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モフモフは癒しである

なんとか年内にもう一話あげることが出来ました!


戻ってきましたよ。砂漠に。


「急ぐわけでもないし、ゆっくり探していこうか。…もしかしたら偶然会えるかもしれないし」


この広い砂漠の中、偶然会うなどそれこそ奇跡としか言えないことだが、そっちの方が断然面白い。私たちに食糧不足、水不足など普通であれば砂漠で考えなくてはいけない事柄は全く当てはまらない。

数時間も歩けば初めのように飽きてしまうが、新しい仲間のカフィーがいる為、カフィーの話やこちらの話をしていれば、それも楽しいと思えてしまう。

半日も歩き、辺りはすっかり赤く染まりそろそろ夜が来る。休む場所の確保は特に気にしていない私たちは、そのまま進んでいたのが完全に夜になる前にオアシスへ辿り着いたのはラッキーだった。

いつものように私が部屋を作っても良いのだが、せっかくオアシスに着いたのだから、今日くらいはここで休んでも良いかもしれない。

私の提案に二人も同意してくれた。一応、敵意のある者がオアシスへ近づけないようにはする。


ここのオアシスは、真ん中に池があり周りに木が生い茂っているのだが。


「こんなに大きなオアシスは、私初めて見ました」


カフィーが少しの感動と共に呟くように言う。

確かに初め砂漠から見た時は池の存在は見えず、森は言い過ぎでも多くの木々が生い茂っていて本当にここは砂漠の真ん中かと疑ったくらいだ。


「じゃ、私はこの池で魚でも捕ってるね」

「はい、私とアルさんは他に食べる物があるか探してきますね」


二班(といっても、片方は私一人だけど)に別れ、食料調達へ。


私は池に魚がいることを確認し、釣り針を落とす。魚が釣れるのを待つ間にたき火や寝床の準備をする。といっても、寝床は近くにあった大きめの葉と太めの枝を使った簡単な物。雨が降る心配もないのでそれで十分、それに寝転べば満天の星空を仰ぐ事ができる。

準備が終わってしまえば後は魚を待つだけだ。しかし


「…なーんで、一匹も釣れないかなぁ」


魚の陰は見えるけど釣れる気配はない。

うーん、私釣りの才能ないのかな。

仕方ないので竿を片付け、上着を脱ぎ池に入る。手には網の袋を持って。



「最初からこうすれば良かった!」


数十分後に池から出た私の左手には、溢れんばかりに魚が入った網の袋。

大漁、大漁!


満足してたき火の方に行こうとすると、私の左手から何か白い物が動く。ちらっとそちらを見れば、体長3メートルはありそうな白い虎がいた。


瞬間、私は固まる。

そしてそんな私の様子を見た白虎はニタリと笑うように口を開いた。そのまま私の方へ一歩近づいてきた。私は…


「か、可愛い~!」


口元に手をやり、押し殺すように呟く。

白虎にも聞こえたのだろう。そのまま近づこうとしていた足を止め、私を怪訝そうに見てくる。


あぁ、モ、モフモフ~!!

触りたい!あのピコピコ動く耳とか揺らめく尻尾とかがっしりした足とか今は見えないけど、肉球とか!!!


触りたい触りたい触りたい触りたい触りたい触りたい撫でたい撫でたい撫でたい撫でたい撫でたい!!!!



私の思いが通じたのか白虎は人で言うなら残念な物でも見るかのような目で見てくる。ついでに一歩後ずさる。…何故?


正直に言えばカフィーのような猫ももちろん大好きだ。だからカフィーが完全に回復した後で獣化してもらいモフモフさせてもらった。でも、私が特に好きなのは俗に言う猛獣と呼ばれるもの。つまりは虎とかライオンとか。

そう目の前には私の好みどストライクなモフモフがいる。


あぁ、触りたいなぁ、触らせてくれないかなぁ、出来れば魔法とかで動かなくさせてじゃなくて、自然と触りたいなぁ。


どうやったら触らせてくれるかと考えていると、白虎の視線は私の持っている袋、の中の魚に向いた。


…これはチャンスでは!!


「魚食べる?今捕ってきたばかりだよ」


私が中でも大きめの魚を取りだして見せるけど、安易には近づいてこない。そりゃそうだ。よし。


「ここに置くからね」


私と白虎の中間位まで歩いて行き、そこに魚を置く。私の動きを注意深く見ていた白虎だったが、私が元の位置まで戻ると辺りを気にしつつ、目線は私に向けたまま魚に近づいていく。そしてサッと魚を銜えるとすぐに元居た場所に戻った。


おぉ、素早いねぇ。大きい割に瞬発力あるなぁ。


私が感心したように見ていると、白虎は魚を地面に置いたまま食べようとしない。それどころか私の持っている袋の魚を見てくる。


「…もっと欲しいの?」


グルル


低く唸るように鳴く白虎。もしかしたら家族がいるのかもしれない。

魚だったらまだ池にいたし、また捕ってくればいい。


「全部上げてもいいけど、ちょっと触らせて欲しいなぁ」


私が袋を軽く持ち上げて見せると、白虎は悩むように私と袋を交互に見ていたが、そのままゆっくりと近づいてくる。そして私の目の前まで来ると立ち止まる。

こ、これは触っても良いよってことで、良いのかな?良いんだよね!!


私は魚の入った袋を傍に置き、ゆっくりと白虎の頭に触れる。想像より堅めの毛だったが、それでもモフモフなことに変わりは無い。拒否されない様子に私はそのまま耳を触り、背中を撫で、最後は肉球までフニフニさせてもらった。


「あぁ、幸せだ~」


この世界に来てから一番幸せかもしれない。そんなニヤニヤ顔の私に呆れたような目を向ける白虎。

ちなみに尻尾は嫌がられた為、触れませんでした。

触りたかった。


そうして私が存分にモフモフを堪能していると、アルとカフィーが戻ってきた。


今年一年ありがとうございました!

マイペースもいいところですが、今後も読んでいただければと思います。

よいお年を‼

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