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第百五十七話 こたつむり

ユ「ん?雪だ」

シ「ここには四季があったんだな」


最近涼しかったから

違和感を感じていたから、まさかとは思っていたが

今は十二月だから冬か


ユ「そろそろあの時期か」

シ「あの時期?」


ダンジョンに戻ってからあることを行った


ユ「“こたつ”!“みかん”!“枕”!」


そして、俺はこたつの中に入って寝っ転がるのであった

これぞ、コタツムリである


ユ「あったけぇー」

フィ「だらしない」

ユ「結構酷いな!」


フィルの言葉がユートの心に効果抜群だ

ユートは倒された


ユ「パタッ」


俺はゆっくりと倒れた


シ「自分で言うなし」

ユ「俺はコタツムリしてるから今日は任せた」

シ「わかった」


今日は一日中ぐーたらするぞー!


ユ「がぁー」


いびきを立てながら俺はぐっすりと寝た


ユ「ふぁー」


起きて、まだぐったりしている


ユ「“カニ棒”」


カニのぼうを作って

あと醤油とわさび、醤油皿を作り

美味しく食べた

ぬくぬくしながら食べる自分の好物って最っこう!

そもそも好物が多すぎて、生野菜以外全部といっても過言では無いんだが


ユ「ん?イリヤもいるのか」

イ「はい、居ますぅ」


イリヤも気持ちよさそうだな

猫の状態になって、こたつの上で寝ている


ユ「食料を作れるのは良いなぁ」

イ「ですねぇ」

リ「わふぅ…」

フィ「うーん」


気がついたら反対側にフィルとリーファが溶けていた

ふたりとも手を伸ばしていて、眠そうだ


ユ「また、寝ようかな?」


すっごいとろけたように言っていたら

後ろから、大きい声が聞こえてきた


キ「っしゃ!勝った!」

シ「二位か…くっそ」

ヒ「三位だな」

カ「まじかー四位か〜」

ア「あ゛ー!最下位ぃぃぃ!」


後ろでトランプをしているようなんだが


ユ「お前ら、俺そのこたつ作ってないんだがどこから持ってきたんだ?」


見知らぬこたつに入っていたのだ


シ「これは、俺がだいたい作った」

キ「俺が毛布を作ったぜ!」

カ「俺はレシピを出した」

ヒ・ア「材料調達」


なるほど、協力して作ったのか

今度俺も頑張ってみようかな?

スキルでそのまま作らないで


ユ「今何してる?」

キ「大富豪とブラックジャック」

ユ「俺も参加していい?」

カ「いいよー」


参加の許可を得てから

皆のほうのこたつの中に入った


ユ「温かくていいな」

皆「だな」


トランプをくばって、大富豪を始めた

そして、三十分


ユ「なんで全部最下位なんだよ!!」

キ「あっはあっは!雑魚すぎだろ」


大声でキクチが笑いながら俺の方を指差してきた


ユ「絶対勝ってやる」

カ「頑張れー!」


カンカンカン!

どこからかゴングの音が聞こえてきた

その方向を向いてみると、シューゴがそれを作っていた


ヒ「さー、試合が始まりました。今回戦うのは、勝率九割のキクチ選手と全敗中のユート選手です!」

ア「えちょ、なにこれ?」


焦って何が起きているのかわかっていなかった


ヒ「これ読んで」


ヒラノが紙を出してきた


ア「あ、あ、わかった」


焦りをなくし、落ち着きを手に入れてから

アユムも紙に書いてあることを読んだ


ア「えー、えっと。今回戦ってもらうのは、スピードです」

ユ「えっ、大富豪じゃないの?」


思わず聞き返した

普通に大富豪やる気満々であったからだ


キ「二人だとつまんなくね?」


…こういうのを正論っていうのかな?


ユ「そうだけど。皆観客なの?」

皆「そうだけど?」


いいのかよ

てか、受け入れるのが早い


ユ「運要素が殆ど無いものなら勝てるぞ」

キ「流石に三とか四とかしか引けないのはおかしいだろ。しかもその時に限って皆革命できないし」

テ『革命っていうのは大富豪でジョーカーを除くすべてのカードの強さを逆転させることですよ』


説明どうもありがとう


ユ「じゃあ、始めようか」

ユ・キ「いっせぇのせっ!」


二人同時にトランプのカードを前に出した

その瞬間、暴風が発生し中には少し寒いと感じる人が居たという

そして、ほんの数秒で試合が終わった


ヒ「あまりにも速すぎて、試合を見ることが出来ませんでした」

ア「すごいですねー」


棒読み感あるな


カンカンカン!

シューゴがゴングを鳴らして試合が終わったことを表した


ユ「はぁ、はぁ俺の勝ちだ!」

キ「負けた…」


カードを一枚だけ握って、キクチは悔しがっている


ヒ「おぉーっと!今回はユート選手が勝ちました!」

ユ「というか俺は運が絡まなかったら負けないんだがな」


身体能力とかだったら一番の自信はあるぞ

…体力以外


ユ「今の勝率は?」

キ「八割九分九厘」

ユ「意外と負けてんだな」


運勢だったら最強のキクチだからほぼ全部勝ってるのかと思った


キ「大富豪以外にもやっただろ」

ユ「ババ抜き、じじ抜き、七並べ、ポーカー、ブラックジャック…運を使うものしかほとんど無くない?」

キ「一位だったときは全部じゃないぞ」


なるほど、勝ち=一位って考えていたのか


ユ「だからか、でも大体二位とかだろ」

キ「うん。お前と違ってな!」

ユ「あ゛!?言ったな!ぶっ飛ばしてやる!二回戦だ!」


そして、だいたい勝った


ユ「よっしゃぁぁぁぁぁ!!」


大声で、雄叫びのような声をあげている

それを眺めて青スラさんが


青スラ「仲いいですねぇ…」

イ「ですが、風が寒いのでそろそろやめてほしいです…」


イリヤはひょこっと、顔をこたつの中から出した

さっきのユートのコタツムリの状態になっている


リ「すずしくてきもちーよぉー」

フィ「うんー…」


溶けてやがる

大丈夫かな?


リ「頭ぼーってするー」

フィ「フィルもー」


全く…のぼせたな

温泉以外で


ユ「“水”“氷”。これでも飲んで落ち着け」

リ・フィ「は〜い」


溶けてるのなら水をあげたほうが良いからな


ユ「どうやったら運が良くなるかなぁ?」


またいつぞやと同じように嘆くのであった

もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください


この話へ一言 キクチから


キ「この中でなら、運で負けない自信しか無い」

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