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第三百三十七話 カナヅチの水中散歩

「お前、今日暇か?」

ユ「ん?」


突然言われた


「今日遊べる?」

ユ「お。おう、暇だからここで釣りしに来たんだけど…」


たしかに今日は予定がまったくない


「じゃあ!海で遊ばないか?」

ユ「うーん…わかった!行こうぜ」


ずっと釣りでもいいかもしれんが

せっかく誘ってくれたんだから、断るのも悪いよな


青スラ「私はここで座っていますね〜」

ユ「はーい」


青スラさんは外で待っているらしい


ユ「じゃあ、行ってみるか」


早速、海の中に飛び込んでみた


ユ「ごぼぼぼぼぼぼ…」


泳げない…


ユ「対策するの忘れてたわ」


一旦、海の中から出て

なにか考えたけど、何も思いつかなかった


ユ「水の中で呼吸が出来るようにしておこう」


常に酸素のことを考えるのは、流石にきついので

酸素ボンベを作った


ユ(青スラさんのときは、時々休憩していたからなぁ…)


水の中で遊ぶんだろうけど、流石にずっとは頭が持たないと思う


「大丈夫か?」


人魚だからか、水の中でも声がはっきりと聞こえてくる


ユ【大丈夫】


こっちの声は届かないし、念話はできない

だから、文字がもとから書いてある看板を作って見せた


「大丈夫なんだな!」

ユ(俺が突然看板を取り出したことについては触れないんだな...)


アイテムバックから取り出したように見せたとはいえ

普通はこんなもの持っているとは思わないけど...

細かいことは気にしないような性格なのだろうか


テ『流石に看板を捨てませんよね?』

ユ『アイテムバックの中に入れるよ』


海にゴミがたくさんできてしまう

そうなる前に、やめるようにしないと

いつかゴミが溜まる


ユ【何するんだ?】


しゅこーしゅこーと音を立てながら、人魚に問う


「俺達の街に来ないか?」

ユ(えっ?)【いいのか?】


仲良くなった友達に家に誘われた時のような感覚がする


「ああ!全然いいぜ!最近、他の人も招待したんだぜ!」

ユ(へぇ〜。だから、俺を招待してくれたのだろうか?)


などと考えて、あまり反発を感じない地面を歩いていた

すると、自分の上に黒い影が現れた


ユ(あっ!)【ヒラノじゃん!何してるの?】


ずっと泳いでいるヒラノが居たのであった


ヒ『ユートこそ何してるの?』


そういや、ヒラノとの会話だから念話大丈夫だったな


ユ『俺はあそこにいる人魚に招待された』

ヒ『人魚?ああ、あの人ね』


ヒラノが人魚の方を見ると、なぜか震えていた

寒いのか?


「…ば、ば…」

ユ【ば?】

「化け物ー!」


と言ってものすごい速さで逃げていった


ユ【違う違う違う!】「ごぼぼぼぼぼ!」


慌てて大きな声が出たせいで、酸素を運ぶマスクが取れた


ユ『あいつを捕まえてくれ!』

ヒ『了解』


ヒラノが泳いで追いかけていった

…なんだろう、実際のは見たことないけど…ミサイル並みに速いんだけど


ユ「えっ…」


マスクの下で、思わず声が出てしまった


ヒ『捕まえたよ?』

ユ『えっ?』


嘘だと考えたり、ヒラノが嘘を付く訳無いと、考えたりして

俺の中で葛藤があった


ユ(ほんとやん…)


すでにさっきの人魚は、ヒラノに捕まっている


「殺されるー!」

ユ【大丈夫!安心して!こいつは俺の友達だから!】

「えっ?友達?」


殺されると思って、ジタバタと暴れていた

人魚は落ち着いた


ユ【ああ、そうだ。だから…】

「お前らもしかしてグルで、俺のことを食べようとしてるんでしょ!?」

ユ【違うわボケ!】


という看板を作ってから、そいつの頭をハリセンで叩いた

が、水中なのでそんなに威力が出なかった


ユ『いるか?』(水中での、看板を用意しないとな)

ヒ『いる』


ヒラノにも酸素ボンベと道具諸々を渡した


ユ『会話は念話を通して。俺が変わりに聞くから』

ヒ『ありがとう』


感謝されてから、前を見た


「いいのか?おめぇの友達だからいいかぁ!じゃあ、行くんだな!」

ユ【ありがとな】

「いいってことよぉ!」


なんか今までの初対面のやつの中でも結構友好的なやつだな

しかも結構受け入れるのが早い


ヒ『ユート。嬉しそうだね。何か良いことあった?』

ユ『あった』


ちょっとうれしくて、ニヤニヤしてしまった


ユ【あとどれくらいだ?】


俺は海を歩いて、ヒラノは海を泳いで

移動している


「もう見えてくるぞ〜!」

ユ【ちょっと待ってくれ…】


二人は泳いでるから速いけど、俺は歩いてるから遅い

それのせいで、息がかなり荒い


ユ(マスクの下が…湿気で…)


自分の息で、かなり顔が濡れてしまった

海で洗おうかと考えたけど、海は塩水だから洗って乾いた後が地獄だからやめた


ユ(服は…綺麗なままだと思いたい…)


一回も洗濯しなくても大丈夫なように、作ってあるから

糸とかが古くなって壊れるとかはありえないけど…外からついたゴミはどうなるのかは、知らない


テ『きっと大丈夫ですよ』


自分がかなり悩んでいたというのを察したテキストさんは答えてくれた


テ『魔法で探せば、すぐに終わりますよ』

ユ『俺の心配してる方とは違う回答が来た…』


思ったのと違う回答だと、結構がっかりするよね


「あったぞ!」

ユ(おっ?)


丘のような場所があり、そこを超えると

街が盆地のような形で、存在していた


ユ【これが海の街か〜…】


なんか看板とかに、伸ばし棒とかをつけるのに違和感を感じた

(メール打つ時、普段と違って言葉が堅くなるタイプ)


ヒ(こんなところに発展した街が…どのようにして文化が生まれていたのだろうか…)


ヒラノは街をみてから、すごい真面目な分析を始めた


ヒ『ユート』

ユ『ん?』

ヒ『色々質問がしたい』

ユ『色々…なるほど』


一括ひとくくりにまとめられないほど多いってことなんだろうなぁ…


ユ【なぁ、人魚】

「あ?何だ?」

ユ【色々質問したいんだが、いいか?】

「いいぞ!」


何でもかかってこい!っていう態度である


ユ【どうやってこの場所に街ができた?】

「ほーん…えーっと、元々は人魚が集まってできた集落なんだけど〜。それが、大きくなった感じだな!」


要するに大きな村とかそんな感じか?


ユ【今も、その狩猟を続けているのか?】

「ああ!たまにしているんだな!」


まだ続けているんだ


ユ【共食いは気にしていないのか?】

「共食い?どこがだ?」


全く思わないらしい


ユ【商業とかは行っているのか?】

「ああ!やってるぞ!ここに来ることができた人間や他の集落同士でもだな!」

ユ『そういや、さっき俺達以外にも人間がいるって聞いたよ』

ヒ『へぇ〜』


俺がさっき聞いた話を伝えておいた


ユ【一旦質問は終わり。教えてくれてありがとう】

「どういたしましてだな!」

ユ【じゃあ、街に行こう】


街へと歩いていった

もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください


この話へ一言 ヒラノから


ヒ「変なもの踏まないようにね」

ユ「気をつけるわ」

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