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第百七十六話 天界に設置した罠

五日後

の夜


ユ「よーし!行くか!」

王子「うん!」

ト「はい!」

べ「おう!」


三人を転移魔法であるところに連れて行った

そこは天界だった


王子「ここが天界というところなのか!」

べ・ト「おおー!」


王子は驚いて

ベガとトレニアは同じような反応をしている


ユ「ここで、初日の出を見るんだ。初日の出については説明したよな?」

王子「うん。聞いた」

ハ「にぎやかになりそうですね〜」


ハルナさんがちょっと遠くから見ていっていた

えっ、何?嫌われた?


ハ「ちょっと人には慣れてないんです」


だから遠くに居るのか


ユ「俺たちにはすぐに慣れたのにな」


ちょっと疑問に持ったがそんなに気に留めなかった


シ(監視してたからだろうな)

ユ(戦ってほしい人を探してて、それは誰でも良かったんだろうな)


本当のことを知ってるのと知らないのでは

考え方が変わるのであった


ユ「あと五時間くらいだけど…」

シ「何しようか」


今皆で、俺の持ってきたこたつに入っている

ダンジョンの皆は知ってるけど

王子たちは初めて見て入ったので、感想を聞いたら


王子「これは罠だ!」

べ「暖かすぎて、出れない!」


とのこと

ちなみにトレニアだけは、どうやって作ったんですか?

と質問攻めを受けた

勿論答えることはできない

だって、普通に考えて作っただけだから


ト「これって誰が作ったんですか?」

ユ「お、お父さんが」

ト「お父様ですか…会えないでしょうか?」


そう頼んでくると周りはニヤニヤしたり静かに笑ったりしている

中には口を抑えて肩を震わせる人もいた


シ(目の前にいるよ…くっ…)

イ(作った人ユートさんですよ…ふふっ)


リーファ、フィルは理解できないから無反応であった


ト「これが作れれば、世界が変わります!」

ユ(世界だいぶ変えた気がするけどね。エリクサーとかすごろくとか。戦争で勝つとか。しかも死者ゼロ人。あとクリスマスとか)


と考えたがそれは言わなかった


ユ「ちなみに質問なんだけど、こういう道具ってどうやって作ってんだ?」

ト「魔物からとれる魔石を原動力として作っています。


へぇー、魔石

よく聞くやつだな

魔物からとれるって言ってるけど、俺今まで一回も取ってないな


ト「おそらくユートさん達なら、魔物をたくさん倒しているでしょうね」


やばい、目を光らせてる


ユ「俺達、魔物倒しても魔石の存在知らなかったから取ってないよ」

ト「そ、そうですか。希少な魔石とか見れると思ったのですが…」


ちょっと悲しそうだな

罪悪感が…


青スラ「ユートさん。魔石なら、私が取っておきましたけど?」

ユ「えっ、マジ?」


取ってくれてるの?


カ「いつ取ったの〜?」

青スラ「あなた達の倒した魔物の中からです」


そう言って、アイテムバックからある袋を取り出した

その袋の中を見てみると、いろんな色に光る魔石達があった


ト「わー!きれいです!」

ユ「眩しい」


まさか、魔石を取っていたなんてな


ト「ちょっと見てもいいですか?」


袋の中を見て魔石を覗いている


ト「これは…アダマンタイトウルフの魔石ですね!」

ユ「え...」『えっ?アダマンタイトウルフってあの学校のダンジョンのところだよな?』


ちょっと口に出しそうになったが

こらえて念話で聞いてみた


青スラ『ダンジョンに潜ったのは聞いたので、あなた達の通ったあとに魔物の魔石を取ってきたんですよ。いずれ必要になると思い』

ユ『まじありがとー!』


マジ有能だわ


ト「これは…スケルトン、アンデットのゴブリン、アンデッドのサイクロプス…」

ユ「なんか見分ける秘訣とかあるの?」


その魔石を見てはすぐに言い当てるからなんか技でもあるのかと疑って聞いてみた


ト「知識があるだけです」

シ「すごいな」

ト「あ、ありがとうございます」


嬉しそう

なんかありそうだな


シ(うわぁ、ユートがニヤニヤしてるから。今のやり取り見てなんか馬鹿な考えが働いたな)


そのとおり


ユ「もう良いか?」

ト「あっ、はい。いいですよ」


袋の中身を返された


ユ『テキストさん。魔石でのものの作り方って知ってる?』

テ『知ってますよ』

ユ『まじか。ちょっと教えてくれないか?』


ちょっと説明を受けた


ユ『なるほど。これで、俺も作れるな』

テ『頑張ってください』


方法を聞いて、それでちょっとこたつの作り方を考えた

そしてすぐ頭に浮かんできたので

紙を取り出して書き始めた


キ「ユート、何してんだ?」

ユ「こたつの作り方を紙に書いてる」


頭の中で作り方をわかりやすくするために

説明を分解していった


ト「教えてくれるんですか!?」

ユ「ああ、そうだ」

ト「ありがとうございます!」


嬉しそうにしてるな

こたつにはまったままだが


ユ「ほら。これでどうよ」

ト「あり…がとうございます」


ちょっとためらったな

なんか悪いところでもあったか?


シ『絶対読めなかったな』

キ『絶対そうだな』

カ『だよな〜』

ア『ちゃんと丁寧に書いた?』

ヒ『…』


皆同じようなことを心配していた


ユ「あ、あの…」

ト「が、頑張って解読してみせます」


いや、頑張らなくていいから

普通にスキル使ってもとから鉛筆で書かれてある紙を作り出せば解決だよ


ユ「こっちのほうが見えるだろ」

ト「あっ、ありがとうございます!」


今度はためらいもなく感謝されたな

というかこれでちゃんと感謝されたってことは本当に読めなかったというのが理由なんだな

と思うとちょっと泣けてくる


ユ(神様、俺に魅了魔法レベル十くれるよりも字がうまくなる能力でもくれよ!)


そう嘆いたって結局何も変わらない

まぁ、書かなくて良い術を知ったし

良いか、別に


ユ「まだ長いなぁ… 」


まだ日の出どころが除夜の鐘の時間帯まで時間がある


ユ「おっ、カンタ。何してんの?」


スマホを指でいじってるカンタが目に入ったので聞いてみた


カ「上から降りてくる黒いピアノの鍵盤みたいなのを押して曲を奏でるゲームをしてる」


カンタとキクチと俺はそのゲームを持っていて

シューゴはプレイだけしたことがある

アユムはない


ユ「今何点?」

カ「64215点」


余裕でこっちに来る前の俺の最高得点を超えられた

二十倍くらい


ユ「あとで俺もやらせてくれ」

カ「良いよ〜」


カンタのゲームしてる光景を王子とベガがじっくり見ている


ユ「あっ、そうだ。ちょとある人呼んできていい?」

ヒ「誰を呼ぶの?」


転移魔法ですぐに呼びに行った


レ「こんにちは」

ユ「皆の知ってる人。レミィさん!」


レミィさんを呼んできたのだ


レ「無理やり連れてこられたから。誘拐のほうが正しいでしょ」

ユ「レミィさんもこたつに入りなよ」

レ「じゃあ、入るわ」


すぐに何があったのかを理解して

こたつに入った


ユ「おっ、カンタ終わった?」

カ「あ〜。押し間違えちゃった〜」


カンタが終わったので次は俺が行こうと思う


一時間後


ユ「あ〜。ミスった〜」


悔しがりながら、俺は頭を掻いた

皆は俺の点数に対してびっくりしている

もはや人間と思ってない


ユ「141421756点」

キ「1億点超え…」


前の世界だと考えられないような点数である


カ「俺は1732504点だったのに」

ユ「運が良かったのかな?」

皆「絶対嘘」


即否定された

速いなぁ…

絶対、予測されてたな


ユ「点数高かった」


ゲームを終えて

眠そうなリーファとフィルが体寄せてきた


リ「眠い…」

フィ「ん…」


まぁ、遅いもんな

子供だったら寝る時間帯だもんな

それにしては、ベガは眠くなさそうだな


ユ「お前は眠くないのか?」

べ「俺は、いつでも戦えるようにしているのだ」

ユ「なるほど」


さすが騎士団の息子

なんかこの前ぐっすり寝てた気がするけど気にしないでおこう

だけど、今は俺たちがいるから安心していいと思うけど


ユ「まだ、時間じゃないな」

王子「明日の朝まで起きるのか」

ユ「大晦日はそうしようぜ」


毎年やってたし

テレビ見ながらだが


ユ「というか皆寝てるな」


今寝てるのは

アユム、リーファ、フィル、トレニア、ヒラノ、イリヤの六人だ

他は起きてるが

ベガは平気そうだが、王子はちょっときつそう

皆も起きてるけど、温かいこたつにずっと入ってて

生きた屍みたいな感じになってる

イリヤは猫になってこたつの上で丸まっている


ユ「猫って夜行性じゃなかったのか?」

古「獣人は別だ」

ユ「人要素があったら皆、昼に起きてるのかな?」

古「知らない」


へぇー、どういう仕組みなんだろう


ユ(よくわからんな)

王子「雲の上って寒いんだな」


ちょっと王子が震えている


ユ「寒いのか?」

王子「少しだけ…」


寒いというのなら、服を着せるよりも

飲み物を渡したほうが良いもんな


ユ「“ホットココア”」

王子「これは?」

ユ「俺の好きな温かい飲み物。うまいよ」


ココアの入ったマグカップを王子に渡したら

匂いを嗅いでから飲んだ


ユ「うまいか?」

王子「独特な匂いと味がして、美味しい。チョコケーキと似たものなのか?」


こいつ、味覚鋭いな

ということに関してちょっとびっくりした


ユ「ああ、そうだ」(だって、ココアって英語で『hot chocolate』って言うからな)

王子「だから美味しいのか。レミィさんも飲みますか?」


王子は自分の飲んだマグカップをレミィさんに差し出した


ユ(…)

テ『ニヤニヤしていて気持ち悪いですよ』


どぎつい言葉が俺の心に刺さる


ユ『いやだって、自分の飲んだやつを渡したんだよ。自分の飲んだやつ』

テ『大事なことだから二回言ったのですか?』

ユ『うん』


説明を省いてくれてどうもありがとう


テ『それより、ニヤニヤしてると変に思われますよ。もとから変ですけど』

ユ『ココアと違って、お前の言葉は冷たいな』


ちょっとドヤ顔をした


テ『ちょっとムカつくのでそのドヤ顔をやめてください』

ユ『あっ、はい』


辛辣だなぁ…


レ「あ、ありがとうございます」

普通になんのためらいもなくレミィさんはゴクって飲んだ


ユ(間接キスっていう考え方は無いのかな?)


ちょっと気になりながら見ていたら

だんだん顔が赤くなるレミィさんが居た


ユ(おっ、気づいた)


また思わずニヤニヤしそうだった

あぶねぇあぶねぇ


テ『ほぼ出てますけどね』

ユ『もっとやってくれ!王子とレミィさん!』


と発狂していた

というか頭の中で暴走仕掛けている


シ(ユート多分この光景見て暴走してるんだろうなぁー)


こたつに入ってちょっとのぼせている

だから少しぼーっとしながら、考えていた


シ(ユートって、なにかラブコメ要素のありそうなことがあると急に頭が働いて、妄想が広がるんだよな)


実際そうである

何か恋愛に繋がりそうな言葉があった場合すぐに妄想が始まる

言葉を聞いてからユートはシチュエーションを十個ほど思い浮かべることが出来る(0.001秒で)


ユ(間接キス様に感謝)


ユートは今自分で作りだした謎の神様に対して手を合わせて拝んでいた


古「何に拝んでんだ?」

ユ「推しに」


興味なさそうだな

こいつも昔は拝まられてたからだろうか


ユ「あっ、シューゴとキクチも寝た」


こたつが暖かかったからかな?

キンキンに冷えたところでのこたつって気持ちいいからな


ハ「とても幸せそうです〜」

カ「だな〜」


カンタは共感しながらもスマホのゲームで俺の得点を越えようとしている


ユ「今起きてるのは、俺とカンタ、ハルナさん、王子、ベガ、レミィさん、古龍、姉(青スラさん)だな」


いつまで起きれるかの耐久勝負みたい


一時間後


ユ「隊長、また仲間が死んでしまいました…」

カ「隊長って俺〜?」

テ『ほとんどの人が寝ましたね』


現在生存者:俺、カンタ、古龍の三人だけである


カ「説明がデスゲームと一緒〜」

ユ「イマカラオマエタチニアルゲームヲオコナッテモラウ。みたいな感じか?」

カ「あ〜、それそれ〜」


ちょっと機械っぽく寄せれば何となく似る

デスゲームしないけど


ユ「俺たちがデスゲームやったら誰も死ななそう」

カ「だね〜。特にシューゴとユートが行ったら〜」


共感してくれている

ちょっと話していたらそこで寝ていたシューゴがあることを考えていた


シ(今起きたらなんかすごい話が物騒なんだが。何があった?)


そして、もうそろそろ十二時


ユ「おーい、起きろ〜」


皆を起こして、目覚ましのために飲み物を配った

あと年越しそば


ユ「食べろよ。うまいから」

皆「いただきます!」


皆俺たちの言ったことをやってるみたいだな

ダンジョンに住んでる人たちには箸を渡したが

王子たちにはフォークを渡した


ユ「というかハルナさん箸使えたんだ」

ハ「はい。昔行っていた国で、で使かったので」

ユ「国?」

ハ「海を渡った東の方の国で皆使っていました」


この言葉を聞き皆もしかすると

『日本なのでは?』

という言葉が浮かんできた


ユ「ちょっと行ってみたいな」

シ「学校卒業してからだな」

王子「少し興味があるな」


皆行きたそうにしながらそばを食べている

キクチは七味の入れる量を間違えて辛そうにしている


ユ「後二十秒だ」

王子「十九」

べ「十八」

ト「十七」


順番に数を数えていくことにした


ハ「十六」

古「十五」

青スラ「十四」

イ「十三」

リ「十二!」

フィ「十一」

ゾンビ「じゆうゅう」

王子「わっ!ゾンビ!」

リ「大丈夫だから倒さないで!」


王子が剣を持ってきろうとしたけど

リーファが止めに入った

そして、カウントは続いた


レ「九」

王子たち「八・七」

テ『七』


テキストさんの声は王子たちには聞こえないため

七と八は王子たちに読んでもらうことにした


ア「六」

カ「五」

ヒ「四」

シ「三」

キ「二」

ユ「一」

皆「ゼロ!」


ゼロと言ってから

皆で次の日になった時言うことを決めていた


皆「あけましたおめでとうございます!」


意味も説明済み

そして


ゴーン!


ユ「おっ」

王子「これが、ユートたちの言っていた。除夜の鐘か」

ト「これのおかげで体の中の悪い物が消えるんですよね」

シ「ああ、そうだな」


実際は百八個の煩悩が消えるんだがな


ユ「あと六時間で初日の出だ」


そして、時間がどんどん過ぎていった


ユ「おお!初日の出だ!」


雲の向こうから太陽の光が眩しく見える

雲の上から見るというのは初めての光景だった


ユ「ほへー」


俺たちは皆太陽に見とれていた


古「zzz…」


…古龍以外

もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください


この話へ一言 カンタから


カ「ユート。なんか見たことある数の順番なんだけど〜?」

ユ「狙って出した点数だからな」

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