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第十九話 深夜にくる痛み

そうだ

館のどこかにドアを置いておかないと

と、普通に過ごしていた時にふと思い出した


ユ「青スラさん。ドアを置いていいか?」

青スラ「良いですけど、何をするんです?」

ユ「こうやるんだよ」


俺はドアを今の青スラさんの部屋の壁につけた

ドアを開くとスライムたちの王宮の中にいた


青スラ「これどうやったんですか?」


すごい驚いている


ユ「予め、王宮にドアを付けておいたんだよ」

青スラ「あの時部屋を借りたのはそういうことでしたか」

ユ「これで、お前の城にいつでも行けるぞ。まぁ、ちょっと色々と制限があるけど青スラさんが通るためだけなら全然問題ないから」

青スラ「ありがとうございます」


じゃあ、部屋に戻るかと思ったけど

あるものを渡し忘れていたから振り返った


ユ「あ、そうだ。トランプここに置いておくよ。ルールはあいつらに聞いて。俺は部屋に行くから」

青スラ「わかりました」


----------------------------------------


ユ「おっ、楽しそうに遊んでる」


俺はちょっとリーファとフィルが遊んでる部屋を覗いた

すごい楽しそうだけど

ちょっとフィルの表情がたまに何かを我慢したかのような顔になる


ユ「なんだろう、だけどいつか本人から相談するか」


でも流石に見過ごせないくらいになると聞くけどな


ユ(その場合は心を読まさせてもらうからな。その時のために“心の目”を作っとくか)


心の目っていうのは今思いついたもので、見た目は完全にただの目に羽が生えてる感じだけど、これは俺の脳につながっていて、これのおかげで人の心の中が読める。ちなみに目の色は自由に変えられる


ユ(流石に最低限のプライバシーは守るけど...)


あとこの目は色々なことに使える

遠くを見るとかも勿論できる。さすが”そうぞう”スキルだなぁ

俺はこれを”第三サードアイ”と呼んでいる


よし、寝るか

ちょっとだけ


青スラ「ご飯ですよ〜。起きてくださ〜い」

ユ「ん?わかった」


寝たということに気づく間もなく、気がつくと俺は青スラさんに起こされていた

ご飯はもう材料は狩ってきて、調理されているようだ

皆美味しそうに食べている

それに平和な会話も聞こえてくる


シ「ご飯の当番カンタでよくね?」

カ「なんでぇ〜?」

シ「毎回料理する時、カンタがいれば十分だと思うから」

キ「確かに」


キクチは納得したようにうなずいた


カ「えー。めんどくさいなぁ〜」

ユ「俺は反対だな」

シ「なんでだ?」

ユ「多い人数で料理するとご飯のバリエーションが増えるだろ」

キ「確かに」


さっきからキクチは納得しかしてない


シ「そうだな。料理は種類が多いほうが飽きないな。じゃあ、当番制で良いか」

ユ「青スラさんは皿出しとか手伝ってくれるかな?」

青スラ「はいっ!」

リ「ユート兄ちゃんはまだご飯を食べないの?」


ユート兄ちゃん……

俺はちょっと顔を赤くして上を向いてしまった


カ「おっ?ユート照れてんの〜?ピュアだな〜」

キ「おこちゃまだな!」

ユ「よし!じゃあ、食べ始めるか。いただきま〜す!あー!美味しい!」


煽りを遮って無理やりご飯を食べ始めた

俺たちは話しながらご飯を食べた


ア「あ、あのさ、今度皆でまた王都に行ってみない?」

ユ「ああ、良いかもな」


またご飯も食べてみたいし


ヒ「だけど、スライムが王都にいると騒ぎになるぞ」

シ「それは大丈夫だ。俺が魔法かけるか、ユートが変装用の道具を作れば問題ないだろう」

ユ「そうそう、その状態でなんか情報盗めばいいんだよな?」

シ「別にスパイでもなんでもないだろお前」


正しい答えだな


ユ「多分カンタが心を取りに行くから」

カ「この怪盗カンタに任せておけ〜い」


ご飯の途中だけどそばにおいてあったフォークとナイフを駆使して即興の決めポーズを披露している


ヒ「身分証は?」

ユ「身分証偽装...面白そう!」

キ「さりげなく犯罪行為すんな」


流石にそれは見過ごせなかったらしい


ア「そ、そんな危ないことしないで普通のを作ってもらおうよ〜」

シ「最悪飛んで入れるしな」

ア「そ、そ、そそれ良いの?」

キ「いいだろ...」


ちょっとした犯罪集団にも見えてきたけど

別に悪いことはしてないし(してる)、迷惑はかけてないから大丈夫だよね?


リ「ごちそうさまでした!」

フィ「ごちそうさま」


俺たちはそのままご飯を食べて、皆で外の自作温泉を使った。

女風呂と男風呂はちゃんとつくって分けた

声は聞こえるようになっている


青スラ「露天風呂ですか。すごいですねこれ」


仕切りの向こうから声が聞こえてくる


ユ「今度シューゴの魔法で水脈を発見するつもりだ」

シ「見つかるかな?」

ユ「知らね」

青スラ「水の精霊なら、見つけること出来ると思いますけど...」

キ「水の精霊?」


なんだろう

そのいかにも異世界っぽい単語は

あまりのファンタジーさに思わずうきうきしていしまった


青スラ「ある場所に色々な属性の精霊たちが住んでいるところがあるんですよ。そこに行ってみて、水の精霊と契約をして、水脈を探したらどうですか?」

ユ「それは良さそうだな。契約できればだけどな」

青スラ「基本的には優しいので、害を与えなければ大丈夫だと思いますよ」


むしろそうじゃなかったら頼らないと思う


青スラ「契約したら最後まで一緒に過ごすことになると言われています」

ユ「へぇー」


今度行ってみるか

気になる



ユ「うーん...はぁー、ねみー」


俺は風呂をでて、体を少しだけ伸ばしてから

寝ようと思った


ユ「ぐー」


さっきも寝ていたけど

俺は疲れていたのか

なんか速攻で寝てしまった


かぷっ


ん?なんか、変な音がした。夢か?でも音がするな。

しかもなんか首あたりが痛い

痛い、痛い、痛い、痛い、痛い!!


ユ「だれだ!?」

?「わっ」


起き上がった表紙で誰かをちょっと飛ばしたようだ、ちょっと今は目が慣れてないせいでよく見えていない

だけどこの声には聞き覚えがあるから相手がわかった


ユ「フィルか?」

フィ「…はい」


何故かフィルが俺の部屋にいたのだ


ユ「何しに来た?」

フィ「血を吸いに」


当たり前の行動かのように自然に言い出してきた


ユ「なるほど...吸血鬼だからか」

フィ「…うん」


よくよく考えたらそうだった

漫画やアニメでも吸血鬼といえば血を吸うと言うのが定番だった


ユ「それのせいか?リーファと遊んでる時なんかちょっと我慢してるような顔になったのは」

フィ「見てたの?」

ユ「ああ、たまたま通ったら、そんな顔をしてたからな」


ちょっとフィルがモジモジし始めた


ユ「俺の血が飲みたいのか?」

フィル「…うん」

ユ「いいぞ」


別に最悪吸われすぎても

すぐに気分は治るだろうし

多分作ることもできるしな


フィ「じゃあ、食べていい?」

ユ「いいぞ」


かぷっ


フィルは俺の首を噛んだ

痛い...


ユ(あ...なんか頭が軽い...)


首から直接、血が吸いだされていて感覚がし

自分の中身が全てそこから飛びててきそうだった


フィ「んっ、んっ」


じゅ、じゅるるるるる


汚い音を立てて、美味しそうに飲んでいる

俺は舌をかみながら痛みを我慢している


フィ「ぷはぁ」


飲み終わったようだ

顔がすごい緩んでいる

満足しているようだ


ユ「うーん...」

フィ「大丈夫?」

ユ「だいひょうふだいひょうふ...」


頭をぐわんぐわんと動かして不安定な状態なので立ち上がることができていない


フィ「ごめん...」


少し黙ったと思ったら、次に耳に入ってきた言葉は謝罪だった


ユ「...うまかったか?」

フィ「...」


反応がない


ユ「...食べられる側としては貧血になっても美味しく食べてもらったら美味しいんだけどなぁ」

フィ「うん。二番目に美味しかった」

ユ「二番目?...もしかして皆の血も吸った?」


ちょっと目をそらしたけど

すぐに目をあわせて言ったきた


フィ「…うん。ごめんなさい」


...ちょっと泣きそうになってるから

罪悪感が...


ユ「ああ、もう寝てる間に吸うなよ」

フィ「わかった」


ちょっと落ち込ませてしまった


ユ「ちょっと一個だけ質問いいかな?」

フィ「いいよ」


許可をくれた

実は気になっていたことが一つだけあったんだ。本当に


ユ「美味しいの基準って何?」

フィ「持ってる魔力の量と質で変わる。量が多くて質が良ければ美味しい」


ってことはシューゴが一番だろうな

それで、俺が二番目なんだな


ユ(魔力量は誰が多いかわからないが、おそらく魔法系のスキルを持ってるシューゴが一番多くて多分質もいい。そして、俺が二番目なんだな)


青スラさんは多分噛めなかったんだろう、液体だし

そもそも血が通ってないから吸うわけがないな

リーファは体が小さいので、そんなに飲めないから飲まなかったのかな?


フィ「ユートは量が多い。だからたくさん食べれる」

ユ「俺は量が多いのか...」


質はあまりよくないということかもしれんけど、まぁいいや


ユ「これで、もう寝れるか?」

フィ「うん」

ユ「もし、同じようなことがあったら教えてくれ。また吸わせてやるから」

フィ「ありがとう」


嬉しそうに笑った

精神的にもう安定したのかな?


ユ「じゃあ、お休みな。そこの転移門を通ると部屋に帰れるよ」

フィ「おやすみ〜」


フィルは転移門を通って戻った

俺はちょっと貧血になったがもう治った

新しい血液ができて気分がいい

意外とエネルギーを使うから、一旦寝て起きたけど、ちょっと疲れてきた

ちょっと首だと痛いから今度飲む時、腕を噛んでもらおうかな


ユ(今度、血が入ってる腕を作ればいいか...)


色々考えたが、とりあえず疲れたので

寝た


ユ「ぐー」

読んでくださりありがとうございます

もし誤字、質問、変なとこなどがありましたら教えてください


この話へ一言 フィルから

フィ「ヒラノは噛めなかった...硬すぎ」

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