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とある二人の英雄譚  作者: にのまえはじめ
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1話 転生

目が覚めたら、知らない空間に居た。


真っ白な、立方体の空間。

そこに立っている、半分白に半分黒と言う奇っ怪な髪色をした男と、透き通るようにほんのり青みを帯びて光り輝く髪を湛えた美少年、そして……特徴が無いのが特徴というような、黒髪黒目以外に取り立てて表現できる場所のない男。


「やあ、起きたかい?」

白黒頭の男が自分へ尋ねる。

起きた?

そうだ、そもそも俺は…………


「俺、さっきトラックに轢かれて……

あれ?生きてる?夢?」


「どうも、異世界で"神"なんてやってます、ニノマエハジメと申します。」


異世界?神?そもそも名乗った名が日本人名だし……

結論。この人頭おかしい人だ。


「失敬な。

日本から異世界に転生して、それから神になったんだよ!

元日本人だから日本人名なんだよ!

悪いか?

文句なら■■(ピーーー)に言え!」




「出張って来てんじゃ無ェよ■■(ピーーー)ァ!」


白黒頭が突然変な事を言い出した。そして謎のピー音。

訳が分からない。どうなってんだ一体。


「えーと……」

「あー…改めて自己紹介するか。

俺はにのまえはじめ。


君と同じ、元日本人です。」


"元"日本人。

いや、それよりも今は兎にも角にも状況が知りたい。


「あ、火田浩二です。

転生…ってことで良いんですかね?」


「まぁ、それで良いんだけど、そもそもこういう"記憶を持った転生"でしかも全くの偶然…俺らは"天然モノ"って読んでんだけど…まぁ珍しいんだよね。


そんで、君は俺の世界に偶然転生してきたってこと。」

「ああ、なるほど。」


分かんないけど取り敢えずなるほどって言っとく。


「そういや、蜘蛛ですが、なにか?ってどうなった?」


『蜘蛛ですが、なにか?』を知ってるって事はこいつ本当に地球人だったのか?


「あ、蜘蛛は更新再開しましたよ。

アニメも無事放送されましたし。アニメはなんか目が違和感すごいッスけど。」


※ちょっと時間軸の都合上でこれは2021年1月頃の転生になります。


「マジか。

いやぁ、今度帰ってみっかな?」


「え?帰れるんすか?」


「ああ、俺は死んでない…召喚された"養殖"側だから。

それに、曲がりなりにも神ですから。」


「それで、僕はどうしたら良いんですか?」


「どうするも何も、好きにしなよ。


そもそも此処に呼んだのだって意味があるわけでなく日本人が転生してくるんだから助けてあげよう、ってただそれだけだし。」


そうだ、せっかくの異世界転生、扶けて貰えるなら貰えるだけもらおうじゃ無いか。


「あーっと、大変言いづらいんですが。」


「なんだい?言ってみ給えよ。」


「そこで威圧感出すの辞めて貰って良いですか?

それで、その、チートとか貰えるかなーって、その。」


「良いよ。

なんだって言ってくだせぇ。

チート大安売りです(笑)」


Foooo!キターーーー!!


「え?良いんですか…!」


「まぁ、良い…かな?」


「えーっと…じゃあ、暴食グラトニー的なのとか、成長率倍化とか、不死とか下さい。」


「遠慮しないねぇ。」


「ええ。心変わりされないうちにと思いまして。

あと、地球に戻れたらなー、なんて。」


「良いの?

一応言っておくけど、キミは既に死んだ人間だ。

それに、輪廻転生のバグでしか無いキミは、誰にもキミと分からないんだ。


キミは、既に火田浩二では無い別の人間なんだ。」


そうか。

そうだ、自分は死んだんだった。

まぁさしたる未練も無いか。

明るく行こう。暗くなっても仕方ない。


「ああー…やっぱやめときます。」


「うん。それが良いと思うよ。」


さて、そこから白黒頭……にのまえはじめと議論をする。

無双はできるけど、作業ゲー・クソゲー化しないラインを。

最っ高に贅沢な議論である。


そして決まる。

火田浩二の転生特典は


言語理解EX

魔法EX

貪食

クズ殺し

成長率増加


この5つに。


言語理解は異世界文化交流のために。

魔法は、そりゃあ……ロマンである。

貪食は、何でも食える。面白そうだし、食って成長するのが良い。色んな能力が使えるのは楽しそうだ。

クズ殺しは……なんか持たされた。なんでも、にのまえさんが持ってたらしい。正直要らない。

成長率増加は、最初から強いよりも成長するほうが楽しいだろうと貰った。


さぁ、異世界チート物語、はじまりはじまり〜!

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