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第三百四十六話 子供っぽいボス

「これを壊されると困るんでなぁ!あ~っヒャッヒャッヒャ!」


上に笑い声が独特でうるさい誰かが乗っていた


キ「だ、誰だ?」


見た目は、男でちょい横にでかい感じの奴だった


「俺はこの街のボスだ」


子供っぽいやつが一番子供がなりたがりそうな立場だと宣言しているから、あまり信用できなくて

ホントなの?と言う感じで

仔蜘蛛姉の方を見たが、横に首を振っていた


キ(やっぱり違うんか)


勘は当たっていたようだ


「強いけど、もともと居た人たちよりは弱い」

「俺が弱いだとぉ?確かに、俺はもとは弱かっただがこの武器を手に入れてから超強くなったぜ!アヒャ!」


持っているものをキクチの方へと向けて話していた


キ「あれは…」

「あれは何なの?」


あの男が敵持っていたのは…


キ「ユートの武器だ…」

「ユートさんの!?」


魔力を使って撃つことが出来る拳銃だった


キ(確かにあの時、面白半分で伝説の武器的なのを作ろうとか言ったけど…こんな感じで出会うとは思わなかったな)


いつもユートが使っている拳銃は基本的にユート以外が使えないようにしているのだが

あの拳銃は普通に誰でも使えるように設定してある


「魔力を込めるだけで撃てるなんてなぁ!この武器は便利だぜ」


ちゃんと撃つための仕組みも理解しているようだ


キ「使い方を理解するくらいは使ったようだな」

「いやそれは説明書が付属してたぞ!」


無駄に丁寧だった


「ユートさんはあの武器を落としたの?」

キ「あー…えーと…」


流石に面白半分で雰囲気がありそうなところに置いてたなんて言えない!


キ「うん…この前なくして、そのまま新しいのをダンジョンで手に入れたんだよね」

「そうなのね〜…」


なんか困惑している


「なんで説明書なんかついてるのかしら」

キ「...」


説明書がついてるとは伝説感が出てこないけど...

ゲームとかではない限り武器は自分で扱ってからわかるはずなんだが


キ「ユートがアホだから使い方忘れられないように書いてるんだと思う」

「そうですか...」


憐れまれたような声である


「アーヒャッヒャッヒャッ!のんきそうじゃあぁねぇか!」


バン!


キ「っ!」


会話している途中に、撃ってきた

突然だったので、キクチは仔蜘蛛姉を突き飛ばしてから跳んで避けた


キ「会話の間に攻撃するな」

「こんな敵の目の前で会話するのが悪いんだよっ!」


ど正論である


キ「あっ悪い!弱すぎて、敵だと認識してなかったわ」

「ンヒャ!?」


こんな時であってもキクチは相手を挑発している


「誰が弱すぎだよっ!」

キ「おっとっと...」


連続でキクチのことを撃ってきている

当の本人はそれを軽々しく跳ねるように避けている


キ「エイムざっこいな...赤子以下のユートより下だぞ」

「今ユートを巻き込みましたね」


完全に流れ弾である


「うっせぇ!」


魔力が多いのかドンドンと球は撃たれてきている


「こいつを喰らえ...」

キ「ん?」


銃は何かを溜めているようだ


キ「...」

「止めに来ないのか?」

キ「やっても意味ないからかな!」

「アヒャヒャ!...こいつを食らわせてやるぜ!」


その言葉を聞いた瞬間大量の球がビームが来てると言っても過言ではないくらいの密度で撃たれた


キ「あっやべ!」


すぐにキクチを襲ったが


キ「簡単だな」

「アヒャアヒャヒャ!いつまで持つかな!?」

キ「さぁ?そっちの魔力が尽きるまでだな」


と言いそこからは集中して避けていた


「ちっ...何で当たらねぇんだよ!ちくしょう!」


さっき貯めた分は全て使い切ってしまったようだ


キ「下手だからだろ」

「うっせぇ!」


カチッ!

カチッ!


「んあ?」


弾を撃とうにも弾が発射されない


「あの穴を詰まらせればもう何も出せませんよね?」

キ「ありがと」

「なにっ!」


キクチが煽って注目を集めている間に仔蜘蛛姉はあの銃口に糸を敷き詰めたのである


「あの密度の高いのを打ち終わってから銃口に向けて糸を放ったら詰められたわ」

キ「暗殺者らしく俺が煽ってる間に殺すとかやってほしかったけど...」

「気配でバレたらキクチさんの作戦が台無しですから、まずは無力化からです」


カチッ!

カチッ!


性懲りも無く、撃とうとしている


キ「これで無力化されたな」


バンッ!


突然、銃口が開いたのか弾は撃ちだされた

キクチはすぐに鞘から剣を取り出し、居合の構えを取りすぐに見えないはずの魔力で出来た弾を切った


キ「ふぅー…危なかった…まさか撃てるとは」

「アヒャ?止められた?」


今まで止められたことがなかったのか、困惑している


キ「弾は速いけど…」


キクチは転移魔法を使わず、持ち前の体感と足の速さを利用して

その盗賊の後ろへと回った


「ア?」

キ「ユートが使うのとはぜんぜん違うな」


ズバッ!


すぐに自分の持っている剣で相手の首を切った


「銃口を見ればどこに飛んでくるのか丸わかりだ」


相手の首が地面に落ちた瞬間

キクチは恐怖に襲われた


キ「…っ」


ユートの前だと見栄を張っていたりするが、実際は結構心にダメージが来ている


「この城中にいる盗賊のボスみたいなのは倒したから、あとは書類を探すだけね」

キ「でも…こんなでかい金庫にあのボスみたいなのが守ってるとここにあるって思うよね」


明らかに怪しいので、金庫をどうするか考えた


「さっきは、どうにかなりそうだったから。もう一回やってみよう」

キ「うん!」


もう一回同じ構えをとって、技を行おうとした瞬間


「ぎゃぁぁぁぁ!」


人の声ではないなにかの鳴き声が聞こえてきた


キ「…」

「…」


鳴った方向を睨んだが

その方向には、でかい金庫しかなかった


「破損した部分が勝手に直るから疑問に思うよね」

キ「生きてるのか?」

「私ははじめましてね」


金庫のドアが開くと

中に肉のようなものが存在していて、まるで口だった

歯も大量にあり、入ったらひとたまりもなさそうである


「ミミックさん」

キ「俺も初めてだ」


今まで相手にしたこと無いし

ユートたちのダンジョンに設置してない


キ(これがゲームでよく見るミミックってやつなのか...)


ゲームだけの完全ファンタジーの世界にしかないからかなり興味津々であると同時に自分より大きい存在に少しビビっているようだ


「あっ!」

キ「?」


突然仔蜘蛛姉がびっくりしたような声を上げた


「あれが書類です」


指を指した先には

なにか白いファイルが歯の間に挟まっていた


キ「ええええええっ....!」


アユムみたいなオーバーリアクションをした

その反応の途中に突然中から舌のようなものが伸びてきた


キ「おっと…」


その舌は地面を砕くほどの強さで、かなり早かったが

キクチと仔蜘蛛姉よりは遅かった


キ「汚い舌だ」

もし誤字、変なとこ質問などがあったら言ってください


この話へ一言 仔蜘蛛姉から


「歯に挟まった肉みたいですね...」

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