表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

思い出の別れ

私は急いで鏡の場所へ向かった。


そして私達はまたあの白い世界に行った。


「蒼空....目開けてよ...」


私は蒼空が生きてることを祈るしか無かった。


「プー」


「オバケちゃん?」


ふわりと巨大化したオバケが


蒼空に覆い被さる。


「え...?」




数分後、


巨大化したオバケの中から蒼空が現れたのだ。


「蒼空!!」


「オバケ最強だな...」


私は喜びから蒼空に抱きついてしまう。


「良かった....」


私が安堵の声を漏らしてる中、


蒼空は悲しげな顔をしていた。


「蒼空...?どうかした?」


「卯川、お別れだね」


「え..なんで?」


「ハロウィンはもう終わりだよ」


どういうこと?


もしかしてこの世界はハロウィンにしか


来れないの?


そんなの絶対嫌だ。


「....無理」


「ダメだよ。卯川には家族がいるじゃん」


「じゃあ来年のハロウィンには会いに来てもいい?」


「それまでに鏡が捨てられるかもよ?」


なんで別れ際にそんな悲しいことを


言うのだろうか。


「私は今日のこと忘れないよ。一生」


「....みんなそう言って忘れてくんだよ」


「私は忘れない」


「蒼空が好きだから」


そう言うと蒼空は目を丸くする。


そして下を向いてこう言った。


「じゃあ来年のハロウィンの日に会いに来て」


今、蒼空の顔はどんな顔をしているのだろう。


泣いているのだろうか。


それとも....


下を向いてて全く分からない。


でも私は無理に見ようとはしなかった。


「分かった。約束ね」


「うん。約束」


そう言って笑う蒼空の顔は


最初に見た無愛想な顔とは全く違い、


完全に心を開いてるような


穏やかな表情だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ