表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

厨抜き大作戦1

「おま、一目惚れってことは、好きな人が出来たってことか?そうだよな?」


驚きで取り乱しながらではあるが、なにか勘違いかもしれないと考えて確認してみると耳を真っ赤に染めて小さく頷いていた。片付け終わった様でツキはおもむろに立ち上がったと思うと


「大学に着ていく服がないから買いに行こう」


そう言って俺を連れ、見知らぬ土地を散策することになった。


「「服って、何買えばいいんだ?」」


2人で顔を見合せた。良く考えればツキはドクロか十字架か訳の分からない英語がプリントされた服、もしくはその全てが印刷された服しか持っていないし、俺はジャージしか着ない。オシャレという観点に置いて底辺も底辺な俺たちに出来る選択肢はふたつだった。

1、店員に聞く。だが好みや種類を聞かれた時に何をいえばいいか分からない。

2、マネキン買い。だがダサかったりもするらしい(ネット調べ)。

どちらも一長一短、二者択一で二つに一つ。俺のジャージを着たツキが歩みを進めた。その先には店員がいる。

覚悟を決めたように、一心不乱と言えるように、俺に任せろと背中で語っているようにも見えた。やはり一皮むけたようだ。


「すみません、おすすめのふ、、!?」


明らかに動揺が見て取れた。やっていることの凄さを自認したのか、そう思っていたが、少し違うようだ。

恥じらいがある。助けなきゃ、そう思ってツキに声をかけようとした瞬間だった。


「塚本くんじゃん、服買いにきたのー?」


のほほーんとした空気に一変、そこでおおよそ把握した。彼女が一目惚れの相手であると。なんともぎこちない受け答えを続けるツキと上手く会話を続ける相手さん。結局ツキはおすすめの服を聞くことにに成功した。加えておすすめされて結局マネキン買いもした。商売上手とはこのことかもしれない。


「よく話せたな」


そう言ったのだが


「幸せだった。」


ツキは店を出た瞬間からそれしか言わなくなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ