【用語解説】
帝 皇国を統べる日の神の子孫。今上陛下。
皇后 帝の正室。女御という位でまずは入内し、立后する。
中宮 皇后と同格の妃。本来、中宮は皇后の別名だったが、政治的思惑により一帝二后体制にする際に皇后とは別の位になった。まずは女御として入内し、中宮となる。
女御 皇后・中宮の下の位の妃。
更衣 女御より下の位の妃。
女房 貴人にお仕えする女官の中で房を与えられた者を指す。
上臈 女房の中で一番、位が高い。皇后や中宮の話し相手、身の回りの世話をする。
中臈 下臈という下位の女房の仕事の監視、雑用を担当する中位の女房。
下臈 下位の女房。
女嬬 下位の女官。掃除や雑事に従事する。
婢女 一番下の宮女。奴婢の身分。後宮に仕える官婢。
日嗣の御子 皇太子のこと。東宮。
若宮 幼い皇子。
東宮学士 皇太子に経書を講義する官人。皇太子専属の家庭教師のような人。
典薬寮 宮内省に属する官司。医薬、薬園、医療を司った。
典薬頭 典薬寮の長官。
御典医・侍医 典薬寮に属する帝の医者。
乳牛院 典薬寮に付属した機関。乳牛の飼育、牛乳の採取を行い、皇室に供御する役割を担っていた。
内薬司 内務省に属する官司。皇室の医療を司った。典薬寮との合併の噂が出ている。
内薬正 内薬司の長官。
女医 女の医者。産科・外科・針灸などを担当した。
女医博士 女医を育成する医博士。
侍読 帝の側に仕える学者。
雅楽寮 治部省に属し雅楽を司った官司。
図書寮 中務省に属し、図書の保管・書写、官用の紙、筆、墨の供給、国史の作成や宮中の仏事などを任務とした官司。
紙屋院 図書寮に属した制紙所。
修治 今作では典薬寮にて生薬を精製する際の処置のこと。虫の除去、乾燥の促進、薬効の増強、毒性の弱体化など。
附子 トリカブトのこと。今作では修治されたトリカブトを附子と呼称する。
砒霜 ヒソのこと。
芥子 麻酔や鎮痛剤に使われる。
阿芙蓉 芥子から生成される麻薬。阿片。
仮名 高貴な女性は本名を晒せないため、呼ばれる名。
真名 本名。夫や家族、親しい人物にしか明かさない。
元服 男子が成人すること。
裳着 女子が成人すること。
弾正台 警察機関。
弾正尹 弾正台の長官。