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かなり上から目線の?


 由紀が帰った後、俺はストーリーを書き始めた。もちろん、ストーリーなんてちゃんと書いたことない。妹に見てもらって、

「ぜんっぜんっっ駄目! 兄貴はストーリーがなんたるかがわかってないよ!」

 とか言われたりしながら、進めていく。まあ、感想をくれるだけでもありがたい。

 そんなこんなで一週間ほど経ったある日。

「まあ、これでマシになったかな」

 妹からお許しが出た。かなり上から目線の。

 そのまま床に寝転ぶ。この一週間ちょい、ストーリーを書いては妹に持っていき、苦言を並べられて肩を落として部屋に戻る毎日だったから、肩も凝ったし、疲れた。

 妹の「もう、やめてよ兄貴」などと言う焦った声が聞こえたが、無視。電球の明るさに、思わず目を細める。

 しばらくぼーっとしていると、妹が俺のお腹の上に乗ってきた。

「うぐっ」

「うわあ、兄貴ひど」

 妹の冷酷な視線が俺に注がれ、目を逸らす。てか、怖すぎ。

「兄貴が作ってるのは絵本でしょ? 今はまだ序章だよ。ポケモンだったら、初めてのポ◯モンをもらったくらい。コ◯ン君だったら、事件が起こった場所に行ったくらいなんだから」

 まあ確かに。てか、まだ全然じゃねーか!

「今から構図考えるわ……」

「それで良し!」

 ニカッと笑った妹は、それはもう世界で一番くらい可愛かった。妹愛護団体? そんなもん関係ねえ!

 てか、あれの創立者は由紀だし。あいつは妹を愛し過ぎている。怖いほどに。

 ぬくっと起き上がり、妹の部屋を出て行く。隣の部屋はこう言うとき、便利だ。



 ストーリーが決まって、次にすべきことはコマ割だ。ページ数を決定するとともに、どのページにどのような絵を描くかを決める。

 つまり、絵本の元になることを決定するのだ。これはかなり重要だろう。しかしここからは小説を書いている妹には頼られない。完全に俺だけの戦いになるだろう。感想は聞くけれど。


 『小学生以下限定、絵本祭り!』まで、あと二週間ちょい――。


 迷走中です。ううう!

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