0072
<ノータイトル>
酷く下品な話ですが、あらかた調べ終わりましたので
苦痛に対する精神的防御緩和を解きたいと思います
崩れ、落ちる、夢の中
巻き戻しのねじ巻き
拾い集めた欠片の脆さ
掻き抱く紫
帽子の端を摘み、
塩を一振り
桃の中で一生を過ごすたろー^+
生娘の如く荒波の激しさに
難しく考え、石の大きさに戸惑い
むべなるかな、むべなるかな
寂し狩り
足の爪 間に挟み
千切れかけの皮膚を移植し
鼓動の速さに辟易し
脂肪の塊 一鳴動
揺らぐことなく不安定
他者の介在いらず
不変の老いを憎み
見え透いた嘘をこそこよなく愛し
溶け堕ち腐りかけた眼の最後を見届け
もらい受けた親切を仇へと変換
出しっぱなしの蚊取り線香が目に付く
青い緑の行方を知りたい
暑い匂いが仄かに立ち
蜃気楼を幻視する
張り付く髪がうっとうしさの極み 焙煎済み
ええ
触れすぎたシミの数数えつつ
知らなかった振りを多用する
誤魔化しは偽善を孕み
むべなるかな、むべなるかな
拍車をかける糸車 最近
勤続の疑い増し難し
誤答を記入した後 彼には会わず
会えず 君の右目を壊す
腐海の弛み緩く
夢へと続く階のぼり
困った顔をラッパうち
太鼓を破裂するまで叩き続ける仕事は
いつか塵芥が引き継ぐ
断りの理長く 消え去る猿言わず
答えず泳ぐ魚の不幸
吊り上げの足長く
夜は止み 顔を下げる
月だけが見降ろす下界輪廻
熱さましの幸福 過去には戻れず のたうち回る午後十時
魔法少女は絶滅危惧種で
最後の一人がまつろうのみぞ
呵々大笑の対象取らず
増えていく煩悩に鳴らす警鐘聞こえず
彼方に溶け込む夜の闇
テラス焼け落ち 群れ為す帳
模造の真実を知り
朝日だけを待つ街魔窟
病んでいく病室で細く
なびく枯れ木の苗ふたつ
Cö shu Nieさんの『give it back』を聴きながら。




