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はじまり
初めての投稿です。
一話一話短いお話で、最初は特に短いです。この先はおそらく普通の長さになります。
このページを開いていただけて嬉しいです。どうか読んでやってください。
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あの日から僕はいつだって一歩後ろを歩いている。
二人の背中を羨ましそうに眺めながら。
いつだって一歩目が遅れて、その上臆病な性格はその一歩の差を縮めることを許さない。
眺めるだけ、引き離されないように一歩ずつ踏みしめるだけ。
でも僕の世界は輝いていた。あの日、空は青いと知ったあの日からずっと。
だから、幸せだった。
その日、前を歩く一人が一歩縮めたいという僕の想いを心の奥底にしまわせる言葉を少しはにかみながらうちあけて、そして消えたその日まで。