第百二十八話 二度目の龍
シ「くっ!ユート!何だこれは!」
ユ「昨日の仕返し」
昨日しかけた罠にシューゴはまんまと引っかかっていた
ユ「まぁ、寝っ転がったら、縛られると魔法が使えなくなる縄で縛ったんだがな」
シ「何だそれ俺にめっちゃ効くじゃん」
ユ「だから使ったんだが?」
ド正論である
むしろ普通のを使ったら
風魔法で縄が斬られることが目に浮かぶ
ユ「まぁ、これはキクチには使えないな。あいつだったら剣で普通に斬るし」
シ「だろうな。というか俺以外にこれを使えないのでは?」
ユ「うん。使えない」
アユム→小さいのに変身して脱出など
ヒラノ→パワー
カンタ→スマホで縄を消せる
ユ「さて、これを解いてっと」
シ「なんでこんなうざいことしたんだよ」
ユ「そりゃぁお前が昨日ちょっとムカついたこと言ったからだな」
シ「バカにしただけだけどな」
と話してからご飯を食べた
そして、今日リーファたちに勉強を教えるのは
俺だ
ユ「当番制でやっているからいつか来ると思ってはいたんだけど。何教えようか」
リ「今日は何をやるの〜?」
フィ「勉強」
すっごい興味津々で
俺の作ったテーブルと椅子に座っている
ユ「何やった今まで?」
フィ「算数は、足し算、引き算、掛け算、割り算」
ユ「なるほど」
数学はどの世界でも使えるからな
ユ「俺が教えれるのは…理科かな?」
実際得意分野だし
ユ「じゃあ、実験をやってみよう」
リ「わーい!」
と勉強を始めた
まぁ、授業というべきかな?
二時間後
ユ「今日の勉強はこれでいいかな?」
リ「わかった!」
フィ「はい」
ユ「じゃあ、終わりだな」
二人は楽しかったというのが表情からみれる
ちなみに俺は完全に燃え尽きていた
ユ「子供ってすごいんだなぁ」
俺もそうだけど
それはそうとして
今やったのは酸素と二酸化炭素を知るための実験だから…次回は何にしよう
と考えていた
その数秒後俺はある考えに達した
ユ(寝みぃ)
ということで寝た
そして、起きた
ユ「うーん」
ドシーン!!
突然大きな音が響いた
地響きと言うべきか?
とりあえず、大きな音がなった
ユ「外か?」
転移魔法で外に出てみたら
そこにはいつぞや見たことのあるようなやつがいた
ユ「…お前、あのドラゴンか」
龍「ああ、そうだ。お前がこの前殴り飛ばした龍だ」
おお、こりゃ怒ってるな
ユ「すまんちょっと龍を殴り飛ばしたという点では、二匹ほど飛ばしたことがある。だからこの前と言っても二つある」
龍「普通は殴らないんだぞ」
と突っ込まれた
ドラゴンに突っ込まれたのは俺が初なのでは?
とちょっと調子に乗っていた
ユ「それで何か用?俺ちょっともっと寝たいんだが?」
龍「もう一度お前に挑みに来...」
ユ「断る。寝る。じゃあな」
龍「待てや“龍の息吹”」
と口からブレスのようなものを吐いてきた
それは俺には当たらなかったけど
ダンジョンの入り口にあたってしまった
ユ「壊そうとしないでくんない?」
龍「ではないと帰るだろ」
ユ「いや、まぁそうだけど。ていうか俺いつでも直せるし。しかも」
俺は煙の上がっている入り口を指差して言った
ユ「あれ壊れないからな?」
龍「はい?」
ユ「壊れないんだよ」
龍「そうなのか」
ユ「ということで帰らさせていただきま〜」
龍「させないからな」
と止められた
ユ(めんどくせー)
龍「絶対めんどくさがっているだろ」
ユ「なんでわかった!?」
龍「顔見ればわかるわ」
そんなにめんどくさそうだったか?
ユ「戦えばいいの?」
龍「そうだ」
ユ「ちなみに俺のお前に勝ったという基準は?」
流石に「俺が諦めるまで」とかだったらマジで戦わないと諦める気がしないからな
龍「戦闘不能になったとき」
ユ「わかった」
とりあえず、気絶とかさせればいいということだな
ユ「ちょっと質問いい?」
龍「何だ?」
ユ「あと五人いるんだけど、皆も入れていい?」
皆をまき...皆と一緒に戦ったほうが良いと思ったからな
龍「五人増えたところで何が変わる?」
ユ「良いということだな」
龍「そうだ。俺が勝つことは決まっているからな」
なんだろう、すっごい死亡フラグ感がでてるんだが?
カ「お〜い。ユートー、大丈夫う〜?」
ダンジョンからカンタが一番最初に来た
カ「うわっ!ドラゴン!」
びっくりしているが冷静さは保っているようだ
他の四人もどんどんきた
ユ「この六人で戦っていい?」
龍「いいぞ」
ユ「よし!」
数秒後
龍「…」
皆「…」
すっごい沈黙
風の音しか聞こえない
でも言いたいことがあったので言うことにした
ユ「龍、弱くね!?」
シ「言うな。かわいそうになるだろ」
シューゴに注意された
キ「でも実際そうだったし」
ア「これ以上心の傷をえぐらないほうが…」
アユムにちょっと焦りながら注意されてる
カ「弱かったなぁ〜」
ヒ「やめたほうが良いと思うよ」
もはや三回ほど追い打ちを受けたのでもうメンタルはボロボロだろう
龍「なんで、俺の龍の息吹が無効化された後、一斉攻撃して終わったのだ?」
ヒ「あれは無効化じゃなくて、身代わりで、皆が食らったのを俺が肩代わりしたんだよ」
六人分を身代わりしたのにもかかわらず全然痛そうにはしていない
龍「なるほど。そんなスキルがあるのか」
納得したようなことを言っていた
そして、龍に何か聞かれた
龍「この前より強くなっているはずなのに、なぜ勝てない?」
ユ「いや、あのときは本気出してないし(ふざけてたし)。しかも今回は強い友達が五人もいるからな」
実質六倍だからな
龍「そうか。一つ、お願いがあるんだがいいか?」
カ「何〜?」
この前まで
下等生物とか言っていたやつが
俺たちにお願いか
これは断れないな
龍「俺を仲間に入れてくれないか!?」
皆「は?」
ヒ「え?」
衝撃の事で皆同じような反応をした
ただしヒラノだけ違った
ユ「仲間に?なんで?」
龍「俺は強すぎて、他の龍たち誰も相手をしてくれないのだ」
シ「強すぎる故の悩みだな」
龍の気持ちの同情してると
カ「でも俺たちのほうが強いよな?」
とカンタがはっきりと言った
龍「強すぎるから相手にされないのなら、俺より強いやつなら仲間とかになってくれるかなと思って」
ユ「なるほど。もしかして、お前友達が欲しかったのか?」
龍「ああ、そうだ」
意外と龍の悩む内容じゃないと思ったけど
こういうやつも居るんだな
カ「じゃー、友だちになろうよー」
龍「良いのか!?」
驚いているってことはこいつ
断られると思ってたのか?
ユ「良いだろ。断る理由があるのか?」
龍「…では、俺とお前達は友達ということだな?」
カ・ユ・キ・シ「ああ!」
ア・ヒ「そうだよ」
皆同じ意見だった
別にハブる理由もないしな
ユ「俺たちと一緒に住もうぜ」
龍「わかった。では人化しよう」
龍は光って、人の形になった
そして、姿はこの前と同じ黒髪の男の子だ
カ「こいつ古龍なのに、子供なんだ」
ア・ユ「こ、古龍!?」
ユ「って何?」
カンタとドラゴンがずっこけていた
だって知らないんだもん
カ「名前の通り、昔から居る龍のことだよ」
キ「むしろなんだと思ったんだよ」
ユ「何も思いつかなかった」
キクチはちょっと
マジか、みたいな顔をしていた
何か言いたいことがあるなら聞いてやろうじゃないか
言うことによってはボコすが
龍「そうか。子供の姿なのは、このほうが体が軽いからだ」
シ「じゃあ、なんでいつもあんなでかい体になってんだよ」
龍「飛べるから」
意外と真面目な理由だったが
なんかだるそうだなこいつ
ユ「とりあえず、仲間ゲットだぜ!」
キ「それは、やめたほうが良いのでは?」
ユ「いいじゃん」
新しく古龍が仲間になって住むことになった
ちなみに地下四階だ
あと俺たちがダンジョンのボスってことを説明した
もし誤字、変なとこ、質問などがあったら言ってください
この話へ一言 古龍から
龍「こいつらがボスだったから俺は勝てなかったのか?」