第三百四話 女子のお悩み授業
ユ「今日の授業何が良い〜?」
今日もリーファとフィルに授業をする
内容は二人の疑問に思ったことになった
だいたいのことは雑学のおかげでどうにかなっている
ユ「何する?」
リ「はーい!」
リーファは元気よく手を上げた
ユ「はい!リーファ」
今日の授業の内容は何になるのだろうか…
リ「胸を大きくしたい!」
ユ「ぶふっ!」
突然のことで吹き出した
ユ「えっ…あの…なんで?」
リ「周りの人との成長の限界を感じました」
ユ「あれ?話し方変わってない?」
なんか死んだような目で俺に言ってきた
そして何か隣への嫉妬の視線が見える
ユ「ま、まぁ…授業、出来ないことはないけど。やるの?」
リ「うん!」
やる気があるから駄目とは言いにくい
ユ「ほ、他のことは?」
リ「体重を減らしたい」
ユ「よし!それにするか!」
ということで体重を減らす授業になった
よかったぁ…
ユ「えーっと、体重か…いいダイエットの仕方とかでいいか?」
リ「うん!」
ユ「いいダイエットの仕方。基礎代謝量をあげると良いよ」
基礎代謝量が上がれば自動的に食べる量が増えるけども
その分消費されるから健康な体で居られるというものだ
ユ「ちなみにダイエットで食べないという選択は大間違えだ」
リ「おー…」
フィ「そうなんだ」
びっくりしている
自分たちも断食しようとしたのだろうか
ユ「だけど、その前に栄養分の話をしよう」
話を派生していって色んなことを話した
ユ「糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルという五大栄養素っていうのがあるんだよ」
リ「初めて聞いた〜」
ユ(まぁ、こっちの世界ではまだ栄養とかそういう概念なさそうだよな...知らんけど)
なんとなく、栄養どうのこうのとかを考えずに美味しいものを食べてるイメージがある
ユ「糖質は炭水化物、米とかパンだよ。タンパク質は肉、脂質は油、ビタミンは野菜、ミネラルは...確か、色んなものに入ってるはず...」
専門じゃないからよく知らない
ユ「これが生命活動を行うために必要なもの。そして、エネルギー源になる三大栄養素っていうのがあってそれが炭水化物、タンパク質、脂質の三つだ。エネルギー源となる三大栄養素だから、動くために使うのがこのエネルギーだ。それで、もし断食とかをしてこのエネルギーの供給が断たれたら。どうなると思う?」
リ「動かなくなる?」
ユ「まぁ、そうだな」
間違ってないがちょっと違う
リ「ゾンビ化する?」
ユ「...死ぬから、そっからリーファみたいな死霊術師がいればゾンビ化するかもな」
栄養失調で死ぬから、普通はそっからゾンビ化することはない
フィ「血を飲めばいい」
ユ「皆が皆吸血鬼じゃないから」
確かに吸血鬼は血を飲めば大丈夫だもんな
普通のはそうだけど始祖はどうなんだろうか
ユ「まぁ、そうだな。断食したときの場合の話だぞ。普通は死ぬと思うけど。餓死って結構怖いからな」
リ「へぇ〜」
ユ「まじでするなよ?」
不安になったから念を押して注意した
ユ「まず…活動するためにエネルギーを必要とするけど、供給源がなくなったからその代わりに、タンパク質...筋肉とかだね。それを糖質コルチコイドとかがエネルギーに変えて、動こうとするんだ。だからどんどんやせ細っていくよ」
映像を見せようかと思ったけど
先に考えた俺が吐きそうになったから、やめておいた
ユ「確かに体重は軽くなるよ。だけど、体に悪すぎる。たまに、断食は体にいいとは聞くけど、それは長期間じゃなくて。短い期間だし、一日二食とかのレベルだったらまだいいんだよ。だけど、何十日とかやると体が壊れる。筋肉とかをエネルギーに使い始めたら、エネルギーの塊の脂肪なんて出来ないから、脂肪の塊の胸なんて絶対大きくならないからな。気をつけろよ」
リ「はい!」
リーファが手を上げた
ユ「何?」
てっきり返事かと思ったけどてを上げてるから質問ってことだろう
リ「太ってて脂肪がたくさんある人は食べなくてもいいの?」
ユ「いや、そんなことはないんだけど。体に悪いからやめておこう。そんな事をするんだったら運動して基礎代謝量を上げたほうが全然いい。現に俺もそうだし」
リ「太ってたの?」
ユ「ちげぇよ」
筋トレとかのおかげだったり、もとからだったりで俺は結構基礎代謝がいい
そして、それのせいで体温が高い
よって、火災報知器が鳴った
と、過去を振り返った
ユ「その基礎代謝を上げる方法は筋トレとかだな。たまにダイエットで運動がいいとか聞くけど、ずっと走ってるとかの適当な運動はしないほうがいいな。特に食後」
リ「なんで〜?」
ユ「走ってるときは交感神経が働いていて、胃の消化を促進させるのは副交感神経だから...食べたものが消化されないんだよ。それで…」
こうして授業がずっと続いた
ユ「だからな、ダイエットは食生活とかどうにかしたり。運動とかをすればいいんだよ」
と言って二時間くらいの授業が終わった
テ『よく語れますね』
ユ『雑学の塊みたいなもんだからな』
二人の様子を確認してみたけど
どうだろう…
リ「ダイエット頑張る!」
ユ「頑張れよ。痩せてると思うけど」
ちなみに俺達は身長の割にはむしろ痩せ過ぎなくらいなのである
カンタ、シューゴ、アユムはだいたい平均と同じくらい、もしくはちょっと軽い
俺とヒラノは適正体重
キクチは痩せすぎというレベルである
ユ「だから誰もダイエットしないんだよな。しかも俺に関しては基礎代謝量だけじゃなくて、鼻血も入ってるからな」
無くなった血を作るのにも結構なエネルギーを使うからな
リ「お兄ちゃんみたいに鼻血を出せばいいの?」
ユ「いや違う。てかしないでくれ」
流石に鼻血を出すために顔を傷つけるのは見たくない
リ「でもお兄ちゃんたまに漫画見てる時、鼻から出てるよ〜」
フィ「その時は痛くなさそう」
よく見てるなこいつら…
ユ「う〜ん…脳の構造上、ちょっとそれは男がやるより難しいと思うよ。あと誤解招きそうだからその言い方はもうやめような?」
自分の頭に指を指して言った
ユ「というか血を出すんじゃなくて、血を体から少し抜けばいいから。採血とかするか?」
注射器くらいは作れるし、注射するための雑学はあるぞ
リ「痛いの?」
ユ「死ぬほど痛い」
テ『誇張しすぎです』
ユ『だって痛かった』
テ『経験談ですか…』
なんか呆れてるような言い方だった
というか諦めてる
もしくは俺のことを子供だと思って相手してないような、超冷たい話し方にも捉えることが出来た
ユ「だったらフィルに血を吸ってもらったら?」
フィ「飲めるの?」
ユ「リーファのだけどな」
俺達の血を飲んでばっかりで俺ら以外の人のは飲んでないのかもな
リ「やる!」
ユ「そ、そうか…」
リーファは俺が吸われてるときにたまに痛そうにしてるのを見てるから痛いと思うけど、それでもやる気のある目だった
ユ「でも、ベッドの上で吸ってくれないか?」
リ「なんで?」
ちょっと嫌そうだけど
汚れを気にしてるのだろうか
ユ「貧血になってぶっ倒れたときに、立ってたら頭打って死ぬぞ」
リ「なるほど〜」
納得した顔になったな
フィ「お兄ちゃん、いつも吸う時座ってないけど」
ユ「俺達が立ったままぶっ倒れて地面に頭をぶつけたところで、死ぬと思うか?」
フィ「確かに」
納得されてしまった
納得されて良いのか?
ユ「移動移動〜」
俺の部屋にあるベッドに二人は座った
リ「お兄ちゃんのベッド、汚れちゃうよ?」
ユ「別に汚れても特に問題はないし。どっちかというと、ソファが汚れるとアユムが発狂しそうだから...」
フィ「確かに」
リ「うるさいからね〜」
子供達にもうるさいって思われてる...
フィ「吸うね」
リ「うん!」
ちょっと怖がってるな
注射を受ける子供みたいだな
フィ「ん」
リ「んっ!」
リーファの首を噛んで、ゆっくりと吸っている
前よりも全然うまくてあまり汚い音がなっていない
テ『ユートさんは残るんですか?』
ユ『死なないように見守ってるだけだ』
俺はちょっと離れたところで胡座かいて椅子に座っている
ずっと吸ってるのを見てるとなんかちょっと変なやつみたいだな
テ『もう変ですから』
ユ『この野郎』
眺めてたら、何か違和感を感じた
ちょっとフィルが嫌そうな顔をしていた
ユ「大丈夫か?」
フィ「ぷはっ…」
フィルが牙をリーファの首から抜いた
フィ「美味しくない」
ユ「…リーファって魔力かなりあるよな?」
フィ「冷たかった」
確かにリーファの体温結構低かった気がするな
ユ「血が冷たいって結構ありえない気もするけどなぁ…」
でも確かに鼻血がたまに冷たいことあるから
たまたまそういう時期だったんだろうな
今、冬だし
リ「う〜ん…」
ユ「ん?」
リーファがちょっとフラフラしはじめた
ユ「どんだけ吸った?」
フィ「やりすぎたかも」
話してたらリーファが姿勢を崩して、頭から地面に落ちそうだった
貧血だろうか
フィルも支えようとしたけど、手からすり抜けて頭から落ちそうだった
ゴンッ!
ユ「ぐあっ…」
転移魔法で飛んで、リーファを支えようとしたけど俺は転移の場所をミスって
リーファの頭が俺の顔面に当たってしまった
ユ「と、とりあえず落ちずに済んだぞ…」
鼻が塞がれていてちょっと鼻声だけど
とりあえず安心した
そして、リーファの体勢をもとに戻したら
フィ「お兄ちゃん出てる」
ユ「ん?あっ…」
気がついたら、俺の鼻から血が出ていた
ユ「明日学校休みかな」
フィ「ごめん」
ユ「フィルは悪くないよ」
鼻血が止まらないので、アイテムバックの中のティッシュを取り出して鼻の中に詰めた
ユ(余計に止まらない気がするけど。多分これが一番いい気がする)
そして、俺は次の日の学校を休んだ
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次の日
シ「今日、教会の人と王都で話すらしいよ。来れる?」
ユ「来れると思うか?」
まだ鼻血はずっとドバドバ出ている
シ「鼻血の理由がアホだな」
ユ「うるせぇ。冬だけ萌え袖野郎」
シューゴは寒いと袖の中に腕を少し引っ込めて萌え袖みたいになっている
シ「言い方特殊だな」
ユ「お前大体できるからいい悪口が思いつかなかった」
特に無かった
シ「ありがとう」
ユ「そこ感謝するのかよ」
確かに褒めてるようなもんだからな
シ「鼻血は一旦ティッシュとかで止めたりしたら行けそうだけど、それだとだめなのか?」
ユ「貧血とかは起きないけど、戦いとかになったら役立たずになるから」
シ「確かにそうだな。万全の状態でも、気絶はさせられてるからな」
納得してくれたようだ
ユ「あとティッシュじゃあ、抑えられないし」
シ「血圧高いなお前」
ティッシュを一枚丸々鼻の中に突っ込んだとしてもティッシュ全体が真っ赤になってしまうくらいは出ている
ユ「ここは俺に任せて先にいけ」
シ「行ってくる。俺達が代わりに色々話してくるよ」
皆が俺の代わりに話に行ってくれるみたいだ
ありがてぇ
ユ「頼んだ」
もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください
この話へ一言 ユートから
ユ「教科書に書いてあったりしたことだから...間違ってないよね?」
シ「自分から教えてくせに不安になるなよ...」




