領内には、火山や海もある様です
「ガイ、この先の小道は何処へ?」
「この先は、小1時間行ったら、池だろ?」
「ああ、そうだった汗」
「何だ?寝込んでて忘れちまったか?」
「ちょっと記憶が飛んでしまってな」
「なんだ?そうなのか?」
「まあ、その内に思い出すと思うが」
「そうだったら、先に言えよ」
「すまぬすまぬ」
「池に突き当たったら、右に行けば火山帯、左に行けば海だろー」
「暇になったら、海にでも釣りに行こうぜ」
「そうだな。その時は声をかけるよ」
「皆、そろそろ戻るか」
「じゃあ、またなー」
ここからだと村全体、見渡せるな。のんびりとした田舎の光景だ。景色はいいが、さてさてどうしたら良いだろうか。頭を悩ます。
屋敷に着き、まだ日は明るい。
「お前達どうする?」
「そうだな。みどりこのさつまいもツルはどうする?」
「えっ。さつまいもツルなんてあったの?」
「お姉ちゃんそうなんだよ。あの森で見つけたんだよ。絶対にさつまいもだよ」
「それなら、花壇があったから埋めてみる?」
「そうだね」
「じゃあ、桶はここに置いとくよ。俺は屋敷内を探検してるよ。父さんは?」
「シスターに話をしに行くよ」
それを聞くとお兄ちゃんは、そそくさと立ち去ってしまった。
「本当に、知らない世界に来ちゃったね」
「そうね。何も無い。考えられないよね」
「そうだ。小麦と大豆の種もあったんだ」
「私にはよく判らないけど、良い種そうね」
「さっき見た種とは、違う」
「そうなの?」
「そうだね。とりあえずこの種も埋めておくよ」
「そろそろ屋敷に入ろう」