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②豚に真珠

豚に嫌われた。


僕が豚をぶったから。


豚といっても動物の方ではない。


豚とは豚みたいな体型をした妻のことである。


顔が豚に似ているとかそういうのではない。


顔だけ見たら世界一の美女。


顔は痩せていて小顔。


ただただカラダがもの凄い。


手のパーツモデルや足のパーツモデルがいるのだから、顔全体のパーツモデルにはなれそうだ。


豚に散歩されるダックスフンドみたいな感じで僕は連れていかれた。


そこは宝石店だった。


豚の機嫌を取り戻すにはもう、言うことに従うだけだ。


首にも手首にも指にも入るサイズなんてない。


豚は時間をかけて品定めをしていた。


そして豚が選んだ似合いそうもない宝石を僕は買ってあげた。


買ったのはその店にある宝石の中で一番高い真珠。

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