第八十七話 王子攫い
三人で、その黒い服の人を問い詰めた
「…」
何も喋らない
どうすっか
ユ「無理やり話させる?」
シ「いや、いいだろ。縛って、麻痺させて、国王に渡そう」
ユ「わかった。“そうぞう”縄準備オッケー」
シ「“麻痺”」
話したとおりすぐに麻痺させて、縛った
勿論俺の壊れない縄でだ
ユ「帰っか」
シ・ア「うん」
王子と麻痺してるやつを抱えて
国王のところに行った
国王は部屋で一人で寝ている
ユ「おーい、国王。起きろ」
王「…」
ユ「国王」
王「…」
全く起きる気配がない
叩くか?
ユ「はぁ、ちょっと耳塞いでろ。“そうぞう”防音結界」
ア「わ、わかった」
シ「ん」
二人が耳を塞いだのを確認した
ユ「あと拡声器を作って」
俺は大きく息を吸った
そして
ユ「起きろぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
王「わああぁ!!」
国王は俺が叫ぶと飛び上がった
この部屋に防音機能をつけだが、声が大きく振動しまくったので
壁が壊れそうだ
シ「うっさ」
ア「耳塞いでも聞こえるくらいうるさかったんだけど!」
ユ「悪い悪い」
王「そ、その姿は。ユート殿とシューゴ殿とアユム殿」
国王がベッドの上で正座している
王「今宵は何用で?」
ユ「ああ、お前の息子が知らないこいつにさらわれていたから捕まえた」
シ「ああ、こいつね」
シューゴが麻痺してるやつを抱えた
王「そうか、こいつが儂の息子を…」
ユ「防音結界を張ってるんで、叫んでいっすよ」
といってから俺たちは皆耳を塞いだ
王「許さん!許さん!よくも儂の息子を攫ったな!絶対に許さん!」
と数十分言い続けた
ユ「終わったか?」
王「ああ、終わったよ」
シ「本当に防音結界を張っててよかったな」
ア「あ゛ー耳がじぬー」
一人死にかけてるけど
王「こやつが何者なのかを調べておく」
ユ「わかった」
シ「帰るか」
ア「うん」
三人で回れ右して
帰るところだった
ユ「あっ、そうだ。一つ言い忘れてた」
王「何だ?」
ユ「息子を殺そうとすんな、返り討ちにすっぞ」
王「…わかった」
ちゃんと殺さないようにしてもらったし
あとは気が楽だ
シ『戻ろう』
ア『うん』
ユ『そうだな』
子供の姿になって廊下を歩いていると
また後ろから気配がした
だけどこの気配は、知っている
ユ『フィルか、何してんだ?』
フィ『変な匂いがしたから来た』
ユ『えっ、俺臭い?』
シューゴとアユムに匂いを嗅いでもらった
ア『いや、別に』
シ『うわっ、臭っ臭っ。』
わざとらしく、鼻をつまみながら臭い臭い言ってきた
ユ『おい、ふざけんな』
シ『ははっ、わかった。大丈夫だ、臭くないよ』
やっぱりふざけてた
フィルは何か困惑している
ユ『大丈夫だから寝てていいぞ』
フィ『わ、わかった』
シ『また、変なやつがいるかもしれないからフィルをベッドまで送っていったら?』
ユ『何で俺が?』
何故か送ることを勧められた
シ『俺は眠い』
ユ『俺も眠いわ』
ア『吸血鬼の変身を解くんじゃなかった』
アユムは吸血鬼から人間になったようだ
だからすごい眠そう
フィルは吸血鬼で、吸血鬼は夜行性だからやっぱり起きてる
ユ『ふわぁ〜。ねみ〜』
シ『行ってらっしゃい』
ユ『絶対に行きたくないんだな』
シ『うん』
ユ『正直だな』
アユムとシューゴは元の部屋に戻った
俺はフィルを送るために、移動した
ユ『眠気覚ましに、俺の好きなケチャップ飲むか』
ケチャップの入った入れ物を作り
それをゴクゴク飲んだ
四分の一くらい消えた
ユ『ぷはーっ』
テ『良い子は真似してはいけません』
ユ『俺悪い子だわ』
完全に目が覚めたわ
フィ『何飲んでるの?』
ユ『うーん。ああ、これ?ケチャップっていうんだ。飲みたかったら明日飲ませてやる』
フィ『わかった』
ユ『じゃあ、今日はもう寝ような』
フィ『はーい』
いつも通り、おとなしく戻った
部屋まで戻して最後は足音を立てずに、部屋を出た
ユ『俺も、ベッドに行って寝るか』
俺は布団の中に潜った
そして次の日が来た
太陽が窓の外から差し込んできた
チュンチュン
ユ「おー、朝チュンが聞けるとはな」
テ『意味わかってます?』
意味あんの?
言葉を知ってるだけなんだが
キ「うーん」
キクチが体を伸ばしながら起きた
まだ眠そうだ
そして、俺が起きたことに気がついたようだ
キ「ユート、目の下が黒いぞ」
ユ「ああ….知ってる」
もし誤字、変なとこ、質問があったら言ってください
この話へ一言 国王から
王「...音が大きすぎたせいで、わしの部屋が壊れそうだ」




