第三百十三話 変な趣味
シ「よくあれがあった後にご飯食えるな」
ユ「…思い出させないでくれ」
やっぱり俺達はあまりグロいことに慣れていない
俺達は戦う事はできても殺すとかは出来ないからな
ユ「リーファとかが普通に食えてるのがすごいんだよ」
バクバクご飯を食べていて、普通にすごいと思う
シ「リーファ」
リ「な〜に〜?」
シ「今度から相手を倒す時は、なるべく一瞬であとグロくない方法で頼む」
でないと俺達がご飯を食えなくて死ぬ
リ「わかった!」
元気な返事だな
ユ「ヤンキーみたいなやつがいるのか…」
さっき相手した女のことを考えた
シ「どの世界にもいろんなやつがいるもんだな」
ユ「漫画みたいなまんまヤンキーみたいなやつは初めてなんだよな」
ラブコメでしかあんな感じのレディースっぽいやつは見たことがない
ユ「ヤンキーってことは…実は元で今は静かに過ごしてるけど、大切な人を守るために力を開放するとかかな?」
シ「厨二病が混ざってるぞ」
ユ「あと…めったに見せないデレがあったり、もしくはどっちもがヤンキーで最強カップルだったり….」
キ「始まったな...」
あと何時間続くのだろうか
シ「ごちそうさま」
手を合わせて、ご飯を終えたシューゴはお皿を洗いに行った
ユ「…拳で敵を倒したり、強いからマドンナの護衛をしたりとか、主人公が過去にそのヤンキーに助けられて、その人を追ってきたとか…」
シ「…もう何時間だ?」
キ「二時間くらい」
シ「ユートの発想力はすごいな」
永遠と言い続けてもう二時間くらい経ちそうである
ユ「あと…ヤンキー側が主人公として…相手にアピールしてみるけど、結構不器用であまり気持ちを伝えられないとか…実はその人が惚れていたり…んふふふふ…」
シ「終わったか?」
ユ「はぁ…気持ちよかった」
頭で考えているだけで、幸せになれる
シ「落ち込んだときに立ち直りやすそうだな」
ユ「実際そうだから否定しないよ」
ラブコメを見たらすぐに生き返れる
シ「ユートなら死んでも生き返ってきて、応援してきそう」
キ「それな」
カ「わかる〜」
ア「た、確かに」
ヒ「だね」
ユ「皆そう思うんかい」
皆、解釈一致で誰も否定しなかった
ア「な、なんか生き残る手段用意してそう」
ユ「ゾンビかな?」
無限に生き返るからな
リ「なる?」
ユ「いやいい。なりたくない」
てかできるの?
出来たところで恐怖なんだけど
なったらなったで体腐りそうだし
ユ「明日も学校だ。早く寝るぞ〜」
なんかお母さんっぽいこと言ってる気がする
シ「睡眠時間が二秒の人が何を言っている」
ユ「皆に言っているんだよ」
シ「知ってる。冗談だ」
冗談かよ
ユ「でも、毎回二秒ってわけじゃないからな?」
シ「最近お前のスキルで二秒しかねれなくて悩んでるだろ」
ユ「なんで知ってやがる」
俺が夜に一人で悩んでることをなんで知っているんだろうか
ユ「お前…俺のストーカーか?」
シ「一緒に住んでるやつのストーカーしてどうする」
正論だな
ユ「じゃあなんで知ってるの?」
シ「夜、喉乾いたらなんか起きてたから」
魔法で水飲めばいいのに
ユ「じゃあ、寝ろ〜」
もう皆寝る頃だ
ユ「夜、もしかしたら攻めてくるかもしれないから。起きてるわ」
シ「わかった。何かあったら協力する」
ユ「…」
うーんちょっと呼びたくない…
カ「なんかあったら言えよ〜」
ユ「わかった!」
カンタならいい
シ「なんで俺の時は反応しなかったんだ?」
ユ「寝起きのシューゴちょっと機嫌悪い気がするから…後キクチも」
学校で、前の日にあまり寝れないとちょっと気分が重かったりしてるからな
二人とも
カ「俺はいつも寝不足だから、機嫌変わらないよ〜」
ユ「やっぱ寝て!」
寝不足なら起こすわけには行かない
ア「僕も寝ていい?」
ユ「いいよ」
アユムもカンタと同じように睡眠不足気味ではある気がする
ヒ「俺もずっと起きてるよ」
ユ「なんで?」
ヒ「ユートだけを起こすのは気が進まない」
ユ「いいけど…」
無理は全くしてないんだけどな
ユ「ゲームでもしてようぜ」
ヒ「わかった」
俺は寝てるけど、ヒラノは完徹になりそう
ヒ「大丈夫だよ。睡眠不足への耐性もあるから」
ユ「…お前もテキストと同じだな」
なんで俺の考え読めてるんだよ…全く
テ『呼びました?』
ユ『呼んでない』
呼んでない
ユ「じゃあ、俺は右手でやるわ」
ヒ「ハンデ?」
ユ「うん」
ヒ「ありがとう」
感謝するのか…
多分、残りの男子皆は煽られてるって思うだろうな
ユ「夜遅くにゲームって犯罪をしてる感じみたい…あっ、やったことあるわけじゃないからな!?」
ヒ「あははっ…知ってるよ」
優しく笑って、見守られている感じがする
ユ「これが親か…」
ヒ「俺はユートと同い年だよ」
だよな…
なのになんでこんなに大人っぽいんだよ…
ユ「親力すごいな」
ヒ「どういう力?」
まぁ、俺が今作ったからな
ユ「えーっと…包容力?」
ヒ「そんなにある?」
ユ「いや、知らん」
個人的に大人や親から感じるような安心感は感じられると思う
ユ「…またか」
ヒ「また来た?」
ユ「うん」
片手でゲームをしている途中に来てしまった
ユ「一時停止っと…」
ヒ「行こう」
戦闘部屋に移って
ヤンキー共が入ってくるのを待った
ユ「標識でも立てようかな…」
ヒ「何の?」
ユ「裏ボス出没注意とか」
ヒ「いらないと思うよ」
そうかぁ…
ユ「道路とかにある標識を作ってみたんだけど、いらないか」
ヒ「…なんで作ったの?」
ユ「えっ?なんか使えそうだったから」
ヒ「…武器として、かな?」
武器としてこれを使うのはどうかと思うけどな
ユ「今回は、これ使うか」
ヒ「俺は拳で行くね」
いつもどおりである
ユ「まぁ、その前に彼奴等が俺のことを攻撃してくるかどうかだけどな」
ヒ「また、ユートだけが攻撃されるかもね。そうなっても助けるから」
優しい
ユ「お〜。それと違ってあのき…やめておこう」
ヒ「キまで言っているから誰かわかるよ」
おっと、口が滑った
ちゃんともれないようにしないとな
ユ「さて、この看板で相手しますか」
ヒ「それは武器なの?」
道路標識を持って、そろそろ二人が来そうなので構えた
ユ「あまり漫画でも道路標識持つやつ見ないな」
ヒ「俺も初めてみた」
ユ「あっ、変身するぞ」
ヒ「わかった」
普通に受け取られた…
黒い体に変装してたら
二人が入ってきた
「げっ…夜だろうと関係なしにボスは起きてるのか…」
ユ(いや普通にそんなこと無い)
てか、寝てると思ってるんだったらなんで来たんだよ
ユ(今回は、黒い姿だから前と違うな)
「今回こそ倒す」
俺が道路標識を持っていても、普通に臆さないで走ってきた
ユ「…さっきから、攻撃が変わってないな」
「なっ…」
殴りかかってきたが、横に避けた後
道路標識の平たい部分をぶつけて、気絶させた
ユ「よし」
ヒ「平たいところで倒してるね」
ユ「気絶させた後ちょっとやりたいことがあって」
殺すと戻っちゃうし
ユ「あともう一体」
「くっ…どうやったら倒せる…」
相手がずっと立ったまま悩んでいる
ヒ『打撃しかしないから、魔法は使えないと言っても間違ってはないね』
ユ『じゃあ、座ってても勝てそう』
ヒ『油断大敵だよ』
ユ『…そうだな。じゃあ、立つ』
最後まで油断しないようにする
いつも油断というかふざけちゃうからな
今回は、何回も倒してる相手だし…
ユ『期間が少しあいてたら、油断はしないけどな』
ヒ『その場合は、隠し技を残してるかもしれないからね』
ユ『だな』
多分無いと思うけど
「喰らえ!」
ユ「?」
おとなしい方の女はなにか瓶を投げてきた
ユ「何だあれ?」
指差して見たけど、わからない
ヒ「あれは…」
ドォーーン!
爆音がなったと思ったら、ダンジョンの中が火で包まれていた
ユ「うわっ…」
「…逃げる」
女は自分が投げた瓶が爆発すると
気絶してる女を抱えて、外に走っていった
ユ「あれが火炎瓶ってやつか?」
ヒ「そうだけど、あれは少し魔法で少し強化されてるみたいだね」
魔法を使えないヒラノがそう言っていることに疑問を感じた
ユ「なんでわかったの?」
ヒ「普通の火炎瓶はこんなに威力は出ないから、この世界の文化とかを考えると魔法で強化されていると考えるのが妥当だと考えた」
なるほど...
文化とかも見たのか
ユ「妥当だと思うってことか」
ヒ「...昔の手榴弾みたいなものだね」
ちょっと黙った時間があった
ユ「つまり...兵器か。平気か?」
ヒ「…追いかけてくる」
ユ「逃げられたら困るからな」
俺の言ったことに関してはスルーして
ヒラノは火の中を進んでいって、逃げた女を捕まえに行った
ユ「“消化器”」
水を使うよりも、俺は消化器を作って
火を消した
ユ「…おっ、捕まえた?」
ヒ「うん」
意識がない状態で抱えている
ユ「重かったか?」
ヒ「失礼だと思うよ」
ユ「あそう」
意識失っているとはいえ、普通に失礼なことだったな
ユ「あと足とか縛っておくか」
ヒ「そうだね。戻ってきたらめんどくさいからね」
ユ「”縄”」
縄を取り出して、気絶している奴らの足を縛って走れなくした
ユ「うーん...王都に転移するから、大丈夫だよな?」
ヒ「この世界の治安に関してはあまり詳しくないけど...王都の門の前に転移するなら大丈夫だと思うよ」
ユ「じゃあ、そうするか」
相手を王都の門の前に転移させた
ユ「さて、戻るか…」
生活部屋の方に戻ったら
イリヤが居た
ユ「ん?」
イ「ゆ、ユートさんがど、どんなし、縛るような趣味を持っていてもついていきますからね!」
ユ「何のこと!?」
なんか誤解された
そして、ちゃんと説明した
ヒ「火炎瓶の音で起きたらしいよ」
ユ「なるほど」
もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください
この話へ一言 ヒラノから
ヒ「結局ゲームは負けたね」
ユ「やったぜ」




