144/548
罠
「先発隊より伝令が」
「敵でも発見出来たか？」
「いえ。謎の攻撃で1000名程、被害が出た模様」
「謎の攻撃？？」
「はい。詳しくは解りませんが、こちらへ向かって敗走中との事」
何を言っとるんだ。弱小な領地が独立した所で、たかが知れとるのに。罠にでも掛けられたかな。
「突然、連続した音が聞こえたら、次々と兵が倒れ、やられていました」
何だこの見た事も無い傷口は。。
「敵、陣らしき物を確認しました」
「先程は、中央領に直進したという事だな？」
「はい」
「時間が時間だ。ここで陣を張る。遅れてる隊の到着を待つ」
「各要塞各陣営へ、戦闘体制から警戒体制へ移行、各自交代で休憩せよ」
陽が落ちてきたな。相手は警戒してるだろうから夜襲は無さそうだ。陽が昇ってからだな。明日は、長い1日になりそうだな。
さて、そろそろ夜明けか。
「各要塞各陣営へ、警戒体制から戦闘体制へ移行」
正面と右側へ展開してるのか？左側は、痛い目見ておるからな。しかし何処も同じ事だ。
「帝国軍の意地を見せろ！突撃！！」
（うぉーーー）
「要塞守備隊へ、地雷原を突破するまで、発砲禁止！」
一気に方をつける気か。
「うぉー！！攻めこめー！！」
（ぼっん！！バカーン）
「何かが跳ねて、爆発したぞ！」
地雷原に入ったか。
「要塞守備隊へ、各自発砲せよ！八九式重擲弾筒も攻撃開始！」
「ロケット隊！発射せよ！！」
何なんだ！？あの爆発は！？
「ん！？いよいよ攻撃が始まった様だな」
「じゃあこちらもV1を発射！！」
