0014
「ヒトの攻撃性」
ヒトの攻撃性について考える時、
摩擦のせいなのかと思うんだ。
ほら、こすれれば熱を持ってしまうだろう?
摩擦が無ければ、
痛みも生まれなければ争いも生まれないんじゃないかなって。
でも、本当のところは傷つけたいって気持ちが
体のどこかに埋め込まれているからかもしれない。
脳はそれを抑制できる、唯一の機関だけど、
ここが踏ん張れないと、傷つけてしまうんだ。
時には一人で、あるいは集団で、
そうやって
暴力に、力に酔ってしまって、
それで、次の日にはすっきりとした日の出を迎えたがっているんだ。
他人の犠牲は
あるべくしてあるもの、という
自己中心的な考え方が、
その時ばかりは空間に溶け込んでしまって、
力をふるうことが当たり前なんだと勘違いしているのかもね。
周りで眺める第三者の薄ら笑いは、
でも傷つきたくないからできたものだ。
そこだけは違う。
大きな空気に名前を与える者は、
いつだって力を誇示したい愚か者。
そんな奴等は一度、一つの部屋に集めてしまって、
争わさせればいいと思う。
暴力を受ける痛みを、
十、百、千と与えられれば、
嫌でも分かるんじゃないのか。