表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平凡な日常と夢の世界  作者: 花崎一輝
2/5

初めての異世界

ゼウスと名乗る男に死を宣告されて丁度30秒が過ぎた時、体から力が抜け、意識が遠くなった。


「……何だったんだ」目を覚ますと見慣れた自分の部屋では無く、真っ白な空間に大きな椅子が一つ。

「どこだよ……ここは……。

それよりこの椅子、大きいにも程があるぞ」

この椅子に座る奴はどんな大男なんだよ。

そんな事を考えていると、杖を持った男が椅子に座っていることに気付いた。いつの間に居たんだ。


「待っていたぞ!ここはワシの世界、本来死んだ者は天国か地獄、又は生まれ変わるために別の場所に移されるのだが、先ほども言った様に、お前にはやってもらいたい事があって特別に呼び出した」


「待て、俺が死んだ事は理解した……がお前誰だ」


「ゼウスだ!」


「嘘だろ、俺の部屋で見た時はもっと普通のおっさんみたいだったぞ! まぁ、今の姿を見ると神と言われれば納得せざるを得ないが、変わりすぎだろ!」


「人間界では、姿を変えていたんだ。生きてる人間に本来の姿を見せる事は禁止されているからな」


そうか、俺はもう死んだから姿を変える必要は無くなったって事か。それにしても

面倒くさい設定だな。

「それで、具体的に俺は何をしたらいいんだ?」


「異世界に行き、魔王を倒して欲しい。これまでも何百人と送り出して来たが、未だ魔王軍の幹部すら倒されて居ないのだ」


「そんな強い相手にオタクでゲーマーな俺が太刀打ちできるのか?自慢じゃないが、運動神経もあまり良くないぞ?あと、言語はどうなんだ?日本語以外話せないんだが」


「言語は大丈夫だ。若干脳に負荷を掛けたが、言葉や文字は理解出来る様にしておいた。運動能力は元々のセンスと選んだ職業に左右されるが何とかなるだろう」


「おい!今なんて言った!俺の脳に何をした!バカになったら責任取れんのか!このクソ神が!」




…………意識を失った。どうやら怒らせてしまった様だ。ゼウス、いや、ゼウス様には逆らわない方が賢明だと、遅すぎる理解をした。


再び目を覚ますと、まだ不機嫌そうにしていたゼウス様に説明の続きをお願いした。


取りあえず異世界に行き、魔王を倒せば良いという事らしい。……説明もクソもなかった。


「異世界に行く前に、一つだけ能力を与えよう。

魔剣が欲しいか、超上級魔法を覚えたいか、当分の間、困らないだけの金が欲しいか、好きなものを一つ選べここに書いてあるものなら何でもいいぞ」


俺は1冊の本を受け取った。 能力は約50種類、どの能力が一番強いか、真剣に考えた。

絶対に破られることの無い盾、魔法の力を倍増させる杖、人の心が読める能力、他人の能力を奪う能力

龍を呼び出す能力、姿を消す能力、

……女の子と出会う能力


「これだ!」俺は即答した。これしか無いと直感した。魔王を倒すならこれしか無いと、倒せなくてもこれしか無いと。


「女の子と出会う能力でお願いします」



「…………良かろう。まさか、ネタで作った能力を選ぶとは……では今からお前を異世界に送る。

後の事は自分で何とかしろ」


意識が遠くなり、気を失った。


「……ここが……異世界……なのか?」


何も無い草原、少し離れたところに街が見える。

そして……目の前に女の子が見える。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ