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アルの思いとカフィーの決意

お久しぶりです。

なかなか執筆が進まず、間が空いてしまいました。

少しでも楽しんでいただければと思います。

カフィーの姿がリビングから消え、しばらく二人で食後のお茶を静かに飲み、コップの中身がなくなる頃アルが口を開いた。


「それでどうするんだ?」

「んー。別に。カフィーに話した通りだよ」

「……気に入ったんだろ」


アルの確信を持った言葉に口元にだけ笑みを浮かべる。

よくわかったなぁ


「まぁね。仲間になってくれたら良いなって思うくらいに気に入っちゃった。……でもね、あの子はまだ小さい。夢を持っていたかなんてわからないけど、もしかしたら夢を持つ前に奴隷になったかもしれない。そんな子に助けたからといって無理に仲間にしたくない」

「俺の時は仲間一択だったのに?」


声から恨んでの発言ではないことはわかった。アルに目をやれば珍しく面白そうに口元に笑みを浮かべている。

私もそれに気づきながら、笑みを浮かべたまま答えの分かっていることを聞き返す。


「後悔してる?」


いいやとアルは予想通りの言葉を返してくる。


「俺は騎士になることが目標だったし、騎士になってからは国を守る為に生きてきた。だからといって国に何か思い入れがあったわけじゃない。今思えば国を守る為と自分に言って、ただその日を生きていただけなのかもな」


ふっとその頃を思い出したのか遠くを見るような目をする。けれど次に私に向けた瞳の中に何かを期待しているような感情が見えた。


「あの時、レイナの手を取って良かった。こうして別の大陸にも来ることができた。……レイナ、俺を救ってくれてありがとう」


私は予想していなかった最後の言葉に驚く。

なんだか、改めて言われると照れくさい。

それでもアルの気持ちが嬉しくないわけじゃない。神様やってた時はそんな簡単に個人を救うなんてこと簡単にはできなかった。そんなことすれば世界の均衡は崩れてしまう。

でも今は違う。会う人が限られている中で、私は私が助けたいと思った人を助けることが出来る。もちろん全ての人を助けることは出来ないけど、人としての範囲で助けることが出来る。


「アルがそう感じてくれているなら良かった。……私があなたを見つけて助けたいと思った、仲間になって欲しいと思った。だから助けた。私が言うのもあれだけど、アルは幸運だった。……あの子も、ね」


アルは一瞬きょとんとした表情を浮かべるが、すぐに笑みを浮かべる。


「あぁ、そうだな。俺は幸運だった。あいつもな」

「そういうこと。だからこそ別に無理に私に付き合う必要は無い。ま、仲間になってくれたら嬉しいけどね」

「それはあいつが決めるだろ」


アルが一瞬、カフィーの消えた扉を見るがすぐにその視線を外す。


「……もう一杯お茶はいかが?」

「あぁ、貰えるか?」


新しいお茶を入れながら、私たちはとりとめの無い話をして過ごした。



翌日私が起きてリビングに行くと、そこには既に起きて身支度を整えたカフィーがソファの近くに立ってこちらを見ていた。


「おはようございます!」

「おはよう」


少し驚いたけど、元気に挨拶をする姿に嬉しくなり笑顔で挨拶を返す。するとカフィーは嬉しそうに顔を綻ばせる。ちなみにアルは既に起きて外に出ているのか、室内に気配は亡かった。

昨日アルと話したことを思い出しつつ、私から振る話でもないと思いカフィーが話してくれるのを待とうと朝食の準備をすることにする。


「これからご飯作るから待っててね」

「あ、あの!」


キッチンへ移動しようとした私に、カフィーは先ほどの挨拶に負けない位の音量で声を掛けてくる。ん?とそちらを振り返れば自分でも思った以上に声が大きかったことに恥ずかしくなったのかカフィーは顔を少し赤くしていた。それでも視線は私から外さない。

そして一度目を閉じ、その場で深呼吸するように息を吸い、吐きを数回繰り返すと真っ直ぐに私の目を見る。


「わたし、決めました。私を神様の旅に連れて行って下さい。何でもします!何もいりません。自分の事は自分で出来ますし、ご飯だって自分でとってきます!戦うことだって出来ます。だから「ストップ」っ!」


私の制止の声に悲しそうな顔をする。

いや、別に迷惑じゃ無いからね。落ち着いて欲しいって意味で止めただけで。

今にも泣きそうなカフィーに落ち着かせるように、ゆっくり声を掛ける。


「まず落ち着いて、カフィー。別に迷惑なんて思ってないからね?正直に言えば、私はカフィーと一緒にいることができて嬉しい。でも、本当にいいの?恩を感じてくれてるのはわかるけど、正直助けたのは私の自己満足だし、私はあなたがこれから自由に生きてくれるだけでも嬉しい。他にやりたいことを諦めてまで私と一緒にいることを選ばなくてもいいんだよ?」


私の言葉にカフィーは首を勢いよく横に振る。

首取れちゃうんじゃない?と心配なほど勢いよく首を振るカフィーは、私の目を見てはっきりとした口調で告げる。


「いいえ、いいえ神様。私は、わたしの意思で神様に付いていきたいと思いました。もちろん恩をお返ししたい気持ちはあります。でも、神様の為に役に立ちたい。それがわたしのやりたいことなんです。嗅覚や聴覚は獣人なので他の種族より優れています。戦闘だって、龍族には劣りますが役に立ってみせます。神様にとっては些細なものかもしれませんが…」


最後は少し自信なさげではあるが、それでもカフィーは視線を私から逸らすことはない。そしてその目はとても力強かった。

私はその目が好きだ。しっかりと自分の意思を持った力強い目。


「わかった。ただし、他にやりたいことが出来たらちゃんと言うように」

「っはい!」

「それから役に立つとか関係ないからね。言っちゃうと世界見て回る時の仲間が欲しいなって思ってた位だから、一緒にいてくれるだけで私は嬉しいからね。無理に何かをしようとしなくていいからね」

「…善処します」


うーん、まぁいいか。

嬉しそうだったし、私も嬉しいし。あ、でも


「神様は止めてね。レイナでお願い」

「はい!レイナ様」

「いや、様もいらないんだけど」

「いいえ、それは出来ません。神様を呼び捨てなんてそんな恐れ多いこと」


いや、別に今は神様のような神様じゃないような存在だからなぁ。

何度か修正しようとしたが、カフィーはそこは譲らなかった。神様呼びよりはましだし、仕方ないと私が折れました。

カフィーは満足そうです。

カフィーって頑固というか、意思が強いというか…。

外から帰ってきたアルにも相談したけど、別に良いんじゃないかで終わらせられた。


「でも…」

「じゃあ、神様呼びに戻すか?」

「今のままでいいです」


さすがに町中で神様呼びはちょっと…、本当に神様だとは思われないだろうけど、変な目で見られることは避けられない気がする。


すみませんorz

グダグタとなかなか話が進まない。


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