0052
「昨日見た夢さえ覚えきれない」
壊れる。意識が潰れる。
途切れ続く先物、先端の鋭利、不自由な道化。
笑い声がうるさい、嘲笑の勝ち越し。
隙間風の戸惑い、触れるかどうかの好意。
雪景色に求めたものは、痛いほどの静寂。
擦り切れた胡麻の、無残な横顔にそっと平手打ちをした日。
君の赤は温かく、ぬるりと滑る滑稽なユーモア。
打ち砕く傲慢の、心地良いこと心地良いこと、
其はまるで秋風の戯れの如く。
囲碁を打ち、将棋の横入れ、
魔法の魔の字に違和感を抱かないものたち。
就業年齢には程遠いので、あの少女の願いは叶わない。
不規則で規則的な螺旋の螺子。
みんなみんな青色の下。
袂を分かった友の右肩には、死に神の左手があった。
よっぽど好かれていたのだろう。私は嫌いではない。
綺麗な人刺し指に嫉妬、刺すならば肺が適当。
くすんだ髪の、落ちきる前の驚愕には、
暗く黒い悲しみがあった。
かけらを拾い集めながら、日常にひっそりと沈む苦しみに出会う。
あちらもこちらも合いたくはなかったと、小さく零した。
夕日の赤があまりにもまん丸で、尖った石は砕け散る。
なお、余所見運転はハンドルの苦手とするところ。
無知蒙昧の意味を知らず、ただ床の上を転がるばかり。
七転どころか百転すらも足りていない、数字上の無機質な視線ばかりが突き刺さる。
無言の内に認めていた弱さを、曝け出す術を見失う。
いや、最初から手に入れていなかった。。一度も手元にありはしなかった。
小さき者たちの百鬼夜行は途切れない。
何時までも響く、悲痛な慟哭だけが、宵闇の内に木霊していた。




