第百四十二話 ちょっと気になったこと
ユ「ご飯うまい」
キ「だな」
ご飯をバクバクと食べている
今日は特に予定がない
ユ「また冒険者でもしようかな?」
シ「すれば?」
ユ「じゃあ、する。人が困ってるわけだし」
本来だったらダンジョンのボスが言うことじゃないよな
青スラ「今日は私がついていってもいいでしょうか?」
ユ「ああ、いいよ」
今日は青スラさんと冒険者の依頼をやる
ちなみに勿論変装はしてもらった
黒髪長髪に
そして、身長は俺よりでかい(怒)
ユ「…掃除屋」
青スラ「私の得意分野です」
ユ「だな。じゃあ、やるか」
そして数分後
王都中のゴミをすべて、集めてきれいになり
観光客がまた増えたとかなんだとか
ユ「早く終わりすぎたな。ちょっと買い物来てくれるかな?」
青スラ「いいですよ。でも、なんでも作れるのに何を買うのでしょうか?」
確かにそうだけどもさ
ユ「子供の姿になって、花を買うよ」
青スラ「ああ、あのレミィさんという方のところですね」
理解能力高!
ユ「花くれー」
すごい常連みたいな感じに入って頼んだ
まぁ、常連っちゃ常連だけど
レ「はいはい。新しいのがありますよ」
なんか大人っぽい対応だな
もしかして、俺子供に思われてる?
ユ「ありがとう。お代はこれでいい?」
レ「うん」
すぐに買って
帰った
帰り道
ユ「一日がすごい早く過ぎるな」
青スラ「ですね」
とゆっくり王都を歩いている
ついでにりんごも食べてる
ユ「いやー、家に帰ったら何しよう」
青スラ「今日の当番は…シューゴさんですね。今日も手伝います」
ユ「そうか」
毎日手伝いをしてくれている
やっぱり家事能力高い
ユ「俺たちのところに来ちゃって大丈夫だったのか?」
青スラ「大丈夫ですけどなにか?」
大丈夫なんだ
普通にモテそうだけどな
人だったら
ユ「スライムって寿命何年?」
青スラ「突然ですね。うーん、スライムには寿命が無いです」
ユ「えっ、まじ?」
青スラ「マジです。スライムには年の概念が無いので寿命は無限です」
ユ「海月かよ」
寿命が無いのは俺たちも一緒だな
まぁ、正確には無いと言うより
無限のほうが正しい
ユ「おっ、もうそろそろ門だ」
と言って振り返ってみたら
「おい、ねぇちゃん。ちょっと俺たちと付き合ってくんね?」
とめっちゃ大きい男三人くらいに囲まれていたのだ
ユ「…やっぱ、あいつモテるんだよな。もし、人だったらだが」
改めて魅力がわかるな
ユ「それで、助けようか?」
青スラ「この前は助けてもらいましたけど。今回は自分でさせていただきます。周りに人が居ないので」
言ったとおり確かにまわりには俺たちしか居ない
ここは入っちゃ駄目な場所だったのか?
ユ「わかった。じゃあ見てるよ」
青スラ「お願いします」
青スラさんは相手の顔の横を指差した
そして
青スラ「“水光線”」
と言い水の細い光線を出した
その光線は鋭く、ちょっと奥にあった門
を貫いていた
青スラ「これくらいが良いでしょうか?」
男たちは完全にビビっていた
動けてないな
ユ「…行こう」
青スラ「はい」
と門のところに行こうとしたら
「いかせるわけねぇだろ!」
とまた襲いかかってきた
流石にめんどくさいので、二人は蹴っ飛ばした
そしてもうひとりは
バコーン!
青スラさんが、フライパンでぶっ叩いた
というかあれ俺の作ったやつだよな?アイテムバックの中にしまってんのかよ
ユ「うわぁ…」
流石にフライパンで叩くのは痛いだろ
そして、俺はあることを思った
ユ(青スラさん。意外と強いのでは?)
と
次の日
ユ「ちょっと気になったから。青スラさんに色々じ…試したいことがあるんだがいい?」
青スラ「言い直せてませんよ」
…なんと言えば良かったのだろうか
ユ「青スラさん、実験していい?」
青スラ「言い直そうとすらしませんでしたね…。いいですよ」
ちょっと呆れ気味だな
まぁ、悪い
ユ「弱点ってある?」
青スラ「無いです」
ユ「状態異常って効く?」
青スラ「効きません」
ユ「殴ったらいたい?」
青スラ「痛くないです。これは実験というより質問ですよね…」
突っ込まれたな
まぁ、実験だから実験
ユ「こう見ると、青スラさん弱点がなくて最強なのでは?」
青スラ「でも、死ぬときは死にますよ」
ユ「え?こんなに弱点が無いのに?」
思わず聞き返した
なぜ死ぬときがあるのかが不思議で仕方がなかったからだ
青スラ「精神的に死んでしまったら死んでしまいます」
ユ「要約、青スラさんは最強」
変わりなかった
まぁ、俺がスライムを倒すための道具を作れば殺せちゃうのかもしれないのだけど
やるわけないな
ユ「知りたいことはしれたから戻ろうぜ」
青スラ「はい」
リーファ、フィル、イリヤもそうだけど
青スラさんもやっぱ強いんだよなぁ
…じゃあなんで青スラさん、リーファ、フィルが王都に来て絡まれた時は何もしなかったんだろう
その後青スラさんに聞いたら
青スラ「私の水光線は威力が高いので、人混みの中だと死人が出てしまいます」
ユ「なるほど」
もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください
この話へ一言 青スラから
青スラ「あのフライパン、絡まれるときによく使わせてもらってます」
ユ「確かにたまに買い物に行ってもらってるけどさ。あれを武器として使うのは、どこぞのゲームのキャラか、お前くらいだと思う」