神様って本当にいたんですね。
定番のファンタジーが書きたくて始めてしまいました。
主人公は定番の最強設定。特訓?成長?そんなものありません。初めから最強です。
なんせ神ですから。
色々設定に無理ある部分あるかもしれませんが、暖かい目で見ていただければと思います。
こんにちは、初めまして。女神です。
ん?女神って名前かって?そんなわけないでしょ。んー役職?種族?みたいなものなのかな?
……あ、この人頭大丈夫って思ったでしょ?
私もいきなりそういうことを言う人がいれば、そう思います。あなたは間違っていません。(あなたって誰って話ですが……。)
でも、今回は本当の本当に女神、つまり神様ってやつなんだよね。
なんでこんなに人間くさいのかというと元人間だから。でも、私が会った神様は大体人間くさい。元人間かっていうとそうでもないらしいけど。
事の始まりはとってもシンプル。
元々私はある世界で人間として暮らして、病弱なこともあって二十歳まで生きることもできず、家族に看取られて死んじゃったんだけど、次の瞬間には真っ白い空間にいて、目の前にはザ・神って感じのご老人がいたんだよね。あ、私死んで神様の元に……なーんて思ってたんだけど、その神様ってのがいきなり私の肩を掴んだと思ったら「じゃ、あとよろしくね」なんて良い笑顔で言ってきたの。そのままどっか行こうとするもんだから、とりあえずそれを止めて説明を求めたら、明らかに面倒くさいって感じだったけど説明してくれた。
要はずいぶん長く神様をやったけど、そろそろ飽きたから誰か交代してほしくって、その時死んだ多くの魂の中で直感で選んだのが私だったらしい。他にも神様はいるらしいんだけど、他の次元?空間?にいて代わるとかは出来ないとか。
なんつー適当な。それでいいのか神って……。
まぁ、選ばれちゃったし、しかも元の世界に戻ることはもちろん、この空間に来たら新しく生まれ変わることも出来ないなんて理不尽なこと言われたら、もう神様やるしかないでしょ。
神っていっても自分が創造した世界を見守ったり、あんまり可笑しな方向にいった場合は調整するだけらしい。だけっていっても元人間の私からしたら荷が重すぎる役割だ。
あと神とやらはある程度なんでも出来るらしい。
うん、大雑把とは思うよ。でもそう言われたんだから仕方ないじゃん!
それでも大まかに言うと、世界・生き物の創造。どんな世界を創ろうと、生き物を創ろうと自由。あとは魔法の有無なんかの世界の仕組みも創ることができる。
そして、私は神になった。女の神だから女神だね。
初めは調子にのって色んな世界を作った。成功したものもあったけど、多くは失敗した。
人間として生きてた頃の知識を元に色々試したんだけど、詰め込みすぎるとバランスが悪くなるらしくどう頑張っても、その世界は長続きしない。じゃあ、逆にシンプルにと創るとなかなか世界が発達しない。その間に隕石やら流行病やらで全滅・・・なんてこともある。
でもね、それも千年位やってれば慣れてくるもの。今は新しい世界を作ることもほとんどなく、今ある世界を見守るだけ。時々調整はするけど、それもここ最近ほとんどない。
「前の神様が飽きたって言ってたの分かるなぁ」
この空間には私以外いない。だから口にしたって返事をする者はいないんだけど、まぁ癖みたいなものだよね。もう自分がどれ位、神として生きて(?)いるのかわからない。千年位までは数えてた。でもそれ以降は数えるのも面倒になって数えるのを止めた。
それから、前の神様がどこに行ったのか、どうしているのかは分からない。探せば見つかるのかもしれないけど、別に知ろうとも思わないし。
それに人恋しくなったら、私が創った世界に行くことも出来るから寂しくない。
私にしてみれば散歩感覚でそれぞれの世界に行くことができる。もちろん、神として降臨することもあれば、一般人として紛れ込むこともある。その時の気分次第だ。
元の世界に戻りたいかと言われれば、初めは帰りたい気持ちもあった。けど、神様っていうのはなんとも説明しがたいんだけど、感覚が麻痺してくるっていうのかな。今はそれほど前の世界にも家族にも未練がない。
「ちょっと寝ようかなぁ」
神様ってご飯食べたり、寝たりなんてしないと思ってたけど、そんなことはなく、眠くもなるし、お腹もすく。これは私が元人間だからなのかはわからない。まぁ、私が望めばベッドが出てきたり美味しいご飯が出てきたりするから、どうとでもなるんだけど。
こんな人間っぽいことしてるんだけど、見た目は死んだ時のまま全然変わらない。腰まである黒いストレートの髪に、病気がちであんまり外で遊ぶこともなかったから少し病的な位の白い肌。見た目の年齢も十八で死んだ時から全く進まない。生前と違うところもある。それは瞳の色。前は黒だったんだけど、今は赤。黒髪に赤い目なんて物語に出てくる血を吸うモンスターみたい。
初めは気づかなかったんだけど、ある時鏡を見たらこうなってた。驚きもしたけど、別に不便はなかったしどうでもいいかってなってそのまま。見た目を変えることだって、なんなら性別だって変えられるけどなんとなく気に入って変えてない。
「そういえば、最近創ったとこどれ位見てないっけ?・・・起きたら見ればいっか」
私はいつも通りセミダブル位のベッドを出して眠りについた。
第一話なので、どうしても説明が多くなってしまって、読みづらかったと思います。最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
基本的に主人公ご都合主義でいこうと思うので、不快に思う部分も出てくるかもしれませんが、読んでいただけたら嬉しいです。