表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/43

アルバイトを完遂せよ-10

2.採集依頼


 翌日。朝食を済ませた一行は“ウェルバクレス”の西門から町の外に出た。日帰りの予定ではあるが、3日分の食料と野営の準備はしていた。なにが起こるか分からないのが冒険者稼業の常なのだ。備えあれば憂いなしである。

 一行の目の前には密林が広がっている。“ソイトエル”と呼ばれる大樹海だ。

「すごい森だな」

 思わずといった様子で戦士レイブンが呟きをもらした。隣ではドワーフのガロンも口を大きく上げて上方を見上げていた。

「“ソイトエル”大樹海です。内部には古代魔法王国時代の遺跡が点在しています。場所柄、未盗掘の遺跡が多くあると言われていますが、詳細は不明です」

 魔術師バルナスの説明は、講義をしている教師のようだった。受講者(他の3人)は真剣に耳を傾けている。

「今回の収集場所までは、道が出来ているとのことなので、迷う心配はほぼありませんね」

「それは重畳(ちょうじょう)

 ガロンが古風な言い回しをしてみせた。

「不測の事態が発生して、道を外れてしまった場合は、どうすればよいんじゃ?」

 レイブンが答えた。

「道を外れたら、慌てず騒がず、来たとおりに戻ること。下手に踏み込むと、出られなくなるぞ」

 レイブンのレンジャーとしての能力をもってしても、この樹海からの脱出は、困難だと思われた。手付かずの密林というのは、方向感覚を狂わせるものなのだ。


 レンジャーとは? 野外活動のエキスパートである。レンジャー技能の中には、シーフ技能と同様、着用できる防具に制限のあるものもある。


 以下、レンジャー技能の能力。

・足跡追跡

・罠感知/罠発見

・罠解除/罠設置

・危険感知

・忍び足 ← 金属鎧を身に着けていては、不可能。

・カモフラージュ

・生存術

・聞き耳 ← 金属鎧を身に着けていては、不可能。

・地図製作

・尾行 ← 金属鎧を身に着けていては、不可能。

・動植物鑑定

・応急手当

・不意打ち

・飛び道具の使用


「はぐれなければ、問題ありません。行きますよ」

 バルナスのセリフはなかなか男前だった。苦笑した一行は樹海の中に進軍を開始した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ