オークの嫁
ほのぼのハッピーエンドです。
オークを嫁に迎えた。
オークのような女という失礼な比喩ではない、本物のオークだ。
オレはオークと結婚したのだ。
高い山々に囲まれたサイラス王国。それがオレの父が治める国である。
緑豊かな平和な土地だけど東に行くと超巨大軍事国家があり、西に行くと千年の歴史を誇る神聖王国がある。
二国とも強大な国で文化や風習が違うから仲が悪い。
この二つが戦争を始めたら真っ先に狙われるのが真ん中に挟まれた弱小国のウチというわけだ。
だから父はオークの国と同盟を結んだ。
オークの軍事力を得るために。
オークの国は「国」と呼べるほど大きくはないが、兵士ひとりひとり(いや、一体一体?)がものすごく強い。
人間が束になってようやくオーク一体を倒せるほど。
その上級種であるオークソルジャーやオークメイジとなると小隊規模が必要になる。さらにその上、オークジェネラルまで行くと一個中隊か一個大隊が必要だ。
つまりオークを相手にするということは多大な犠牲を覚悟しなければならないということなのだ。
同盟を結ぶ、それだけで大変な抑止力になる。
オークはオークで人間の技術を欲しがっていた。手先が器用な人間に細かい作業をしてもらい生活を豊かにしたいという考えがあった。
ということで人間の国であるサイラス王国とオークの国は同盟を結んだのである。
そして、その友好の証として王位継承権第三位であるオレがオークの王女と結婚することになった。
王位継承権第一位の長兄でもなく、第二位の次兄でもないところがずる賢い父らしい。
余程のことがない限りオレが王位につくことはないと踏んだのだろう。まあ、オレも王様という柄ではないからいいのだけど。
対するオーク側は第一王女を差し出してきた。かなり思い切ったことをしたなと思った。
オーク側からしたら人間の技術などなくとも平和に暮らせるはずで、少なくともこちらよりはメリットが少ないはずなのに。
でもこれがオークの信条なのかもしれない。
さて。
そんなわけでオレのもとに嫁いできたオークの第一王女なのだが、初対面では他のオークと見分けがつかなかった。
鋭い牙に真っ平らな鼻、垂れた耳にパッチリした目。
若干、瞳が大きい気がしたが、オークの集団に交じったら絶対わからない自信がある。
付き人(付きオーク?)と一緒にやってきた時は、どちらが王女か迷ったぐらいだ。護衛のオークはアーマーで身を固めてたからわかりやすかったけど。
そんな第一王女のオークはオレの前で恭しく頭を下げた。
「お初にお目にかかります、アラン殿下。オークキング・ゼファーの娘メリンダでございます」
オークの特徴である低くうなるような声ではなく、どこか気品の感じる声質だった。
「初めまして。サイラス王国が第三王子アラン・サイラスです」
胸に手を当てて軽く会釈する。
女性は深く頭を下げ、男性は軽く会釈するというのが人間社会の通例なのだが、護衛のオークは何も言ってこなかった。
てっきり「王女様が頭を下げてるのに、その態度はなんだ!」と怒られるかと思っていたのに。
とりあえず一安心だ。
もしかしたら結婚するにあたり、あらかじめこちらのルールを学んできていたのかもしれない。
そんなこんなでオークの重鎮たちを交えた結婚式も無事に終わり、オレとメリンダはオークの国に隣接する領地に移り住むことになった。
建前上は公爵領となっているが、何もない場所だ。目立った特産品もなければ鉱物資源もない。自然だけが取り柄のような田舎町。
屋敷は急ピッチで立派なものが建てられたようだけれど、本当にそれだけ。つまり国の端に追いやられ、そこで静かに暮らせと言われたようなものだった。
でもメリンダはその土地が大層気に入ってくれたようで
「静かで素敵な場所ですね」
と嬉しそうに語ってくれた。
屋敷での生活はのんびりしたものだった。
領地の管理は父が専門家を数名派遣してくれて、すべてやってくれた。
完全な飼い殺しである。
そのためオレは食事と読書と領地運営の報告を聞く以外することがなく、日がな一日暇を持て余す日々。
メリンダとは食事以外で顔を合わせることもなく寝室も別々だった。
オークの食事というと肉系だけかと思ったが、野菜も食べるようでコックが作った野菜スープを美味しそうに飲んでいた。スプーンを使わずに皿ごとすすってはいたが。
オレがスプーンを使ってスープを飲むのを珍しそうに眺めていた。
「町でも見に行くか?」
ある日、オレはメリンダを外に誘った。
侍女ひとり護衛ひとり(面倒くさいのでひとりという呼称にする)のメリンダは、まったく外に出ようとしないからだ。いつも屋敷内の自室にこもって何かをしていた。
曲がりなりにも夫婦である。一緒に外出ぐらいはしたほうがいい気がしたのだ。
メリンダはオレの提案に目を丸くした。
いや、表情はよくわからなかったのだが、人間としてみればそういう表現がぴったりな驚き方をしていた。
「……町ですか?」
「嫌ならいいんだ。せっかくサイラスに来たんだし、こちらの暮らしを見て回るのもどうかと思ってな」
「ええ! ええ! 喜んで」
オレからの提案がよほど嬉しかったのか、メリンダは侍女に言ってすぐに外出の準備を始めた。
部屋の中で彼女の準備が整うのを待っていると、侍女は言った。
「アラン様。人間にはわからないかもしれませんがメリンダ様はメスですよ? 出て行ってもらえませんか?」
「あ、ああ、すまない」
言われて気づく。
見た目がオークだから気にもとめていなかったが、メリンダは女性なのだ。着替えなど見られたくないだろう。
オレは急いで部屋の外に出て彼女が出てくるのを待った。
やがてメリンダが花柄のワンピースを着て出てきた。
オークがワンピースを着るのかとちょっと驚く。
「どうです? 似合ってますか?」
「あ、ああ。いいんじゃないか?」
こうしてみると少し肉付きが良い健康的な女性という感じだ。顔はオークだが。
「人間の女性はこういうのを着ると聞いてましたので……」
「確かによく着てるのを見かけるな」
「アラン様と出かける時はこれを着ようと思って用意してましたの」
「そうか……」
オークでなければ本当にいいお嬢さんだと思う。
慣れない文化に必死についてこようとしてるのがヒシヒシと伝わる。
「行こうか」
「はい」
こうしてオレたちは護衛のオークを連れて町へと繰り出した。
※
「わあ! すごい! 見たこともないお店ばかり!」
メリンダはいろんな店を見る度に子どものようにはしゃいでいた。
「ここはなんですの?」
「ここはアクセサリーショップ。指輪やネックレスを売ってる店だ」
「ここはなんですの?」
「ここは本屋だな。気になる本があったら買ってもいいぞ」
「ここはなんですの?」
「ここはパン屋だ。お腹が空いたなら食べるか?」
一軒一軒店の前を通る度に質問してくるから、正直疲れてしまった。オークの国にはこういった店はないのだろうか。
「アラン様、私すごく楽しいです!」
でも大はしゃぎするメリンダを見て少し心が安らいだ。
思えばこのサイラス王国に嫁いで以来、こんな顔をする彼女を見たことがない。
当然と言えば当然だ。
文化も生活習慣も違う異国の王家に嫁いだのだ。常に気を張り詰めてなければならなかったのだろう。
護衛のオークも「メリンダ様は毎日、自室で人間の営みというのを学ばれておられましたから、こうしてのんびりできる時間がなかったんです」とこっそり教えてくれた。
「そうか……」
オレは一言そう答え、今度からはもっと彼女を誘うようにしようと思った。
噴水のある公園に差し掛かると、そこには数人の子どもたちが走り回って遊んでいた。
元気にこうやって外で遊べるのは平和な証拠だ。
オレはベンチに腰掛け「ふう」とため息をついた。
「お疲れですか?」
メリンダが心配そうに聞いてくる。
オレは「少しな」と答えた。
こうして町を歩くのは王都ではあまりなかった。王族が出歩くのは危険だし、仮に外出しようものなら多くの護衛が動かなければならないからだ。
その点、今は自由の身だし、最強の護衛がついているから安心だ。
「待っててください」
そう言ってメリンダは噴水のそばにある蛇口に向かっていった。どうやら水を汲んでくれるらしい。本当に献身的な妻だ。
しかし、そんなメリンダを見た子どもたちが「わー!」と叫んだ。
「モンスターだー! モンスターがいるー!」
オレはギョッとした。
メリンダは確かにオークだが、オレの妻だ。曲がりなりにもサイラス王国の王子妃ということになる。それをモンスター呼ばわりするとは。※公爵領を賜わった第三王子は多分王太子じゃないかな、とヾ(*’O’*)/ご確認ください
しかしメリンダは気にした素振りも見せず
「がおー! モンスターだぞー!」
と子どもたちにおどけて見せていた。
そんな彼女の反応を見て子どもたちは面白がって「きゃー! モンスターだー!」と逃げ回った。
「がおー! 食べちゃうぞー!」
「きゃー!」
子どもたちはすっかりメリンダに懐いてしまったようだ。
楽しい遊び相手ができたと思ったのだろう。王子妃とも知らずにちょっかいを出しては駆けずり回っていた。
やがて一通り遊び終わると子どもたちは帰っていった。
「ばいばーい!」
「また遊ぼうねー!」
王子妃と気づいてないのか、単に知らないだけか。
子どもたちの無邪気な笑顔を見て、メリンダも優しく手を振り返していた。
「すまないな」
メリンダが水を汲んで戻ってくると、オレは謝った。
「……なにがです?」
「お前をモンスター呼ばわりしたこと。子どもたちに悪気はないんだ、許してくれ」
「ふふ、子どもの言うことですもの。許すも許さないもありませんわ。それにモンスターなのはその通りですし」
そんな彼女の言葉を聞いて、オレにはもったいないほどのできた妻だなと思った。きっとオレと結婚せず自由恋愛だったなら、それなりの人物、いやオークと結ばれていたであろう。それが不憫でならない。
「どうしたのです?」
「あ……、いや、なんでもない」
「どうぞ、お水です」
「ああ、ありがとう」
メリンダからもらった水は、優しい味がした。
※
「メリンダはオークの国ではどれくらい人気なんだ?」
町から戻って数日後。
オレは彼女の護衛のオークであるルガーに尋ねた。
たまたま彼がひとりでいるところに出くわしたので、前々から気になっていた疑問をぶつけたのだ。
ルガーはきょとんとした顔でオレを見た。
「どれくらいと申されますと?」
「率直に言うと、美しいオークなのか? それとも一般的なオークなのか? 人間の目からしたらみんな同じに見えてしまうんだ」
だいぶ失礼な質問だが、ルガーは怒らずに答えてくれた。
「美しいかどうかで言ったら、メリンダ様はオークの国随一の美しさを誇っておられます」
「オークの国随一?」
「この度、アラン様に嫁がれたことで涙したオークは相当数いるでしょう」
「相当数……」
以前のオレだったらあまり本気にしなかったかもしれないが、今は信じられる。
現にオレですら最近はメリンダにときめいてしまっている。
「相当数ということは、お前もか? ルガー」
意地の悪い質問に、ルガーは「何を馬鹿な」と笑った。
「我は栄誉あるメリンダ様の護衛騎士。そのような感情など持ちませぬ」
「そうか。さすがはオークの国の騎士だな」
「ただ、メリンダ様にはそういった感情は持ちませぬが、心がないわけではございません」
「それってどういうことだ?」
尋ねようとしたら、メリンダの侍女であるマリーがやってきた。
「ルガー、ちょっと力を貸して欲しいのだけど」
「なんだ?」
「国から送られてきた物資が多くて私ひとりじゃ運べないの」
「ああ、お安いご用だ」
ルガーはそう言ってマリーと共に国庫へと向かっていった。その際、マリーとルガーの距離がやけに近かった。
ルガーは振り返ると、オレにウィンクをして見せた。
「ああ、なるほど。そういうことか」
心がないわけではないってそういう意味ね。
オレは一人納得してメリンダに会いに行った。
「アラン様!」
メリンダの私室に行くと、彼女は編み物をしている最中だった。これから冬に向けての防寒対策だろうか。
「今日は天気も良いし、湖にでもいかないか?」
「いいですわね。でも先ほどオークの国から物資が送られてきたようで、それらを仕分けしてからでもよろしいでしょうか?」
「ああ、いいぞ」
しばらく待っていると、ルガーがマリーとともに大きな荷物を抱えて戻ってきた。
「お待たせしました」
ドカッと床に荷物を置く。
やけに大きい木箱がふたつ。
ルガーはすぐに木箱を開けて中の物を取り出しはじめた。
オークには人間とは違った必需品があり、こうして定期的にオークの国から物資が送られてくる。中には希少な食料や金塊なども入っており、辺境のこの町ではかなり重宝している。
特にオークの地でしか採れない鉱物は高値で売れるため、うちの財政が潤うと屋敷の者が嬉しそうに語っていた。大切な第一王女に貧しい暮らしをさせたくないというオーク側の心情だろう。
「ほほう、これは」
ある程度中の物を広げ終わると、ルガーが荷物の中から手のひらサイズの小瓶を取り出して感嘆の声をあげた。
中には液体が入っている。
「なんだ、それは」
尋ねるとメリンダが答えてくれた。
「これは……変化水ですね」
「変化水?」
「その水を数滴垂らすと、任意の種族に変身することができる魔法水ですわ」
「任意の種族に変身ってことは……」
オレがオークになることも可能って事か?
「もとは敵地潜入用の道具ですけど、今は社交場で遊びとして使われています」
「へえ」
人間の世界にはないものだが、オークの国はいろんな種類のマジックアイテムがあるらしい。
「万が一があってはなりません。まず我が使ってみましょう」
そう言うとルガーが変化水を一滴頭にかけた。
するとどうだろう。
みるみるルガーの姿が変わっていった。
鋭い牙が引っ込み、真っ平らな鼻が高くなる。垂れた耳が人の耳に変わり、顎がシュッと細くなっていく。そして最終的に出来上がったのは30代くらいの筋肉ムキムキマッチョの黒髪イケメンだった。
「ほう、これはかなり身体が軽いですな。これが人間というものですか。力はなさそうですが……」
オレはルガーが人間に変身したことよりも、彼がこんなにハンサムだったことに心底驚いていた。
「ルガー」
「なんでしょう」
「おまえ、こんなにカッコ良かったのかよ!」
「カッコ良い? 我はずいぶん貧相な姿になったなと思っておりますが」
「人間から見たらものすごくハンサムだよ! そりゃマリーも惚れるわ!」
そう言うと、マリーは「まっ!」と頬をおさえた。
顔が赤くなってるところがちょっと可愛い。
「それでしたらアラン様。これを振りかけてオークになってくだされ」
ルガーがそう言ってオレに変化水を手渡してきた。
「我もアラン様をオーク目線で拝見したいですぞ」
するとメリンダもうんうんと頷いた。
「私もぜひアラン様のオーク姿を見とうございます!」
オークか……。オークねぇ……。
一瞬ためらったものの好奇心がないこともない。
ルガーの使用で安全性も確認できたことだし、試しにやってみてもいいかもしれない。
オレは「わかったよ」と言って、変化水を数滴頭に垂らした。
瞬間、ぶわっと全身が火照ってきた。
熱いというわけではなく、体中がむず痒くなる感覚だ。
そして徐々に体中が変化していくのがわかった。
「うおお……」
思わず声が出る。
これが変身するという感覚か。
「まあ!」
やがて体中の火照りがなくなるとメリンダが声をあげた。
近くにあった鏡を見る。
するとオレは全身すべてがオークになっていた。
一瞬だが悲鳴を上げそうになった。
「これがアラン様のお姿……」
しかしメリンダは「はうぅ」とため息をつきながらオレを見ていた。
「どうだ? 変か?」
「いいえ! いいえ! とても素敵でございます!」
「オレにはよくわからないんだが……」
「見惚れてしまうほど精悍な顔つきです!」
リップサービスかとも思ったが、メリンダは嘘は言わない。
オレは若干、気恥ずかしくなった。
「じゃあメリンダの人間姿も見せてよ」
「私のですか?」
「オレもオークになったんだしさ。メリンダの人間姿見たいなー」
おどけて言うとメリンダは恥ずかしそうに変化水を受け取った。
「お気に召さなくても、嫌いにならないでくださいね」
「嫌いになんて絶対ならないよ」
本気で心配しているメリンダを安心させるように笑ったが、オーク顔だと笑うのも一苦労だ。
メリンダは安心した様子で頭に数滴変化水をかけた。
するとルガーの時と同様、徐々に身体が変化していった。
「…………」
この状況をどう説明すればいいか。
メリンダの人間姿は想像以上だった。いや、想像の斜め上をいきすぎていた。
金色の長い髪につぶらな瞳。ほっそりとした頬、高い鼻に綺麗な睫毛。
ルガーはオークの国随一の美しさといったが、それは間違いだ。世界一だ。世界一美しい女性がここにいる。
「……どうですか? 変ではないですか?」
「あ、ああ……」
「少し腕が細い気がしますが」
「メリンダ」
「はい?」
「すまん、美しすぎて直視できない……」
不安そうなメリンダに、オレは涙を流してそう伝えた。
※
変化水は悪魔の魔法水として、お祭りなどのイベント時のみ使用することにした。
数滴垂らすと効果は数時間続くが、こんなものを毎日使用してたらすぐになくなってしまうし、正直オレの心が持たない。
別にオーク姿のメリンダが醜いと言ってるわけではない。人間の姿になると眩しすぎて腰が引けてしまうのだ。メリンダはオークの姿でも十分美しい。
そして今、オレたちは町の噴水公園で一緒にベンチに腰掛けている。
もちろん護衛のオークであるルガーと侍女のマリーも一緒だ。二人は二人で仲睦まじくオレたちとつかず離れずの距離でイチャイチャしている。
「まったくあの二人は。最近、遠慮もなくなったな。公衆の面前でイチャイチャしやがって。護衛と侍女という立場を忘れてるんじゃないか?」
「ふふふ、あの二人は幼なじみですから。いつかはこうなると思ってましたわ」
「あ、そうなんだ」
オークの世界でも幼なじみから恋人という展開はあるあるなのか。
まあ、メリンダと毎日顔を合わせてるからオークも人間もそんなに違わないって今はわかるが。
「あー! モンスターのお姉ちゃん!」
その時。
いつぞやの子どもたちが声をかけてきた。
「来てくれたんだ!」
メリンダは立ち上がると「もちろん。約束したでしょう?」と笑った。
そして
「がおー! 今度こそ食べてやるぞー!」
と子どもたちを追いかけ始めた。
それにつられて「きゃー!」と笑いながら逃げ回る子どもたち。
「がおー!」
「モンスターだー! 逃げろー!」
この子らが人間の姿の彼女を見たらどんな反応をするかな。
きっと目を丸くするに違いない。
あまりに違いすぎて気絶する可能性すらある。
今追いかけてるオーク姿のメリンダは、人間に化けたら絶世の美女に大変身するのだから。
「モンスターだ! モンスターだ!」
「がおー!」
モンスター呼ばわりされても決して怒らないメリンダ。
オレはそんな彼女をこれから先も心から愛そうと誓った。
おしまい
お読みいただきましてありがとうございました。
後日談として、アラン・メリンダ夫妻がサイラス王国の式典に呼ばれ、その際に化け物呼びした長兄・次兄の前で変化水を使って人間の姿に化けたメリンダを見させるという展開も考えてたんですが、ほのぼの路線から逸脱しそうだったのでやめました。
いつか書けたらいいなと思います(それは書かないというやつでは?)




