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ドラゴン

 全力での移動に慣れると、終盤の森にも興味がなくなる。

 太郎は次のエリア、森の奥にあった遺跡、古代都市のような場所へと向かった。


 ワイバーンやハーピーなどが太郎を出迎えたが、それでも太郎にはもの足りず、太郎はサクサクと次に行く。

 移動時間が圧倒的に違うため、他の冒険者が何日もかけて移動する距離も、軽く日帰りで済ませる太郎。歩きと飛行では、根本的な部分でできることが違った。



 ただ、ここがダンジョンの最奥だったようで、古代都市の中心にあった神殿らしき場所で、ドラゴンを見付けた。

 ドラゴンは太郎がいつもの遠距離攻撃をしてもびくともせず、攻撃が通じていない。

 初めての事に焦る太郎だが、近寄らなければドラゴンは何もする気がない様子で、太郎はバッテリーの消費が半分になってしまったことで撤退していった。





 そうして、太郎はそれからドラゴンを相手に訓練を重ねる。

 ドラゴンの攻撃無効化は遠距離攻撃を対象にしたもので、近距離攻撃、そう言っても3mぐらいまで近寄れば発動しないことを突き止めた。

 しかし3mまで近寄ればドラゴンも攻撃をしてくるようになり、一度戦闘になれば多少離れても追いかけてくる。


「相手は生き物ですし、目があるなら視界に頼っている可能性があります。まずは目を――」

「もう少しバッテリーの使用制限を緩めて――」


 太郎は米倉と相談しながらどうやってドラゴンを倒そうかと悩み、挑む日々が続いた。




 簡単には倒せないドラゴン。

 中々勝てない相手への挑戦は、太郎には楽しい時間だった。

 戦闘技能の向上に繋がるし、何よりも冒険しているという気分になるからだ。簡単に手に入る物よりも、苦労して手に入れる宝物が欲しい。

 目標を定め、そこに挑む時間は太郎にとって楽しいとしか、言いようがなかった。


 普通ならば命の危険があるドラゴンとの戦いも、保険があるため危機感を感じない。逃げることも可能だし、心に余裕がある。

 ドラゴンにエネルギーを使うため、他のモンスターとの戦闘が少なくなり、収入が大幅に減ったが、手取りで月に20万もあれば喜べる太郎には関係の無い話。以前と比べればむしろ増えていると喜んだ。





 楽しい時間はあっという間にすぎて――二ヶ月後に、太郎はドラゴンを倒すことに成功した。

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