表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
384/399

第三百八十二話 終劇

カ『えっ?』


カンタは円柱の何かを掴んでいる


カ『何これ〜?』

ア『う、腕を切ったのっ!?』


相手の左腕だった


カ『俺切ったわけじゃないよ?』

ア『な、なら自分でってこと!?』

カ『お〜すげ〜』

ア『感心してないで!』

カ『しーっ!』


アユムが叫びだしまくっていたので、カンタが冷静に落ち着かせた

カンタのペースに飲み込まれていて、注意されてからアユムは少し文句を言いたげだった

暗幕の途中で暗くなっていた


ヒ「勇者が、場内を進んでいくと。黒いローブを着た者が前に立ちはだかっていた」


という言葉と同時に、電気がついた


カ『あっ!』


電気がついてしまっていて、さっきユートから聞いたように

もう消すことはできない


ヒ『ん?』


舞台袖に移動したヒラノが一番最初に何か感じた


ヒ『あれは…』


小声でつぶやいていると

ある人に念話で確認をとった


ヒ『キクチ、舞台に出てる?』

キ『出てない。おそらく、あれはカンタ達が追いかけてたやつだと思う』

ヒ『なるほど…』


劇がある中この短い時間で思考を巡らせた


ヒ『なら、セリフは代わりに言わせるようにしよう』

キ「!。了解」


すぐにヒラノの考えていることの意図を読み取った


キ『じゃあ、ユートに音を出してもらうね』


流石に舞台袖から声を出すと、舞台袖にいることに他の生徒にバレてしまう


ユ『なんて音を出せば良いんだ?』

キ『じゃあ、言うよ』


ユートに自分の台詞を教えた


王子「お前は誰だ!」

キ「くっくっくっ…もう忘れたのか?」

王子「その声はっ!」

キ「そうだよ、俺だよ」


本来なら、ここでかぶっているローブのフードを外すのだが

キクチが忘れていたということにしておこうと思う


キ「俺はお前を倒すために強くなった!さぁ!もう一度俺と戦え!」

王子「倒すまでは話を聞いてもらえなさそうだな…」


キクチは舞台袖で、剣を構えている

逃げそうになってもすぐに舞台の中に戻すためにだ

もちろん、ヘタな行動をすればユートがなんかしてくれる


「…」


その危険性を察して、前の話の中では戦う事になっている相手を見た

そして、舞台袖の奥に何かが書いてある紙を持っているヒラノが居た


ヒ『ローブの男。これは交渉だ。そのまま劇の役を演じ続けるのならば、俺たちはお前のことを殺さない。どんな役なのかもちゃんと指示はする。だが、断ればこの事情を知っている俺たち全員で瞬きもできない速さで潰しにかかる。さて、どうする?』


直接的な脅しを投げかけた


「...」

ヒ『片手ではすまないよ?』


とヒラノの言葉を乗せた文を見せると、ローブの中から剣を取り出した

そして、お願い通り戦いを始めてくれた


ヒ『そこで倒される。攻撃を食らったと見せると同時に、大きく後ろに跳ねる』


王子がローブの者に突き当てると

その者は後ろへと飛んでいってくれた


キ「こ、これでも倒せないのか…」

王子「話を聞いてくれるか?」


落ち着いて話しかけるが、聞いていいない


キ「くっ…くっくっくっくっく…俺は、魔王様に力をもらった!前回のようにすぐに死ぬと思うなよ!」


黒いローブを着ている者の持っている剣がだんだんと黒くなっていった


キ「今度こそ死ねぇ!」

ヒ『より速い剣撃を繰り返す』


そう伝えると、もっと速く攻撃をした


キ(戦闘能力はかなりあるようだ。剣の扱いにも慣れている)

ヒ『そこで攻撃を食らう』

キ「ぐはっ!」


切られてその場所で倒れた

王子は剣を持った状態で、少し後ろに下がった


ヒ『フラフラの状態で、立ち上がる』


次のことを書いて指示を出している

ヒラノも大忙しである


キ「まだ…俺は、お前のことを絶対殺す!」


フラフラした状態でローブの者が歩いている


王子「堕ちたものだな…だが、俺がお前のことを助けてやる!」


と言ってから、相手を相手を切って倒した


キ「ぐはっ!」

ヒ『そのまま倒れる』


剣を喰らっている途中に見せていた


王子「地獄で反省することだな。それができれば、俺たちと敵にならずにお前も仲間になれるだろう」


剣をしまって、鞘の中に戻して過去最高のキメ顔で王子はセリフを終えた


----------------


ユ(この世界に地獄とかの概念あるんだ…)


知らないことだった


ユ『まだ…魔王に対してあまりいい印象がない感じだな』

テ『流石にそれは早かったようですね』


魔王と仲良くしていくことになったはずなんだが

それは早かったようだな


メ『昔の文化っていうのは根付くからな!』

エ『それは良いことでもあったり、悪いことでもあったりですね』

ユ『まさに表裏一体』

テ『諸刃の剣ですね』

ユ『薬見てぇだな』


薬といえば…そういや…


ユ(これは…また今度だな)


---------------


電気を消してから、ローブのものは起き上がって

舞台袖に移動した


『名演技だったよ!』

『すごかったね!』


クラスメイトから褒められているけど

そのものは頷くだけだった


『なんで、黙ってるの?…あっ、静かにしないとね』


黙っているのは、まだ劇中だからと勘違いしたようだ


カ『こっち来て〜』


というと、素直についてきてくれた

そして、劇をやっている講堂の外に出た


ア「ぬ、盗んだものはどこにあるの?そ、それさえ返してくれればいいから…」

「…」


そういうと、壊されている魔石を見せてきた


ア「あっ…こ、壊れてる…」

キ「目的は何だ?」

ア「わっ!びっくりした!」


これ以降はキクチの出番もないので

こっちに来ていた


「…」

ア「へ、返事がない…」

カ「死んだんじゃないか〜?」


立ったままで?


ア「ちょぉ!僕たちは殺してないよ!?えっ!?違うよね?ちょっ、違うって言ってよぉ!生きてぇ!」

キ「カンタ…」

カ「うるせ〜。でも騒いでるのアユムだよ〜」


余計な事を言ったせいでもあるけどな


ボ『うるさい』

ア「ご、ごめんよぉ〜」


情けない声で謝っている


キ「それで、目的は何なんだ?」


聞いてみるが返事がない


ア「ええっ!?ほんとに死んだ!?」

キ「アユム、家でもっとネタにするよ?」

ヤ『どういう脅しなんだそれは…』


体の中で聞いている


キ「まぁ、いいや。とりあえず、こっち来てくれ」

「…」


ついてきてくれた

そして、移動して

来た場所は


キ「ここで騎士団に突き出す」


学校を抜けて、騎士団の場所へと来た


「…」

キ「殺しはしないとは言ったが、騎士団に突き出さないとは言ってないからな」


お得意の言葉を使った、騙しだ


「…」

キ「…ユートたちと違って反応が見れなくてつまらないな」


相手は相変わらず無反応だった


ヤ『お前、性格悪いな』

キ『ちょっとなんの事だろうな』


とぼけ方は似ている


キ「諦めてくれたのなら、それで楽だから良いが」

「“ノ乃=よ。ろと田心'つ+よ‘よ」

キ「は?」


突然、意味不明な言葉を繰り出した

その瞬間、キクチが逃げないように掴んでいた相手はそこから姿を消した


キ「…」


あたりを見渡すがどこにも居ない


キ「何だったんだ…?それより、どうやって抜けた?」


相手が力を入れた様子もないのにも関わらず、一瞬で抜けてしまった


キ「力がないとは言え、普通の人よりは全然強いはずなんだが…」


相手の左腕を掴んでいたのに抜けられてしまった


キ「…とりあえず、情報を伝えておこう」


そうして、皆のもとへと戻った

その後文化祭は平和に終わった


--------------

次の日


ユ「それがあったあと、シューゴが魔石を持ってきて。電気は復旧したと」

ヒ「なるほどね」


その説明を聞いて、ヒラノはメモしている


ユ「見た目とかってわかる?それがわかったら捕まえられるんだけど…」

カ「ローブだったから…」


無いらしい


カ「そ、そういえば。そいつと戦ったときに取れたもの…」


カンタはそいつの腕を取り出した


カ「これがあったんだけど〜」

キ「っ!?それは?」

カ「左腕〜」

キ「俺が相手を掴んでいたときは左腕を持っていたんだけど…」

カ「ええっ!?」

読んでくださりありがとうございます

もし誤字、質問、変なとこなどがありましたら教えてください


この話へ一言 カンタから

カ「ヒラノの性格がちょっと捻くれてたら、キクチと悪巧みが多そうだよね〜」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ