に製造。残りの車体はまずはロケット砲搭載車。砲は牽引タイプじゃの。個人装備の武器、各種砲弾、弾薬はこのペースでの増産で所かな」
各要塞の防御も見直さんと。今のはあくまでもこの世界の対人戦用の仕掛け。大砲対策も行わんと。
マジノ要塞とやらを参考にするべきか?あれは役に立たんかったらしいが。この辺りはミヤに丸投げしとくか。
マーク戦車とやらは脚が遅いらしからハ号での機動戦対応可能かの〜
マーク戦車が完成していると言う事は、機関砲、大砲は完成してるのは間違い無い。それが何処まで量産されてるか。
それにこちらの個人装備も見直さんと。
難民達は、親父殿や教会での目処ししてからの再配置か。仕事は山程あるから今の段階では、問題なかろー。
そらから難民軍を編成して、練度を上げてからムカンへ向かわすか?
ライオンヤローからの報告書もひでー内容だった。殆どの帝国兵は無理やり徴兵された連中ばかり。士気なんてあったもんじゃない。
本隊は、ムカンへ全力投入されてそうだな。
ムカンへも更に、兵器を送り込まなくては。
その後、続々と難民が到着し数は、5000人近くに膨らみ対応に迫られていた。
「親父殿、大丈夫か?」
「のぶ殿」
「かなり疲れておるな〜」
「ははは。。難民の数が思ったより多くて、その対応が大変ですね」
「どうにかなりそうか?」
「その辺は問題ないですね。本当なら綺麗な街並みをと思ったんですが、とても無理そうなので、町は碁盤目の建物も同規格で生産性を高めてますね。衣類も同じく同規格品、食事は、メニュー数は限られますが食材は潤沢に有りますから」
「衣食住が揃えば、人は取り合えず落ち着きを取り戻すので問題無かろう」
「ええ。家族や元からの住民にかなり助けられてます。それに頭数が増えれば、より生産性も上がりますし」