第百四十五話 学園祭らしき物の会議
ユ「学園祭みたいなのがあるって聞いたんだけど、なんか提案ない?」
と提案してみた
シ「やりたいけど、警備したほうがいいのでは?」
シューゴは王子とレミィさんのことと
テロらしきが起きないかが心配
キ「昨日のユートかっこいっ!」
ユ「それは俺を殴れって言うサインか?」
キ「ちがうよ」
ユ「というかなんか提案しろ」
キクチは煽りにきた
カンタ・アユム・ヒラノは賛成のようだ
断る理由もないしな
シューゴの以外
ユ「さて、何しよう」
と考え始めようとしたら
シ「でもユートが考えるとろくなのがでてこないから…」
早速ちょっと悪口言われた
ユ「は?」
キ「だな」
ユ「え?」
なんでキクチも賛成した!?
ユ「いやいや、なんで俺が考えるとろくなのが出ないんだよ!」
シ「ユート、前の世界の学校で運動会の踊りを考える時朝テレビとかでやってる体操を提案しただろ」
ユ「うっ、そうだけど」
まぁ、提案したな
いい案だと思ったんだがな…
ユ「まぁ、でも結局選ばれなかったから良くない?」
カ「提案したのは変わんなくねぇ?」
ユ「…確かに」
俺の考えがおかしいということはなぜか決まったが
でも一応考えに参加することにはなった
シ(冗談で言ったらマジになった…)
この事に気がつくのは約一週間後である
だがそんなことはどうでもいい
ヒ「えー、これから、王都の学校の学園祭で何を出すかについての会議を行いたいと思います。司会進行は私ヒラノが行わせていただきます」
テ『書記は私テキストが行わせていただきます』
ア「そ、即興でこれはすごくない!?」
ヒ「学校の教科書とかに乗ってるのを真似しただけだから」
カ「それでもすげーぇよ」
ユ「ノリがいい…」
とヒラノの対応能力に驚きながらも
会議を始めた
現在、ユート作の丸いテーブルを囲うように座っている
リーファ、フィル、青スラさん、イリヤ、精霊たち皆も参加している
ヒ「では何か意見がありますか?」
リ「はいはーい!」
一番最初に手をあげて
元気に言った
ヒ「では、リーファさん」
やっぱり、いつもとは違う話し方でやるんだな
役割をちゃんとこなすってことか
リ「お化け屋敷をやりたいです!」
ヒ「この意見に対して、なにか言いたいことがありますか?」
ユ「はい!」
俺はなにか言いたいことがあったから手をあげた
ユ「楽しそうだから良いと思います!」
キ「本音は?」
ユ「せっかく意見出したから。それにしようかと…って何言わせてんだ!」
とついつい本音が出てしまう
というか俺の本音、キクチにバレてた!?
シ「だとしても、決めるの早すぎるだろ」
カ「もう少し考えたほうが良いんじゃねー?」
ユ「まぁ、そうだな」
流石に納得した
キ『ユートってちょっと過保護だよな』
青スラ『ですね。親ばかです』
小さい声でなにか言われていることを気が付かないまま会議は進んでいった
ヒ「他に意見はありますか?」
ヤ「はい…」
次に手をあげたのは闇の精霊王のヤミさんだ
ただし黒い布がかぶさったままである
ヒ「ではヤミさん、どうぞ」
ヤ「幽霊というのは、闇属性のものだ。俺が手をあげないわけ無いだろう。だから賛成だ」
ヒ「わかりました。ヤミさんの理由は闇属性だからということですね」
と冷静にまとめてくれた
すげぇな、やっぱ
ユ「じゃあ、次は誰が言う?」
ヒ「司会の存在意義を取らないでください」
ユ「あっ、すまん」
ついやってしまった
楽しかったからな
ヒ「他にやりたいことはありますか?」
聞いてみたら意見がどんどん出てきた
イ「メイド喫茶!」
青スラ「耳かき屋をやってみたいです」
ミ「プールです」
メ「温泉」
ボ「俺も…温泉」
エ「自然を楽しめそうな環境を作りたいです」
カ「映えそうなところじゃね?」
フィ「た、楽しそうなこと」
キ「剣のトーナメント」
シ「サッカーの試合」
ア「あ、アニメの博物館とかかな?」
ラ「結晶や鉱石の博物館とかもいいですね」
古「俺の鱗を飾ってみたいな。人からしたら貴重らしいのでな」
と意見がいっぱい出てきた
途中、ASMRか!
と、言いたくなったが言わないでおいた
通じる人より通じない人のほうが多い
テ『では、まとめると。やりたいのはメイド喫茶、耳かき屋、プール、温泉が二人、自然を楽しむところ、映えそうなところ、楽しそうなところ、剣のトーナメント、サッカーの試合、アニメの博物館、結晶と鉱石の博物館などですね』
と念話でまとめてくれた
テ『ですが、ここでも通じるようなものでないと行けないので。映えそうなところとサッカーの試合、アニメの博物館は却下ですね』
カ「あー、まじかぁ」
シ「流石にそうか」
ア「まー流石にね」
カンタは落ち込んで
シューゴは万が一を狙ったけど、だめだったことに関して
ちょっと残念そうにしていた
アユムはもとから諦めていたようだ
ユ「プールの文化は(こっちの世界にも)あるのか」
ミ「いえ、これは精霊だけのもので人の中では無いと思われます。おそらく皆、海などで泳いでると思われます」
なるほど
青スラ「普通は魔法を遊ぶためになんか使いませんもんねぇ…」
ちょっと呆れ気味である
シ「普通、魔法はどんな時のために使うんだ?」
シューゴは青スラさんと精霊たちに聞いた
おそらくこの中で一番普通の人の感覚を持っているはずだからだ
青スラ「私は、飲むためや涼しくなるためにしか使ったことありません」
ミ「わかりません…ただ、遊ぶためなどに使わないことだけは知っています」
なんでそんな微妙なことだけ知ってるんだだろうか
長年の知識かな?
ユ「うーん、ちょっと聞いてくる“転移”」
転移して言った場所はトレニアさんのところだ
ユ「よぉ」
ト「わっ!」
トレニアがびっくりして
なんか持ってた試験管らしきものを投げてた
ユ「っと、アブねぇな」
ト「急に出てくるユートさんが危ないんでしょ!」
ユ「あっ、すまん。ぐっ!」
俺はすぐに試験管をキャッチして、渡した
だけど、ちょっとキャッチしようとしたら上着のチャックが顔全体にあたった
痛ぇ
ユ「何してんの?」
ト「それより、顔大丈夫ですか?」
ユ「それは、バカにされてると受け取るべき?」
ト「違います!」
顔大丈夫?→顔が普通ではない
と解釈してしまうのはもはや病気なのかな?
テ『病気です』
なにか即答されたが無視無視
ト「それで何か聞きたいことがあったのでしょうか?」
ユ「理解が早いな」
ト「それは、あなた達が常識を知らないからおそらく私のところに来て常識を聞きに来た、であってますか?」
ユ「うん」
トレニアは自分の着ているローブを少し祓って、自分の推測を述べながら
起き上がった
ト「それで何でしょうか?」
ユ「魔法って普段どういう人が使うの?」
ト「魔法ですか…なるほど。私の得意分野ですね」
ちょっと考えてから
すぐに答えが出てきた
ト「厳密には言えませんが、大体の人は魔法を生活に使うくらいしか使いませんね。魔力がもったいないですから。でも遊ぶ人はたまに居ます」
ユ「なるほど。遊びに魔法で使う人はいるけど、多くはないってことかな?」
ト「はい、そうですね。おそらくやろうと思えば出来ますけど。そもそもやろうとした人がいません」
もしかして皆が金槌だからとか?
は、ないか
ユ「じゃあ、ありがとう。そう言えば何してんの?」
ト「ちょっと実験していましたけどある素材がなくて...すぐにとってこれますけど」
ユ「なんの素材?」
ト「王都の塀にぶつかった鉄のような塊です」
ユ「….そうか」
流石に手伝おうかと思ったが
やめとこう
ユ「帰るわ。じゃあな。あとありがとう」
ト「どういたしまして」
ユ「“転移”」
転移魔法を浸かって
テーブルの上に乗った
青スラ「降りましょうね」
ユ「はいはい」
シ「で、どうだった?」
ユ「ああ…」
かくかくしかじか…(とりあえず説明した)
シ「なるほど。俺たち普通に使ってる…」
キ「魔法が使えるのはシューゴとユートと精霊たちだけどな」
カ「それでもやべーっしょ」
それで温泉を自作で作ろうとするのは俺たちだけらしい
俺たちの行った温泉街は勿論今の俺達のやってる通り、水源から引っ張ってきてるものだからな
ユ「プールは(こっちで)斬新だからいいかもな」
カ「てっきすっとさーん。何があったっけ〜?」
テ『メイド喫茶、耳かき屋、お化け屋敷、温泉、プール、結晶と鉱石博物館、剣のトーナメント、自然を楽しむところです』
結構減ったな
ヒ「それについて一つなんだけど。メイド喫茶は、こっちの世界だと当たり前のものだから人によっては需要が無いんじゃない?」
ユ「あー、貴族とか皆メイドいるもんね。王子とかレミィさんとか」
相槌を打ちながら聞いていた
確かに、こっちにもコスプレメイドいるもんな
やらなくていいって言ってんのに
テ『では、メイド喫茶は消しますね』
ユ「というかなんでイリヤからそれが出た?」
カ「俺が言った」
手をあげたのはカンタでそれを聞いた瞬間
ユ「あっ、はい」
なるほどぉ、と思った
カ「いや、俺が行ってるとかじゃねぇからな!」
ユ「さー、どうだろうねぇー」
目をそらして言ったらもっと怒られた
ちょっと怒られた後落ち着いて、もう一回会議をした
テ『では、残ってるのは耳かき屋、お化け屋敷、温泉、プール、結晶と鉱石博物館、剣のトーナメント、自然を楽しむところですね。他に意見はありますか?』
ヒ「だから、司会の言葉を取らないでください」
もはや持ちネタになりそうだな
ちょっと同じことを言っててめんどくさそうにも見える
リ「なんか博物館とかつまんなそぉー」
カ「たしかにー」
同じ用意語尾だけを伸ばして言っていた
ぐで〜っとしてやがる
リーファのこの行動は絶対カンタから移ったな
ユ「子供が見るものだから、博物館で面白みを出せるのは少ないのでは?」
ア「そっか、まだ皆八歳児だね。そうだね」
ラ「うーん、たしかにそうですね」
ちょっと特徴的な話し方をしてるな
いつもどおりである
ヒ「本人も納得していることなので、博物館は消しますね」
皆「はーい」
博物館は案から消えた
青スラ「そうなると、耳かきや剣のトーナメントなどは技術がなければ楽しんだりは出来ませんね」
キ「た、たしかにそうだ。俺はスキルがあるからいいけど…皆って剣使える?」
キクチは青スラさんに指摘されてから
ちょっと焦ってるようにも見える
そんなにやりたかったのか?
まぁ、皆の答えは
ユ・シ・カ「無理」
青スラ「出来ないですね」
イ「難しいです」
リ・カ「出来なーい」
フィ「出来ない」
皆出来ないらしい
使うことはできるが、うまく、使うことは出来ない
ヒ「俺も出来ない。じゃあ、これも却下ということでいいですか?」
皆「はーい」
キ「そ、そうか…ベガとやりたかったなぁ」
残念そうにしている
ユ「いつでもできるだろ。と言うか剣じゃないかもしれないが、相手はするよ」
キ「また超音波を斬るか」
ユ「楽しかったでしょ」
キ「ああ!楽しかった」
そんな楽しかったのか
ユ「今度は太鼓のゲームを作ってその超音波でフルボッコだどんにしてやる」
キ「鬼出来ないだろ」
ユ「やってやろうじゃねぇーか」
喧嘩が勃発しそうだが
ヒ「はいはい、会議するよ」
とヒラノが止めてくれた
さすが親ポジ
シ「でも、あとやるのは多数決か?」
テ『残りはお化け屋敷、プール、温泉、自然を楽しむところの四つですね』
最初と比べてかなり減ったな
結構子供とか技術とか足りないからこそ出来ないものばっかだった
色々とまだ俺たちには足りないな
ユ「残りは何で決める?」
ア「うーん」
テ『…皆さん。敵が来ましたよ』
と聞いてから静かになった
ユ「敵がきた…こいつを倒したやつが決めるでいい?」
カ「残り四つの中からぁ?」
ユ「うん」
皆「賛成!」
ということで決まった
そして、皆でボス部屋に行った
敵は初めて見るやつだ
「な、何だこの量は!?」
「このダンジョンにはこんなにもボスが出るのか!?」
「いや、こんなに出るなら弱いはずだ!」
「かかれぇ!!!」
となにか言っていたら
すぐに倒して、さよならさせてしまった
リ「私達弱くない」
フィ「強い」
テ『普通に大人でも刃が立ちませんものね』
ユ「さすが何年も練習してた人たちだ」
俺たちはその場のスキルのおかげで出来てるようなもんだからな
ユ「うーん、倒しちゃったなぁ」
シ「しかも誰が倒したかわからない」
皆「…」
また黙った
ユ「じゃんけんでいっか!」
皆「じゃんけん、ポン」
結果、お化け屋敷になった
ユ「…そういえば思ったけど、これって俺たちで決めてることだから。これが採用されるとは限らない気がする」
皆「今までの会議の意味なんだったの!?」
もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください
この話へ一言 作者から
作『どれにするかは現実であみだくじをして決めた』