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第二百話 悪人の償い方法

宿屋にて


ユ「あのさ。俺明日死ぬんじゃないの?」


俺はあることを恐れている

現状に対してだ


ス「大丈夫です。ユートさん強いですから」


いやそういうことじゃないんだが


ユ「はぁー、俺が一番の商会の娘と同じ部屋で寝たなんて言ってみろ。殺されるぞ?」


正直、同じ部屋で寝ることは気にしていない

だが、殺されるのはやだ

ギロチンでも死なないと思うが


ユ「じゃあ、俺は空中で寝るから」

ス「わかりました」


こいつ俺が空中で寝ることに関しては何も思わないのかよ


フィ「フィル。どこで寝る?」

ユ「どこでも良いけど?」


正直どんな体勢でも寝れるからな


フィ「スーヤちゃんの横。いい?」


フィルがスーヤさんの服を引っ張ってねだるように聞いた


ユ「良いよ」


聞かれたからすぐに答えた。俺が


ス「なんで貴方が言うんですか!」

ユ「断るのか?」

フィ「いやだ?」


俺は意地悪そうに聞き

フィルは涙目で聞いていた


ス「い、良いですよ…」


観念してくれた

ちょっと悪い気もするけどな


フィ「スーヤ、ありがと」

ユ「いやー、良いやつだなぁ」


少し意地悪そうに笑って言った


ス「貴方腹が立ちますね」

ユ「おー、怖い怖い」


ただの商会といえど一番だからめんどくさそうだな


ユ「じゃあ、おやすみ」

ス「はい、おやすみなさい」

フィ「おやすみ」


そして、皆寝た

だが、俺は起きてしまった


ユ(はぁー、絶対俺の潜在スキルだな)


最近二秒だけ寝るのが日常になったから、多分二秒しかねれないんだろう


ユ(俺の好きな睡眠…終わった…)


心のなかで、こてんぱんにされたボクサーみたいな状態になっている


テ『カンカンカーン!』


テキストさんがゴングの音に声を変えて言ってきた


ユ『うるさいゴングだな』

テ『ユートさんの心にKOパンチですね』


あっ、戻った


ユ『いつかお前にクリティカルヒット入れてやる』

テ『実体無いですねどね』

ユ『くそっ。実体がないやつがこんなに厄介だなんて!』


しかも姿が無いからどこを殴ればいいかわからない!


ユ『それにしても、寝れない』

テ『では、ちょっと寝っ転がってください』

ユ『ん?いいけど』


言われたとおり、寝っ転がってみた


テ『冒険者がひとーり。冒険者がふたーり。冒険者がさーん人』


これでやっと寝れ…


ユ『絶対寝かせる気無いだろ!』


怒りながら勢いよく起き上がった


テ『はい。無いです』


なかったんかよ


ユ『無理矢理にでも実体を作ってぶっ飛ばしてやろうか。いや、ぶっ飛ばしてやる』

テ『怖いですねぇ〜』


煽り気味なのがより腹立つ


ユ『これがさっきのスーヤの気持ちか…』

テ『ちょっと違うと思いますけどね』


だんだんテキストさんがキクチに似てきた気がする

それは嫌だな

煽り魔が増えたら、キレるわ


ユ『...寝てる間に二人がさらわれるなんてこと無いよな?』

テ『わかりませんよ』


煽るように言っているのか、本気で言っているのかわからないような話し方だった


ユ『二人にはおまもりとして、ネックレスを…』


ぐっすり寝ているから、ちょっと頭をあげてかけるしかなかった

結構起きるかどうかでヒヤヒヤした


テ『効果はなんですか?』

ユ『なんの?』


何のことだろう


テ『ネックレスですよ。ユートさんがアクセサリーとかをプレゼントするという感性は持ち合わせてないのと、どうせ何か効果を付与しましたよね?』


どうせって...確実になにか付けてるみたいな言い方だな

たしかにそうだけどな


ユ『話し方に怒りを覚えるが、それは無視しておくな。とりあえず、一発殴る』

テ『無視できてないじゃないですか』


確かに


ユ『ネックレスに付けたのは、本人を守るための物だ』

テ『はいもっと詳しく〜』


スパルタだな


ユ『お前は教師か。あれがあれば何かに絡まれたら守ってくれるってこと。ちなみにあれは明日の朝になったら自動で消える』

テ『なんでですか?』


まぁ、疑問に持つだろうな

普通は消えないように作らないもんな

そもそもそれができるのは俺だけかもしれんが


ユ『王子の件みたいに変な誤解を生みたくない』

テ『あっ、はい』


納得してくれた

その後、眠くないので外に出た


ユ「夜の街も良いもんだな」

テ『言い方に問題ありますけどね』


まだ光のある街を見てはいるが、歩いては居ない

宿は街の中心と言っても過言ではないようなところだったが、俺は転移で街の端っこに来た


ユ「森の中に入るか」


普通に歩いて、森の中に入った


ユ「誰だお前?」


何か気配を感じた


「お、お前は絶対に負ける…」

ユ「ああ、弟か」


そう言えばこいつの死体はなかったな


ユ「それで遺言は?」

「俺を殺したら、お前はあの街のものに殺される」


そんな物騒な街なんてあったっけ?

あっ、思い出した


ユ「…ああ、お前の言っていた犯罪者だらけの街か」

「ああ、そうだよ。俺が死んだことで収入を得れないよな!」

ユ「普通にそいつらは、盗めば収入手に入るだろうけど…」


だって、犯罪者なのにまだ逃げてるってことは相当な実力者ってことだよな


「けど、なんだ?」

ユ「もうそいつらは襲ってくることはない」

「は?何を言っているのだ?」


何を疑問に思うことがあるのだろうか?

普通に言葉のままなんだが?


ユ「お前の言っている街は、もう無い」

「は?何を言っているのだ?」


デジャヴ…


ユ「だから、お前の言っている街はもう無くなったんだよ」

「は?何を…」

ユ「NPCは黙ってろ」


とちょっと怒り気味で言ったら黙った


ユ「もう言わないからな。お前の言っている街はもう無い。なぜなら、俺の友達が消したからだ」

「は?何を…」


ボトッ


うるさいので首を落とした

一応犯罪者だし


ユ「トマトケチャップやばいな〜」


あとまだやることがある


ユ『カンタ〜』

カ『ん〜何〜?』


念話でカンタに聞いた


ユ『俺が念話を通して伝えた街って消したよな?』


もし違ったら俺恥ずいやつじゃん


カ『あ~、倒したよ〜』

ユ『わかった』


よし!

恥をかかなくて済んだ!


ユ「さて、殺しちゃったが。生き返らせて」(“蘇生魔法”)


もう一度生き返らせて、来世で罪を償うのではなく、現実で償ってもらおう


ユ「奴隷としてな」


奴隷制度は嫌いだが

犯罪者を償わせるためにつかうのはちょっとだけ賛成だ

でもやっぱり、嫌だな。この制度


ユ「王都でも、犯罪奴隷は禁止されてないしな」


ということで生き返らせて

奴隷紋を付与して

騎士団に突き出した


ユ「俺がつけた奴隷紋は一時的なものだから、ちゃんと自分のやった罪を全部償ったら奴隷紋が消えると思うよ」


ずっと奴隷紋付きだったら可愛そうだからな

一応騎士団にもそう伝えてあるから、いつかは開放されるはずだ

いつかは知らんけどな

もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください


この話へ一言 ユートから


ユ「スーヤさんに聞いた意味全く無いな」

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