第百八十一話 学校内ダンジョン、再び
ユ「学校かー」
シ「新しい授業とか増えないんだな」
新学期になると新しいのが増えると期待してたけど
そんなことはなかった
ユ「実技がちょっと増えたくらいだな」
またダンジョンの中を潜ることになっている
ダンジョンの中では俺たちは攻撃することを禁止されている
だって皆一人で勝つから授業にならないとのこと
禁止されてるのは俺たちだけでリーファ、フィルは戦うことが許されている
ユ「頑張れー!」
ヒ「ピッピッ!ピッピッ!ピッピッピッ!」
先「そこぉ!うるさい!」
おっとエリ先生に注意されてしまった
流石になんかチアガールが持っているポンポンを持って、応援をしてたらうるさいか
ちなみにヒラノに笛を渡して、アユムにリーファとフィルの顔が書かれた旗を振ってもらった
ア「ちょ、僕も疲れてきた。おろしていい?」
ユ「いいよ」
疲れたのか、重かったか?
ユ「でも、応援したいけどなぁ」
暇だし
あと俺らからしたらリーファとフィルは娘、娘的な存在だし
応援はしたくなる。というか友達でも応援したくなる
ユ「キクチだけにはブーイングだけどな」
キ「味方なら応援しろよ!」
ユ「されたいのか?」
キ「いや別に」
ユ「どっちだよ!」
まぁ、キクチも俺にブーイングしてきそうだな
先「そこまで暇なら、殿下とベガとトレニアを連れてもっと下の階に行ったらどうだ?お前たちは私より強いからもっと下の階に行けるだろう」
ユ「じゃあ、そうする」
即決で地下に行くことにした
リ「頑張ってねー!」
フィ「フィル達はこっちで頑張るから」
二人も強さ的には、王子たちと同じくらいと思うが
どうなんだろうか
ユ「地下八十階くらいに行くか」
地下八十階に走っていった
転移だとやばいらしいんでな
ヒ「俺たちは監督してるね」
王子「わかった」
べ「倒すぞ!」
王子・ト「おー!」
いつもどおりドアを通って地下八十階に行った
ボス部屋には何も居ない
王子「一度ボスの倒されたところは、もう二度と復活しないんだ」
確かにゲームのストーリー編とかだと皆ダンジョンのボスとか一度殺したらもう二度と復活しないもんな
…アイテム回収大変だったなぁ…特にF○3のグングニルとか
ボスの復活機能とかありにしてくれよ!
アイテムが出なかったり、盗めなかったりして毎回セーブとロードを繰り返すのめんどかったんだぞ!
と文句を言っても聞いてくれないと思うので、これ以上なんも言わないことにした
テ『心のなかで叫ばないとは言ってないですね』
ユ『まぁね』
テ『心のなかで叫んでる時点でおかしいですが』
そういう事は言わない
キ「じゃあ、七十階のボスでも挑みに行く?」
カ「王子たちなら勝てると思うよー」
地下八十階から上に上がることになった
そして、キクチ、ヒラノ、カンタ、シューゴは下に行くことになった
修業と称してな
ユ「俺とアユムがお守りか」
ト(シューゴさん、来てほしかったなぁ…)
ちょっと遠くからシューゴが下に行く様子を眺めているが
かなわない希望だった
べ「じゃあ、上行くぞ!」
王子・ト・ユ「おー!」
ア「お、おー」
アユムはそんなに乗り気ではないな
一番好戦的ではないからな
まぁ、皆も喧嘩というか戦い自体は嫌だからな
勝負は好きだけど
ユ「アユム、りんごいる?」
ア「いらない」
断られてしまったな
ユ「というか地下七十九階では、そんな強い魔物って出ないんだな」
べ「な、何言ってるんだ!?」
ト「とても強いですよ!」
そうなのか
ちょっと基準がわからんな
ユ『でも弱いもんねぇ…』
ア『だよね。だけど、それは僕らだけかも知れないよ』
ユ『Sランク冒険者またはSSランクのパーティならおなじかんそうなんじゃない?』
そういえば、SSランクのパーティって会ったこと無いな
勇者とかどうなんだろうか
ユ「カンタが居たら敵の鑑定してくれたんだろうけど、居ないから会ったことない敵はわからないな」
ア「第三の目作ればいいじゃん」
ユ「あっ、ホントじゃん」
ア「語尾、真似しないで!」
悪い悪い
ちょっと怒んなって
ユ「“第三の目・鑑定”」
敵を鑑定してみると
名前、種族、ステータス、スキル、技能、状態とかがわかる
まだまだあるが言うのがめんどい
ユ「ステータスを見てみるとステータス低いんだな」
ア「ボスじゃないからじゃない?」
ユ「かもな」
のんきに話しているが
王子たちは普通に苦戦している
ユ「苦戦しながらも戦うことは出来てるんだな」
地下八十階より下の階よりは弱いみたいだな
ボロ負けとは言わないけど
勝つことは出来ている
ユ「アユム、なんかもっと楽に倒す方法って無いかな?」
ア「わ、わからないよ。ゲームみたいにすれば?」
ゲームか…
確かにゲームで周回とかするとき、どれだけ効率良くできるかを考えたんだよな
ユ「効率よく…か」
ベガ達の修業をどう効率よくやるかを考えてみた
ユ「うーん。アユムこれをこれで叩いてくんね?」
ア「う、うん。いいけど…」
あるものを作り出してからアユムに渡した
そして、俺は胡座かいて考え始めた
ポクポクポク…
ア「なんで木魚叩いてるんだろう。僕」
叩き始めてから約二秒、悟りを開きかけているアユムだった
ユ「こうやったら考えられる気がして」
ア「でも最後にトライアングルが必要じゃない?」
ユ「あっ、確かに」
大体考えるときって木魚がなった後にトライアングルの音が鳴るから
それがなかったら永遠に考えがまとまらないじゃん!
ユ「“トライアングル”」
それを作って
また考え始めた
その間、戦っているはずの三人がこっちを見ている
ト(何をしてるんでしょう。あの二人は)
べ(何やってるんだあいつら?)
王子(大丈夫なのか?)
変なものを見る目だな
というか俺が変なことをするなんて慣れた光景だろ
ポクポクポクポクポクポクポクポクポクポウポクポクポクポクポクポクポクポクポウポクポクポクポクポクポクポクポウポクポクポクポク
ユ『やばい。うるさくて、集中できない』
ア『じゃあ、なんで出した!』
ちょっとうるさいがそのまま音を鳴らしていて
はっ、っと考えが浮かんだ
ポクポクポクチーン
ユ「タイミング良いな」
ア「なんか思いついたっぽそうな顔してるから」
よくそんなんわかったな
ユ「思いついたから、王子たちが魔物を倒すまで待とうぜ。さっき先生に聞いた時間までに戻ればいいらしいからまだまだあるし」
りんごを食べながら王子たちが戦い終わるのを待った
ユ「終わった?」
王子「一段落な」
ゼェゼェ言っている
今にもぶっ倒れそうじゃん
ユ「居る?エリクサー」
王子「そ、それは…」
引き気味である
そんな食いたくないのか?
ユ「もちろん無料だから、拒否っていう選択肢はないぞ?」
ト「いや…」
ユ「というか拒否させると思ってるのか?」
べ「…」
拒否しようとしたんだと思うが、させなかった
金額とかマジで気にしないでほしいんだがな
無限にあるし
むしろ拒否したほうが
自分たちを死に追い詰めることになると思うが
俺たちが売りまくって経済をぶっ壊すか、攻撃で死ぬか、過労死かのどれかだな
ユ「疲れてんなら、無理やり飲ませるが」
ア「むせちゃうよ」
そんなことをする前に
飲んでくれた
その後何をするか説明した
ユ「さて、効率よくって思ったけど、練習あいてを増やせばいいと思ったんだ」
べ「なるほど」
王子「つまりどういうことだ?」
説明が足りなかったみたいなので
実際にやってみようと思う
ユ「この笛を使って」
俺はある笛を取り出した
これは俺がさっき作ったやつで、吹くと…
ピィィィィィィィィィィィ!
大きく生きを吸って
大音量で笛を鳴らしたら
どんどん魔物が寄ってきた
ユ「これはな、魔物が寄ってくるようにした笛だ。吹くとめっちゃ魔物がくるよ。これなら、たくさん実戦経験積めるよな」
ト「馬鹿なんじゃないんですか!?」
トレニアはいつも冷静で落ち着いてるけどなんか今回は…怒ってるのか?
ア「ゆ、ユート。流石にこれはきついんじゃない?」
ユ「うーん。俺からして、こいつらはあまりにも弱いからどれくらい集めれば良いのかわかんないんだよな」
王子「さっき効率よくって言ってたよね!?」
単純なものを何回も繰り返すのが一番早いと思うが
ア「これは数打ち戦法じゃん!」
ユ「じゃあ、頑張れー!危なくなったら治すから」
三人「えっ…」
顔が真っ青だな
そして、戦わないわけには行かないので戦うことになった
テ『この人、前の世界の話を聞くと。運が悪いからゲームの素材など何かを獲得するために、何回も同じ作業をしていたとか。そして、運の無さのせいかわかりませんが、実力ですべてをぶっ倒しているので、本人からすれば数打ちが一番早いんだと思います』
ア『そういうことだったのか。で、でも確かにユート運悪かったね。前の世界で』
ちょっと共感してくれている
ア『ゲームのキャラではハズレしか当たらない。素材などのランクはほぼ全て最低、いい武器など当てないからこそどうにかする。というのがユートのイメージ』
ユートはゲームで、運が悪いからそれを実力で補うということを繰り返している
だから、効率が脳筋になっている
ユ「頑張れー!」
ア「あ、悪魔…」
あの後魔物を倒しきれなくて
ユートとアユムで残りを倒した
そして、説教を食らった
もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください
この話へ一言 アユムから
ア「悟りが開けたかも!」
ユ「無理だろ」