第五話 晩御飯釣り
王都の人視点
「誰だあの人達は?盗賊をどんどん倒していくぞ」
「すげぇ!」
「勇者より強いんじゃないか?」
王都の人たちは盗賊と戦っているユートたちを見て
驚いている人、興奮している人といろいろな反応を見せている
「お、俺はさっきあんな奴らを止めようとしたのか….」
先程ヒラノを親判定した
警備の人が腰を抜かしている
そして、あっという間に敵が全員倒されたようだ
「うおぉぉぉ!」
「すげぇーー!」
「かっけー!」
「まじで勝ったよ!」
その人たちは、敵をみんな倒したあと
敵を山のように積み上げてから、空へ飛んで帰っていった
「飛行魔法も使えるのか...」
「神からの使者だったのかもしれない...」
異常な強さに驚きを隠せない人が多い
「お兄ちゃんたち、ありがとーー!」
ある子どもがそう叫んだけど
ユート達が振り返ることはなかった
「あいつらは...」
そして、そこの近くで勇者パーティーはユートたちの戦っている様子をみていたようだ
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ユートたち視点
ユ「ねみー、暇ー」
川の横であくびをしながら釣り竿を抱えて座っている
ヒ「釣りはずっと待つものだから、我慢しないと」
キ「なんで釣りをしてんだろう」
なんか一名悟っている
シ「どう調理する?」
カ「シューゴの魔法で焼いて〜。よろしく〜」
ア「ま、まずは魚を釣ろうよ」
六人は魚を釣ろうと近くの川で釣りをしている
大人しいヒラノと待っている時はスマホをいじっているカンタ以外は魚がなかなか釣れず暇そうにしている
キ「なぁ、シューゴ!釣れるまでサッカーしようぜ」
シ「おっ、やろう」
よく動くシューゴとキクチはサッカーしに行ってしまった
キ「ユートは?」
ユ「眠いからパス」
いろいろなものを作るために疲れてしまった
キ「わかった、ゴールだけ作っておいてくれない?」
ユ「ん」
サッカーをするためにゴールを作った
自分たちの変化具合を見ると、超威力の高いものが放たれるだろうから
ゴールをなるべく硬いものにしたい
ユ「カンター?」
カ「ん〜?」
ユ「この世界で一番硬いものって何?」
カ「うーん」
カンタはスマホで調べている
カ「ミスリルらしいよ」
ユ「なるほどな、じゃあそれをゴールにするか」
一応、この世界に存在する一番硬いものにした
バンッ!
キ「あっ、ボール破裂しちゃった...」
突然後ろから爆発音のようなものが聞こえてきて
振り返ってみると、一部が完全に破裂したボールを持ったキクチがいた
ユ「じゃあ、これあげるよ」
今度は自分が自作したボールを渡した
キ「ありがと!」
ボールを渡すとすぐに遊びに行った
ヒ「そういえば、あれどんな物質でできているの?」
ユ「ボールみたいに柔らかくて、壊れにくい特殊な合金を使ってるよ」
ヒ「…足、痛くないのか?」
合金といえばかなり硬い印象があり
心配そうな表情でキクチたちの方を見ているけど
全く何もなさそうである
キ「いやそんな」
シ「痛くないな」
ヒ「そうか」
それで納得するんか
キ「よし!いけっ!シュート!」
ドリブルからかなりの威力があるシュートを繰り出し、ゴールの方向に飛んでいっていたのだが
シューゴに止められてしまって、ゴールから外れてしまった
キ「あっ、飛んでいっちゃった!」
ゴールの奥まで飛んでいってしまって
威力が強かったがためにもう取りにいけなくなってしまった
ユ「まぁ、いいよ。どうせいつでも作れるし」
流石にサッカーを小さい頃からずっとやってきた、そしてこっちにきたことによって強化された人が蹴る本気のボールを回収できる気がしないので諦めた
ボールを無くしてもう一回作ってもらうために自分の方に戻ってきた
すると、キクチの竿の先が揺れていた
ア「キ、キクチの竿に何かが引っかかってるよ!」
カ「あっ、ホントだー」
キ「引くぞ!」
キクチは魚を引き上げようとしたが相手の力が強くてなかなか釣れなかった
釣竿を握って間もないにも関わらず、釣竿はもうすでに手汗でかなり濡れていた
キ「くっ!強い!」
キクチが歯を食いしばりながら
後ろへと重心を落として釣ろうとしているが、なかなか強くて苦戦している
ユ(手伝ってやるか...)
そう思い、俺は立ち上がってキクチの方へと少しめんどくさそうに歩いて行った
ユ「行くか...」
シ「”落雷”」
突然、雷が降ってきた
空は曇っていないのにも関わらず降ってきているからかなり違和感があった
ユ(助ける必要がなかった...)
そう思うとちょっと凹んだ
カ「あっ、浮いてきてるよ〜」
その雷で川にいた魚は動かなくなり
キクチはすぐに引き上げた
引き上げられたのは
ユ「サメ?」
ヒ「サメは海にしかいないはずだけど...」
サメに似たような動物だ
カ「コガワザメって名前らしいよ。日本にいるサメより強くて、うまいらしいよ〜」
ユ「なんで知ってるん?」
カ「なんかレビュー乗ってる。星四だってよ!」
ユ「なんでよ...」
結構でかいので夜ご飯はこれで決まりだな
十人分はあるだろうけど
育ち盛りなんですぐに食べ終わってしまった
読んでくださりありがとうございます
もし誤字があったら教えて下さい
この話へ一言 カンタから
カ「美味しいけど強いせいでなかなか食べれないから珍しさも含めて、星四だって〜」
シ「本当に一体誰の評価だそれ」