0018
今日は割と綺麗に書いていたので、文字を打ち込みやすかった。
<ノータイトル>
十分な水分の下敷きになり、
河川敷に捨てられたボーリングの玉。
ひび割れて、欠け落ちて、
そのままどこかへ転がっていくのだろう。
夕日はただ、静かに見守っている。
もうすぐ消えてしまう、という、わずかな間に。
邪魔する者は一人もいなくて、
君が手を振る姿を、僕は眺めていた。
私はあなたに
別れを告げない。
誰も彼もが通りすぎていった場所で、
ずっと待ち続けるつもり。
綺麗な音は
汗まみれの音に嫉妬しているけれど、
あの子は
自分自身について理解しきっていないのよ。
夜の中に沈み込む大きな口。
ワニはぱっくりと開いたソレを閉じずにいる。
何故かと問うオオワシに、ワニは答えた-「飲み込むべきものがある」。
しかし、それはまだ来ていないのだという。
くれるというからもらったコトバは、
毒の混ざったチョコレート。
見た目は美しく飾られていたのに、
中身は爆弾だった。毒が弾けて、誰かが消えた。
夜道に埋もれる数多の墓に、
見守っていてくれと頼む。
墓たちは、
黙ったままだ。