第百二十話 声で寄ってきたもの
俺は指をさした
そしたらその先には、何かが居た
そこには、骨
スケルトンが居た
なんか装備着てるけど
剣に、盾、錆びてるようだ
盗「あ、あれは危険度Cのスケルトンナイト」
シ「騎士か」
こっちを睨んできている
そして、固まった
なぜだ?
ユ「こっち来ない。もしかして、寝れるか?」
ア「それはー、無理だと思うよ」
カ「そうだよ。まだ布団敷いてないんだから〜」
ア「え?」
アユムは何か困惑している
ユ「いや、布団じゃなくて寝袋だろ」
ア「そうじゃない!」
叫んだから、またなにか鳥が飛んでいった
そして、奥からまたスケルトンナイトとやらが出てきた
ユ「ん?一体妙にでかいのがいるな」
盗「あ、あれは…危険度Aのスケルトンキング!」
盗賊の人青ざめた顔をしている
ア「もしかしてあれって僕が呼んだやつ?」
アユムが何かビクビクしながら聞いてきた
シ「そう」
ア「あー!ちょまじごめん!」
ものすごい勢いで謝ってきた
ユ「別にいいだろ」
ヒ「倒せるからね」
キ「倒せるから良いだろ」
と皆余裕であった
だが盗賊の人が言い返してきた
盗「あれは無理だ!俺も倒すことができない!だから俺が惹きつけるから、とっとと逃げろ!」
おお、かっこいー
俺たちが本当に弱い子供だったらな
もしそうだったら、ありがたいと思っていたが
今回は違う
ユ「わー、たのもしー」
盗「なぜ棒読みなんだ?」
おっと、俺の迫真の演技がバレてしまったな
シ「さっき倒せるって言ったよね?」
盗「無理だ!まだ子供なんだから!そしてその子供を守るのが大人の役目だ!だから速く逃げろ!そして、ギルドに伝えろ!」
とかっこよく言って
そのまま走っていった
なんか顔もやりきったような感じも出してる
いや、まだ死なないからな?
ユ「…あれってさ、どうすればいい?」
シ「邪魔をしてはいけない気が…」
キ(終わった後、恥ずかしいだろうなぁ〜)
戦うかどうかを考えているとキクチが
何か良からぬことを考えていた
ユ「まずあの人をさ、こっちに戻すか」
シ「そうだな。その後こいつらを殲滅するか」
ユ『というかボスなのに敵を倒しっちゃっていいのか?』
テ『別にいいですよ』
良いんだ
盗「おらぁぁぁぁぁぁ!!!」
ものすごいでかい掛け声が響いた
シ「盗賊なのに、音が大きくて良いのか?」
ヒ「隠れられないくらい強いんじゃない?」
シ「そういうことにするか」
もう敵に斬りかかりそうな
というか斬りかかっている
盗賊の人を眺めながら、そう話していた
ユ「じゃあ、“転移門”」
盗「わっ!?」
転移門を作り、盗賊の人を引っ張って
抱えて
皆は攻撃を開始した
シ「“爆発”」
スケルトンたちに爆撃している
ア「“キャラ変更”何にしよう…」
アユムはキャラを選んでいる
キ「俺は移動しなくていいな」
キクチは剣ではなく、さっき飲んだ大量のエナジードリンクを相手に投げた
もちろん真面目にやっていない
ヒ「俺は殴るだけだな」
ゆっくりと歩いて近づいて、相手を粉々に殴り飛ばしている
カシャ
カ「写真撮れた」
自分たちのできる戦い方をしていた
そして、どんどんスケルトンの数が減っていった
盗「何が….どうなっているんだ?」
最後に一番奥に立っているスケルトンキングだけ残った
どうやら、自分の部下を全部倒されて
ご機嫌斜めだ
ユ「あいつくらい俺にやらせて。皆やったんだから」
皆「いいよー」
許可をくれたので
ユ「おーらよっと」
俺は盗賊の人を抱えたままキングの頭部をぶん殴って、落とした
その落ちた首は、地面に叩きつけられた衝撃で、粉々になっていた
ちょっと威力強かったな
ユ「よし、終わり!腹減ったぁー」
シ「さっき食べたばっかだよね?」
ユ「血を作るのにエネルギー結構必要なんだよ」
回復するのが早かったとしても
何も食べなくて、栄養が足らなかったら回復するわけがない
シ「なるほど。でも、そんなに使ってないよな?」
ユ「ただ腹減ってるってのもある」
シ「そっすか」
特に興味がなさそうだ
盗「な、なんと…」
目を丸くしている
目の前の光景が信じられないのだろう
ユ「はぁ、試験まだ後四日もあるんか」
盗「正直、お前たちはこれ以上試験をしなくていいと思うのだが。規則上やるしかないんだ。だからあと四日ほど、監視させてもらおう。あとおろしてくれないか?」
ユ「わかった」
監視してくれなかったら、点数をつけてくれないしね
あと抱えていたので、おろした
盗「もう俺はお前たちを合格させようと思っている」
シ「試験もう終わって帰りたい」
めんどくさそうにしている
それはシューゴだけではなく皆そうだ
盗「あと、俺を感じる、もしくは見つけることのできた人は。探索者の称号がもらえるぞ」
キ「探索者?」
知らない単語が出てきたのでキクチがすぐに聞き返した
盗「探索者っていうのは、まわりの魔物の位置を確認することができる人のこと。どういう魔物、何体、などいろいろなことがわかって戦況を有利にすることができる」
要するに敵を早く見つけることができて
奇襲をしやすくなるってことか
しやすくなるかはその人の実力次第だけどな
資格みたいなもんか
ユ「俺とカンタ、キクチ、シューゴが探索者の称号がもらえるのか?」
盗「ああ、そうだ。しかもこの俺を見つかったんだぞ」
カ「あんた強い人なのかぁ?」
盗賊の人がすごい自信満々に言っている
というより高慢というのかな?
それが気になってカンタは聞き返した
盗「俺はこの王都屈指の盗賊で、俺を見つけれたら、かなりの実力者なんだが…しかもそれが四人となると….おかしいな」
おかしいって言う扱いを受けるのかよ
その日はそのまま終わって
残りの四日間も
特に魔物を倒して、ご飯を食べる以外はやることがなかった
数回また盗賊の人が攻めてきたけど、全部返り討ちにした
ユ「ふぅー。今日で、試験が終わりなんだけど….何で皆が居るの?」
俺はある方向に指をさした
そのさした方向の先には
あの四人が居た
リ「やっほー!」
ア「な、なんでいるの!?」
そこには家に家にいるはずの四人が居た
シ「なんでここに?」
青スラ「リーファさんが『私も冒険者になってお兄ちゃんたちと冒険したい!』とずっと言っていたので、ユートさんたちが行った後に私達もついていきました」
やってることがだいぶストーカーっぽいんだよなぁ
ヒ「良いんじゃない?」
ユ「まぁ、いいか」
冒険者になることを許可した
ちょっと不安だけど
シ「そういえば、そっちも皆で過ごしていいよって言われたの?」
イ「言われてません」
キ「えっ?」
どうやら、俺達よりも
女子たちのほうがたくましいみたいだ
一人で過ごしていけるくらいだからな
まぁ…リーファはゾンビと協力、青スラとイリヤは自然とともに生きてきた感じだし、フィルは血を吸えば大丈夫だもんな
試「これで試験を終わる!これから合格発表をしたいと思う!」
待望の合格発表だ
ユ「わーい(棒)」
正直、結果知ってるから
意味ない
試「合格したのは…」
と名前をどんどん上げていった
試「リーファ、フィル、アオ、イリヤ」
シ「偽名?」
青スラ「はい、そうです」
俺たちは、偽名を考えるのがめんどくさいなぁと思って
やらなかったんだが
やっぱり考えたほうが良いのだろうか?
試「で以上だ」
ユ「えっ?」
カ「もしかして、俺ら落ちたぁ?」
ア「あの盗賊の人に合格って聞いたのに!」
と悔しがっていた
まぁ、別にいいが…リーファが泣きそうになっているから
落ちてるのならできればもう一回受けさせてほしい
試「いや、お前たちは合格だ。だが、あとでギルマスのところに来い!」
大きな声で言われた…
何か怒らせることしたっけ?
もし誤字、変なとこ、質問があったら言ってください
この話へ一言 カンタから
カ「ユートが顔を叩きつけたからじゃね〜?」
ユ「一応あの後謝ったし、回復もしたから...というかあの人関係ないだろ」