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第百二十四話 趣味の時間(鍛錬)

ユ「はぁー、きつ」


説教を食らった後は

ため息でまた一日が始まる


ユ「さて、今日の依頼は…薬草採取が消えてんだが?」

スズ「当たり前ですよ。誰ですか?山ほど持ってきたのは」

ユ「すんませんでした」


薬草採取が消えているので

仕方なく他のをやることにした


スズ「あっ、これが冒険者カードと探索者の称号です。渡すのを忘れてました」

ユ「おっ、ありがと」


冒険者のカードにはEと書かれている

ちなみに探索者にはBと書いてある

あともう一枚もらった


ユ「殲滅者の称号?」

スズ「冒険者の試験で魔物を百体以上倒した人に渡されるものです」

ユ「なるほど」(ダンジョンのボスが魔物の殲滅者…)


今はここに俺しか居ない

他の皆は俺が説教を食らってる間に行ったようだ

てことは皆もカードをもらったのか


ユ「これにすっか」


と俺はある紙に手を伸ばした


スズ「王都の清掃ですか、浄化魔法は…使えますよね」

ユ「使える」

スズ「浄化魔法が使えるのに、冒険者のランクがEってのはおかしいですね」


浄化魔法を使えるだけで

Eランクはありえないらしい

てことは王子とかはランクどれくらいなんだろう?


ユ「別にランク上げなくていいよ。指名依頼はやりたくない。あとどうせランクが上がったら、なんか規約とかついてくるだろ」

スズ「ついてきますね」


だから上がりたくない


ユ「じゃあ、行くか」

スズ「ちょっとまってください」

ユ「ん?」


すぐに掃除しに行こうかと思ったけど

止められた


スズ「何を掃除するのかってわかってます?」

ユ「あっ、わからん」


そう言えば、説明を聞いてなかったわ


スズ「ですよね。では説明は受付に聞いてください」

ユ「丸投げかい」

スズ「私だって忙しいんですよ」


と言ってそのままどっかいった

なので俺は受付の人に説明を聞いた

スズナさんがどっか行くとき、あいつ暇じゃないならなんでここにいるんだ?と思ってしまった


受「掃除というのは、主に下水道などにたくさんあるゴミを浄化魔法で消すことです。たまに魔物が生息している場合があるので、気をつけてください。でも…大丈夫ですよね?」

ユ「でしょうね」


俺はあの権力振りかざしやろうをボコしたから

並の強さじゃないことは皆知っている


ユ「さて下水か。何が居るんだろう」


とりあえず入った瞬間花が曲がりそうな匂いがしたので

俺は鼻にティッシュを詰めて

嗅覚を消した

下水道は未知がたくさんあり十字路とかが多くあって

迷うかと思った

転移したらすぐに出れるけど


ユ「ん?あれか?」


数分歩いていると

何かどす黒い何かがあった


ユ「あれがゴミ?“浄化魔法”」


ゴミが白く光って、そのまま消えた


ユ「おお、良いね、これ」


跡が残らないし

結構ストレス発散になるかも


メ『俺がゴミ全部を燃やすことできるぜ?』

ユ『じゃあ、お願いするわ』

メ『了解!“浄化火炎×30”』


白い火の玉が三十個ほど飛んでいた

それをいろいろな方向に飛ばして、下水道全体のゴミを燃やしているようだ

ゴミを燃やすと、中からネズミなどが出てくる

そいつらは、浄化魔法で菌が全くついて無い、無菌状態にした


ユ「掃除は、これで終わりかな?“転移”」


俺は冒険者ギルドに戻って

終わったことを報告した

そして、終わったと認定され

あとはその日を趣味に使おうと思った


ユ「森の中で鍛錬とかやってみたかったんだよなぁ〜」


俺はさっき作った鉄剣で残像を作りながら楽しそうに振っていた


ユ「よく漫画とかで、静かに一人で森の中で鍛錬とか、マジで楽しそうじゃん!」


うひょ~って感じで

浮かれながら俺は鍛錬を続けた

ちなみに俺は王子の呪い姿である、黒いモヤの状態に変装している

なぜなら、俺が鍛錬しているところを邪魔されたくないからだ

この姿なら大体の人は手を出さないだろう

人てか魔物


ユ「今は、自分専用の剣では斬ってないけど。やってみようかな?あと弓矢とかもやってみようかな?」


とやりたいことをどんどん頭の中で増やしていったら

頭の上に何か矢印見たいのが見えた

その矢印の先っぽは赤くなっていて

何かたれてきた


ユ「矢、撃たれたな?」


俺は頭に刺さった矢を引っこ抜いて

捨てた

そして当たりを見たら

何か木の枝の上に居た

ここはかなり森と言っても木の身長が高いから

かなり上を見ないと位置がわからなかった


ユ「何だあれ?」


ちょっと太陽で眩しいので

手で覆いながら見てみた

見えたのは、耳が尖っていること、弓矢を持っていること

髪が金髪だということ

知識に当てはめるなら


ユ「エルフか?」


俺たちと同じように歳がめっちゃ長い種族だ

これは、長い付き合いになりそうだな


俺はエルフのことを目で追いながら

小さい声で言った


ユ「“転移”」


エルフの後ろに回って、背中から蹴った


「っ!」


と何か痛そうにはしていたが

そのまま木から落ちて

地面で倒れた


ユ「あっ、やりすぎた」


今更後悔しても遅かった


「く、来るなぁ!」


蹴っ飛ばされた跡俺のほうを見ると

すぐにこの言葉が聞こえた

声的に女の人か


ユ「そっちから攻撃してきたのに…というか俺この声聞いたことあるぞ?」

「…気のせいでしょうか、私もあります」


お互いに声を聞いたことがあるみたいだ

俺は自分の記憶の中を探ってみてある人と照らし合わせてみた

そして、疑問ができたので聞いてみた


ユ「お前は、奴隷として一度捕まってた経験とかってある?」

「あります。あなたは私を奴隷商から助けてくれた人ですか?」

ユ「多分そうだ。これじゃ、誰かわからないな。変装解くか」


俺は自分の腕にある腕輪を外して

もとの姿に戻った


ユ「よぉ」

「やっぱり!あのときの!」


どうやらフィルとついでに助けた奴隷たち

に居たようだ

故郷に帰れると聞いた時に

一番最初に聞いてきた人だ

いや、エルフだ


ユ「何でここに?」

「私達の故郷が近いので」

ユ「ああ、なるほど」


それって言っちゃって良いのか?

エルフが奴隷扱いされている時点で、人から逃げてると思うけど


「ではユートさんはなぜここに?」

ユ「俺は趣味で鍛錬してた」

「趣味で鍛錬とはすごいですね」

ユ「そ、そうか」


実は鍛錬が趣味じゃなくて

鍛錬の場所などの環境を楽しんでいたなんて言えない


ユ「それより、もう普通に過ごせるようになったか?」

「はい。あなた様のおかげで、今は普通の生活を送ることができています」

ユ「そうか。それにしてもこんなに近かったなんてな」


普通にダンジョンから走って

十分くらいのところだ


テ『あなたからは近いのかもしれませんけど。実際は二、三十キロ離れてますからね?』

ユ『俺基準近かっただけだ』


でも絶対昔の俺だったら

三キロでもひぃひぃって言ってそうだ


ユ「そういえば、何で急に攻撃してきたんだ?」


聞いてみたら

ちょっとなんか言いにくそうだ

もしかして、これが訳ありってやつ?


ユ「もし、言えないことだったら言わなくていいよ」

「い、いえ、言えないことは無いんですが。ただ、森の中に黒い不気味な何かがいたので、それを排除したほうが良いと思ったので…」

ユ「なるほど。要するに俺が魔物よけで変装していたのが逆効果だったと」

「はい」


真っ黒な格好ってのも考えるべきだな

というかこの変装はダンジョンのボスとして、登場するときだけに着ようかな?

それか、仮面とかにしようかな?

一応記憶を消してるから、バレることは無いと思うけど


ユ「じゃあ、俺は帰るわ」


俺は家に帰ろうとしたら

また頭から矢印が出てきた


ユ「これ何?」

「えっと…矢ですね」


物すっごい変な質問をした

そして、当たり前の答えが帰ってきた


ユ「そういや、ここはお前の住処に近いとか言ってたから、これはお前の仲間がやったことか?」

「はい、多分そうです」


と話していたら

たくさんの方向から、また矢が飛んできた


ユ「“絶対防御・発動”」


久しぶりにこの機能を使った気がする

主にいじめの時とかで石を投げられた時に、これを使ってたな


ユ「でも、服で覆ってないところは普通に刺さるんだよなぁ。(すぐ治るから痛くないけど)」


黒い上着を着て、上着のポケットに手を突っ込み、フードはしていない

あと短パン

刺さるとするならば、足、頭らへんだろう


「何で、普通に会話できてんですか?」

ユ「だって、痛くないから(治ってるだけ)」


話している途中

今も矢が頭やら足やらに刺さっている


ユ「こうなると、ゾンビ見てぇだな」


俺はゲラゲラと笑って

全然余裕そうな顔をした


ユ「今は…頭に三本、首に二本、足に…七、八、九、十本ある。両足で。多いなぁ」


「そんなのんきに話していられるのがすごいです」


すごいと関しているようにも見えるが

完全に人を見るような目では見ていない

まぁ、普通の人だったら死んでるもんね

というか最初に頭に刺さった瞬間死んでるもんな

もしそうだとしたら


ユ「これを食らって他に生きていられるのはヒラノしか居ないと思うな」

「あなた以外にも居たんですね」


俺が今死にそうになっていること(なってないけど)

よりもヒラノの方に興味をしめした


ユ「どっちかというとヒラノは刺さらないって表現したほうが良いのかな?」

「そうですか。そろそろ、矢外したほうが良いのでは?」

ユ「ああ、そうするか。というか今思ったけど、仲間が攻撃しているのにお前はこれを止めないんだな」


普通、害のない人だったら

殺さないと思うんだがな

もしかして、俺食料として思われてる?


「言っても、言わなくてもどのみちあなたが生きるという結果は変わらないので」

ユ「そうか。俺が食料だと思われてるのかと思った」

「流石に人の肉は食べませんよ。なぜか食べたら病気になったので」


絶対クールー病じゃん

人食べたら発症するやつ

もしくはその人がなんか薬を使ってたかだな


ユ「お前の仲間ぶっ飛ばしていい?」

「殺さないでください。お願いします」

ユ「それくらいはできる(と思う)から土下座しなくていい」


まさか、仲間をぶっ飛ばすと言ったら

殺す判定されて、しかも土下座までされるとは

イリヤほどでは無いが、ちょっと奴隷思考が残ってるな


ユ「まぁ、直接手を出す必要は無いもんな“麻痺”“縄”」


魔法で麻痺させ動かなくさせた

その後、縄を手から出し

皆を縛った


ユ「よし完了」

「掛かった時間が約三秒とは…」


皆を縛ったことより、時間のほうが気になるのか

だとするならば意外と大した奴らじゃないんだな


ユ「何で俺を攻撃してきた?」


俺は真っ赤になっている矢を体から抜き取り

聞いてみた


ユ「何で俺を攻撃した?」

「人は敵だ!俺たちを奴隷にして永遠と働かせるんだ!」

ユ「俺は違うぞ」


すっごい怒った状態で怒鳴ってきた

殺意をめっちゃ放ってる

一応否定をしてみたが


「黙ってろ!人の言うことは信じられない!」

ユ「えぇー」


男のエルフの

殺意百パーセントやべーな


ユ「なぁ、どうすれば良い?」


俺は元奴隷エルフに聞いた


「頑張って説得してみます」


説得をしてくれるらしい


「あの人は、私が奴隷だった時に助けてくれた人です!なので悪い人ではありません!」

「信じるか!そんな事!」

ユ「お前信頼度低くない?」


と言ったら

ちょっと悲しそうにいじけた

というか拗ねた


ユ「あっ、悪い」

「…ひどいです…」


俺たちのやり取りを見ていた

エルフたちが穏やかな声で言ってきた


「お前ら妙に仲がいいな。もしかして、本当に悪いやつじゃないのか?」

ユ「そう言ってるだろ」


縄で縛られてるエルフたちは何かヒソヒソと話している

そして、終わったみたいだ


「どうやら本当に、悪いやつでは無いみたいだな」

ユ「そう思ってもらって嬉しいよ」

「だけど、一つだけ聞いていいか?」


何か疑問に思ったのか?


「俺たちは魔法で何を考えているかを大まかに知ろうとしたが、なぜお前の中からは何も知れない?」

ユ「どゆこと?」


ちょっと何を言っているのかがよくわからんな


「お前は何を考えている?俺たちの考えを大まかに知ることのできる魔法を使ったとしても何も感知できなかったんだが…」

ユ「それってさ、俺が何も考えてないって言っているのか?」

「そういうことになりますね」


やばい、すっげぇ殴りたい

だけど今ここで殴ると、悪者扱いされてしまう

ふぅー、落ち着け落ち着け


「何か赤い感情を持ってるぞ?」

ユ「お前たちのせいで今ちょっと殺意が湧いたんだよ」

「それは悪かった。早くこの縄を解いてくれないか?」


そう言えばそうだった

まだ縄を解いていなかったので

俺は縄を解いて

エルフ達皆を開放した


ユ「俺が何も考えてないって言われたのはムカつくが、俺のことを攻撃しなくなったってことでチャラにしてやる」

「わかった」


了承してくれた

そしたらテキストさんが話しかけてきた


テ『それってどっちもユートさんが被害者じゃないですか?』

ユ『まぁ、そうだけど。正直死なないから別にそんなに怒ってない』


そう話していたらエルフ達はどっか行った

どっか行った時俺はある言葉をこぼした


ユ「まったく、どういうことだよ。俺が何も考えてないってさ」


家に帰って

サンドバックを作り、それを殴り続けた

もし誤字、変なとこ、質問があったら言ってください


この話へ一言 テキストから


テ『サンドバックをたくさん殴ったせいで、部屋の中が砂だらけですよ』

ユ『でも、sandじゃなくて、鉄だからironバックだな』

テ『そんな事言っている場合じゃないですからね。片付けないと怒られますよ』

ユ『それはやばい!』

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