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Automatic writing  作者: 半信半疑
29/73

0029

<ノータイトル>


 紅の燃える坂、慈しむほほえみを張り倒し、弓は引かれて西消えた。

 殺伐とした湖の番人二人、番いの夢を引き裂いて、窓辺の餅は詰まり気味。

 午前の基地はたえず静寂して、のっぽの黒服、逃れ行く光。

 口直しのデザートアイスは砂漠にぽつり。

 狂言吐きの嘘つき人間は、サーカスブランコでゆあんゆよん。

 右に左に揺れ揺れ揺れた。

 狭間に何かが煌いて、それでも鳩はくるっぽー。

 振り子時計の音は切れ切れ、中央の囁きは遠い彼方。

 上限の無い隙間にカエルは飛び込み、鐘はけたたましく鳴らされた。


 テロメアの崩壊、回帰する怪奇現象。

 倒れない人形、ヒトガタの偽り。

 嘘ついたら針のます約束はずっと続いて、夕暮れの真っ赤はゆっくり落ちていく。

 沈む沈むよ、昇る昇るよ。

 咳止めはないよ、全部使ったから。


 最近の砂金は川底に潜り込んでいる。

 貝のお家は必要ないってさ。

 君の為だと叫んだ欲望は、テカテカと汗まみれ。

 何も見えていないのだ。

 君の持つ銃も、燃える血潮も。


 おけらだってアメンボだって、地を這って、泣きはらして、

 誰もいない暗闇に消えていくのさ。

 サラサラの血は止まることを忘れて、ずっと動きまわっている。

 何もかも忘れて、ただそれだけ続けて。

 チロルのチョコの個包装をゆっくり丁寧に剥がしていくと、

 中に包まれていたのは人の瞳。

 人人人の瞳がやつを見る。


 原っぱの落ち武者は頭の矢を抜き、地に座す。

 抜けていく緑の風は爽やかで、とても心地良くて、

 自分がいることすら忘れそうになって、遠くの陽炎はそれをじっと見ていた。

 上機嫌に笑う鳥は大空に羽ばたき、翼を陽で焼いた。

 さぞ健康的な小麦になっただろう。


◇20190324

・一行目、さすがに「ほほえっみ」は打ち間違いだろうと思ったので訂正。

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