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第三百六十八話 ドラゴンの議論場で

古「今日も予定があるわ」


普通にダンジョン内で過ごしていて、花に水をあげていると

古龍が話しかけてきた


ユ「おー。わかった。そういや、お土産うまかったか?」


お土産として、神社で食べ物を少し買った

死霊が扱ってる食べ物だから、なんとなく腐ってそうな感じがしたけど

一応毒見をしてみたら普通に大丈夫だった


古「うまかったぞ!また食べたい」


弟のような立場だ


ユ「おうよ。じゃあ、今度また作るよ」

古「感謝する!友よ」


と言ってから古龍はダンジョンを飛び出していった

そして俺はそれを見送った


ユ「えーっと、今日は…」


----------------------


また別の日


古「今日も予定があるのだ。少し留守にしていいか?」

ユ「いいけど…」


---------------------

またまた別の日


古「今日も予定があるから行っていいか?」

ユ「いいよ」

カ「いいぜ〜」


ソファに座っているときに話しかけられた


ユ「というか報告はありがたいんだが、許可は取らなくていいぞ」

古「了解した!」


と言ってまた外に出ていった


ユ「…ここ最近、よく外に行くな」

カ「運動してんじゃね〜?」


またソファにぐったり寝っ転がっている

カンタは座ってるが


リ「かもね〜」


そして、リーファが寝っ転がっている俺の上に乗っかってきた


ユ「もしや、恋人がいるのか…」

カ「お〜、始まった。カプ厨」

ユ「おいこら」


間違ってないけども


ユ「だって気になるじゃん」

カ「じゃあ〜、ストーカーしたら〜?」


なんか良い提案があったな


ユ「そうだな」

カ「えっ?」


多分、冗談のつもりだったんだろうなぁ…


ユ「今度行くときに、付いていくわ」

カ「ストーカーはしないよね?」

ユ「本人の許可を得てから行くから」

カ「ならいい〜か〜」


いいんだ


-----------------


古「今日、予定があるんだ。行ってくるな」


許可を取らなくていいと言ってから、ちゃんと報告だけになっている


ユ「なぁ...」

古「なんだ?」


呼び止めるとちゃんと止まってくれた


ユ「いつも何しにいっているんだ?最近よく外出てるけど」

古「うーん...」

ユ「言いたくないならいいけど」

古「いや、というか来てくれ!」

ユ「えっ」


来てほしいのか…


ちょっとこれは想定していない反応だったな


ユ(これは恋の予感…でも、俺の恋愛勘が反応していないんだよな…)


俺が「こいつ恋」したな、という報告されなくても察する能力である

勿論、効果は他にもある

恋愛マスターな俺を頼ってきて恋の話だと思ったが、全くそんな勘が働いていない


ユ「それで、今どこに向かってるんだ?」


古龍は羽だけもとに戻し

一緒に空を飛びながら、目的地に向かっている


古「ちょっとな、今議論をしているんだ」

ユ「議論?」

古「俺の友達は強いぞ!というな」

ユ「…」


思ったより内容が子供だった

もしかしたら、相手が子供なのかもしれない…

だが、このドラゴンを相手にするような子供が俺たち以外にいるのだろうか…


古「ついたぞ〜」

ユ「…」


あたりを見渡してみると

そこは山の中だった


ユ(霧がかっていてよく見えないな)


今日の天気はちょっと悪いので、霧が多めだった


「客が増えたが、これはお前の仲間か?」


霧のどこからか、低い声が聞こえてくる


古「そうだ」

ユ「こいつは?」


この二人が会話している途中だが、誰だか気になってしまい

遮ってでも質問してしまった


古「昔から知っているドラゴンだ」

「最近、友達という関係になったがな」

ユ「…」


意外なことだったので、黙るという反応しかできなかった


ユ「ドラゴンには友達という文化が無いと思ってたんだが…」

古「元は無かったぞ。友が教えてくれたからだ」

「突然、友になってくれないか?と言われて驚いたぞ」

「儂もな」

「僕も!悪くないとは思うけどね!」


声が3つ聞こえてきた

自分が今感じる気配と同じ数だ


ユ「この三人と会いに来たのか?」

古「そうだ。ある話をしていてな。だが、姿を見せてくれないか?」

ユ「その話はさっき聞いたから良いだが…」


すごい子供っぽい話だったから

子供と話してるんかと思ったら、普通に大人っぽそうなドラゴンだった

まだ声しか聞いてないけど


「悪いな。だが、まずは足がつくところに行かないか?飛んでいると疲れるだろう」

ユ「お、おう…ありがとう」


なんか、思ってたよりも良いやつだな

ちょっと声で怖いイメージを考えていたけどそんなことないのかもしれない


古「こっちだ」


古龍に案内されて、飛んで進んで行った

そして、着いた場所は花で溢れていた


ユ「えっ?俺死んだ?」

古「友、死んでないぞ」

ユ「えっ…そうなのか?」


なんか、こう、キラキラしたところだから

死んだのかと錯覚した


ユ「おっ…あれか…」


視線の先には3つの姿があった


「こっちだ」

「おーい!こっちこっち〜」

「…」


小さい子が手を振っている

一人は大きい大人の男

もう一人は仙人みたいなおじいさんだった


ユ「お〜、はじめまして」

「はじめまして〜」


一番最初に返事をしてくれたのは

リーファよりも少し小さい男の子だ


ユ「…こいつは男だな」

「確かに、僕は紛らわしいかもしれないけど。よくわかったね」

ユ「たくさんの聖なる書物ラブコメを読んできた、俺が男と女を見分けられないと思うなよ」


何かに勝ったような顔をした

そして、これに関しては誰にも負ける気がしない


テ『性なる…』

ユ『ちょっと黙ろうか』


なんか余計なのが聞こえた


「古龍。こいつは聖人なのか?」

古「違うと思う」


次に話しかけてきたのは、あぐらかいていて態度と存在感がかなり大きな男の人だった

身長は八尺様よりもありそうで、その圧倒的威圧感から気弱なアユムは耐えられなさそうなくらいである


ユ「よろしく」

「ああ、よろしく」


手を出したら、すぐに返してくれた。完全に自分の手を覆えるほど大きかった


ものすごい固くて、大きい手だった...


ユ(でけぇおにぎりを握れそう…)


そして、第二の感想がアホだった


「…儂ともよろしく」

ユ「お、おう」


最後に、おじいさんが手を出してきた

もちろん握手した


「人間の文化では相手の手を握るというものがあるのだな」

ユ「ん?ああ…こうやって初めて会う人や、同盟を結ぶときとか、同士を見つけた時とかにするぞ」


握手はドラゴンたちの間では元々ない文化だったのかもしれんな


ユ「そういや、名前とかを教えてくんないか?呼びにくいからさ」

「…名前ね」

「無いねぇ...」

「無いのぉ」


無いのか…


ユ「じゃあ、種族名的な、二つ名的なのを教えてくれない?」

「俺は黒龍王こくりゅうおう

「儂は真龍しんりゅう

「僕は虫龍ちゅうりゅう

ユ「えー…えっ?」


名前を聞いただけだと、大して理解できなかった


「一旦、元の姿に戻るのはどうだ?」

「さんせ〜」

「了解したぞ」


辺りを見たけど、広そうだから大丈夫そうである


ユ「おお…でかいな」

古「それが一番最初の感想か…」

ユ「そりゃあな。身長を気にするお年頃なんで」

古「何言っているんだ」


まずは黒竜王

名前の通り、体や羽が全て黒曜石のように真っ黒なドラゴンだ。黒光りする鱗が霧の中でもはっきりと見える

そして、やはり大きかった

この前みた古龍の大きさの3倍はある


「儂は比較的小さいぞ」


自分の2倍くらいの大きさの真竜がいた


ユ「動きやすそうだな」


かなりコンパクトなサイズで羽が速度重視のように見えて、かなり筋肉があるように見える

力はかなりそうだ


ユ「戦闘に特化した感じかな?」

「ああ、そうじゃ。動きやすいぞ」


そこら辺を飛行機のような速さで飛んでみせてくれた


ユ「あと…」


虫龍がいた


ユ「虫のドラゴンね…というか…dragon flyね」


見た目は完全にトンボだった


ユ「見た感じめっちゃ弱そうなんだが」

「何を〜?僕だって国の数十個や数百個を滅ぼしたことあるんだよ!」

ユ「えっ?」


何百個も滅ぼしているという、そんなに国が存在していたのかと驚いた


テ『何か視点が違いますね』

ユ『今どれくらいあるんだろう』


世界って大きいなぁ…と、普通とは違うところに注目していた


古「ホントだ。一応こいつも千年くらい生きている」

ユ「つまり…」

古「ああ。強いz…」

ユ「ロリババアならぬ、ショタジジイ!」

古「え…」


何を言っているんだ、という顔で見られている


ユ「でも…あんま言葉遣いがっぽくないな」

古「な、何だそれは?」


シューゴたちとは違って意味を知らないみたいだ

まぁ、こっちの世界では無いものだろうからな


ユ「えーっと…一見、子供に見えるけど実はめっちゃ年取ってるってこと」

虫「そんなにじゃないもん!」


子供っぽいけど…千年生きてるんだよな?


ユ「じゃあ…魔王もロリババアに入るのか?」

古「性別によって言い方が違うのか…」

テ『真面目に分析しないほうが良いのに…』


言い方もちょっと悪いしな


ユ「というか、そんなに強いのか。だが、むやみに破壊するのはダメだからな」

虫「わかっている」


素直な子供だ


黒「少し話でもしていかないか?三年ほど」

ユ「えっ…三年?」

黒「三年なんてまばたきだろ」

ユ「えっ…」


まばたき…


古「人間にとって、三年は長いらしいぞ」

黒「そ、そうなのか…だから、お前は毎日戻っているんだな」

古「ああ、飯なんでな」


本当に長寿な人たちの言葉だ

すごいな…


ユ「なぁ、長寿な人たちからさ。色んなことを聞きたいんだけどいいか?」

黒「言ってみろ」


自分が気になる情報を持っているかもしれないしな

読んでくださりありがとうございます

もし誤字、質問、変なとこなどがありましたら教えてください


この話へ一言 古龍から

古「いつも昼は寝てばっかだからすげぇ久しぶりの出番だ」

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