第百六十九話 しりとり
ユ「ふぁぁ〜」
スズ「眠そうですね」
俺が腕を上げ、あくびをしていたあr
なにか書類を運んでるギルドマスターに声をかけられた
ユ「まさか、このギルド一日中やってるとは思わなかったよ」
俺は一日中寝ずにここで護衛を続けることになったのだ
コンビニかよここは
ユ「うっ...」
ちょっと頭痛を感じた
そんなに寝てないっけ?
というかボスでも寝なかったら頭痛感じるんだ
スズ「大丈夫ですか?」
ちょっとスズナさんが心配そうによってきたけど
大丈夫ではある
ユ「一応俺は何もしなかったら、四十八時間くらい起きれるけど、次の日とかで多分途中で寝ると思う…」
スズ「別に寝ていいですよ」
ユ「いいの?」
護衛って寝ちゃだめじゃないの?
スズ「流石にもう依頼してから一日経って、午後九時なのですでに、三十六時間は起きてますよね」
ユ「そうなのか、時間殆ど気にしてなかったわ」
スズ「あの服が人気すぎて、ほぼずっと男が言い寄ってましたからね。中には乱暴する人も」
ユ「今日だけで、何十件よ」
スズ「途中から護衛が居ることを知り、する人が少なくないりましたが」
まぁ、中にはやばい奴らも居たから
護衛が居ても、目を離したすきにさらってく奴らも居たよ
勿論捕まえた。というか騎士団に突き出したわ
スズ「そういえば、何もしなければってどういうことですか?」
ユ「ああ、一分寝るだけで完全回復できるような服を持ってるんだ」
スズ「それは便利ですね」
羨ましそうな顔をしてる
だけど、何も言ってこないな
ユ「欲しがらないんだな」
スズ「どうせくれないでしょう」
ユ「よくわかってんじゃん」
あげたら、着てないのにも関わらずずっと起きる見たみたいなことをするようなやつが現れそうで怖い
そんときは、治すのがめんどい
ユ「じゃあ、ちょっと一分だけ寝かせてくれ」
スズ「いいですよ。一分くらいだったらなにもないでしょう」
水色の上着を着て、寝てから一分後
受「助けてください!」
ユ「なんで一分の間にこんな事があるんだよ!」
自分が寝ている瞬間に男が、受付嬢おさらおうとしているということがあり
腹を立てた俺は相手をぶん殴って気絶させ、即騎士団に突き出した
ユ「ムカつくな」
テ『元気ですね』
ユ『そりゃあ、約10日分寝れば』
一日1440分
ユートの寝た時間1分×10000だから
1万分寝たので実質10日ほど寝ている
ユ「生活リズム偏りそうだからやめとこ、もう」
というかこの水色の上着を着て、一時間寝ると
一年半分くらい寝ることになるんだが
ユ「まぁ、それくらい回復できたら起きると思うが」
黒い上着に着替えて、もう一回護衛を続けた
ユ「護衛って、こんなブラックだったんだな」
漫画とかラノベとかで見てたあれって結構すごかったんだった
と、痛感している
テ『いや、別に一日中守ってるわけはないですからね?』
ユ『なんか俺は一日中守ってるイメージしか湧かないんだけど』
しかもちょっと寝てたとしてもすぐに起きてるし
大体、朝一番最初に起きてるのも護衛の人だったりするからな
テ『流石に自分の時間もありますし、睡眠時間もありますからね?』
てことは一分しか寝てないここは相当ブラックだな
ブラックな会社とかは行ったこと無いからわからんけど
こんな感じなんだろうな
ユ「あと六日だ…」
クリスマスまであと六日
俺は、楽しみであるが結構ここで待つのが苦痛だった
ユ(ひまじゃーい!)
話し方もおかしくなって来た
ユ『なんか面白そうな遊び無いかな?』
暇だからテキストさんに遊びを考えてもらうことになった
テ『しりとりでもします?』
ユ『わかった。するか』
ここでゲーム機とか作り出すと
ヤバそうだから出来ない
だからずっと椅子に座って待っている
ユ『りんご』
テ『ベタですね。ゴジラ』
ユ『お前もだろ。ラッパ』
テ『人のこと言えませんね。パンツ』
ユ『言えてないぞ。積み木』
テ『狐』
ユ『猫』
テ『コアラ』
ユ『くっそ、ラッパは言ってしまった…ラー油』
テ『湯船』
ユ『猫じゃらし』
数時間後…
何もなかったのでずっとしりとりをしていた
ユ『し…死霊術師』
テ『リーファさんですね。屍術師』
ユ『くそっ、返された。ほとんど同じ意味だけど、言葉が違うのがこんなにきついなんて』
同じ文字で返そうとしたら、まったく同じことをされたので俺は悔しがった
メ『おめぇらすげぇな』
しりとりの途中、メラが会話に入ってきた
メ『さっきから色々聞いてたけど、しりとりをよくそこまで続けられるな』
感心してるみたいだな
すごいだろ
何時間もこれを続けられる忍耐力がよ
ユ『し…鹿』
テ『果実』
ユ『また、“つ”…』
テキストさんはすぐに言葉を返してくるので
主に言葉を考えることになるのは俺だ
テ『文字そのものみたいな存在なので、語彙力で負ける気はしませんよ』
ユ『やばい、勝てる気がしない…』
なんか絶望を目の前にした主人公みたいな感じになってるけど
まじでそんな感じな気分だ
ユ『釣り』
テ『リンパ節』
ユ『おお..ムズイの来たな。というかまた“つ”かよ』
テ『計画通り』
ユ『某ノートのアニメも知ってるのかよ』
計画通りってことはこいつ全部同じ文字で攻めようとしてるな?
テ『はい、してます』
ユ『絶対読んだな?』
テ『いえ、推測です』
本当に意味わからん
ユ『うーん…メラ、なんかある?』
メ『俺に聞くなって』
エ『爪楊枝なんてどうでしょうか?』
エアルも会話に入って来た
起きたのか
エ『三人で、テキストさんを倒しましょう!』
ユ『意外と好戦的だな』
てっきり好戦的なイメージはメラのほうがあったんだが
エ『言葉ならだいぶ自信があるので。あとこの中だとちょっと暇っていうのもあります』
ユ『なんかごめん』
メ『謝らなくてもいいぞ』
三人で協力して、テキストさんを倒すことになった
言葉でな
言い合いを始めようと思ったら
受「きゃー!」
ユ「…仕事か」
めんどくさそうに
椅子から立ち上がった
テ『頑張ってください』
ユ『俺が行ってる間に、進めてていいよ』
エ『では、進めさせていただきます』
数分後
さっきの男を、ぶん殴って騎士団に突き出して
椅子に座った
ユ『今どうなってる?』
聞いてみたら
なにか言葉が飛び交ってた
エ『城壁!』
テ『雉』
エ『地蔵!』
テ『蛆』
エ『事務所!』
テ『横文字』
エ『自爆!』
すごい、エアルがぜぇぜぇ言いながらもすぐに言葉を返していた
メ『すげぇな、あいつら』
ユ「う、うん…」
俺たち二人はエアルとテキストさんの戦いを見るしかなかった
だって、入れないもん
というかどっちも言われてから、一秒も経たないですぐに返してるのがすごい
テ『食い意地』
そう言うと、久しぶりに俺たちにだけ見えるテキストを出して
矢印を作った
ユ『おい矢印をなんだ俺に向ける』
ちょっと怒ったように言ったが
集中しているので誰も反応してくれなかった
エ『時空鈍化結界』
メ『シューゴの使う魔法まで出てきたよ』
テ『医事』
エ『…負けました』
おっ、やっと終わったか
将棋みたいに、なんか終わるときは結構潔かったな
ユ『それで、俺が居なかった数分で何十単語使われたんだ?』
エ『おそらく千は行きますよね』
テ『ですね』
ユ『すげぇな』
そんなにすぐには単語は出ないぞ
メ『俺はそんなに言えんな』
ユ『俺も』
歳の関係なのか、知識不足なのかはしらない
というかここまで来るとめんどくなってきたわ
ユ「語彙力ねぇな〜」
スズ「急にどうしました?」
もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください
この話へ一言 エアルから
エ「テキストさん...強い」